『礼法の書方』は私の祖父貝沢要蔵が昭和54年1月に書いたものです。要蔵は我が家の家業「貝沢屋」の創業者で、丁稚奉公から商いの道に入り、昭和3年に貝沢屋を創業、昭和54年6月、76才で永眠するまで、生涯商いに精を出し、そして書道を愛し続けました。
 『礼法の書方』はのし紙・のし袋の表書きの見本(手本)として書かれたもので、孫の私が勝手に編集しここに掲載いたしました。この『礼法の書方』が皆様のなにかのお役に立てれば幸いです。

祝安産

出産のお祝いに

厄 除

厄払いの御礼に

祝誕生

 〃

祝落成

会社・工場などの新築落成祝いに

祝入学

入学のお祝いに

祝上棟

上棟式のお祝いに

祝開業

開業のお祝いに

祝移徒

現在は祝新築と書くらしい

祝結婚

結婚のお祝いに

御年始

年始回りの品物などに

御贐(はなむけ)

御餞別と同じ

御中元

中元の贈り物に

御祝儀

お祝い気持ちを表す時の心づけに

御歳暮

歳暮の贈り物に

御祝酒

お祝いに酒を贈る時に

御餞別

転勤などでお別れに贈る金品に

御酒肴料

宴席などに招待された時に

祝米寿

八十八歳のお祝いに

普請御見舞

住宅などの普請を励ますお見舞い

祝八十八

 〃

御見舞

病気や災害などのお見舞いに

内 祝

いただいたお祝いのお返しに

近火御見舞

近所の出火による被害のお見舞い

御睦親

結納前の話し合いに際して

粗 品

ちょっとした贈り物に

収穫祝

秋の収穫の祝に

寸 志

お礼や心づけに、目上の人には失礼にあたります

香 資

御香典と同じ

 志

弔事の返礼、香典返しに

放 光

仏式の葬儀でロウソクに

薄 謝

寸志と同じ

献 燭

放光と同じ

謝 儀

感謝の気持ちを表す、謝礼に

雲 柱

仏式の葬儀で線香に

御香典

仏式の葬儀の不祝儀袋に

斎米料

仏式の葬儀で米の代わりに

御霊前

宗教に関係なく葬儀の香典に

夜食料

仏式葬儀でモチ米あづきの代わり

御布施

お寺や僧侶への礼金に

七日料

夜食料と同じ

供物料

仏式葬儀でお供物の代わりに

御仏前

四十九日以降の仏式の弔事に

居士料

戒名(男性)の御礼に

大姉料

戒名(女性)の御礼に

献 花

葬儀で花を献ずるとき

献 酒

葬儀で酒を献ずるとき

玉串料

神式の葬儀での香典に

供 菓

葬儀でお供えする菓子に

祭資料

 〃

遺 物

形見分けの品物に

榊 料

神式で神さまへのお供え物に


■ のし袋のし紙の表書きはその地方の風習により違うこともあるようです。またこの『礼法の書方』には「御睦親」のように今では行われなくなった風習もあります。漢字にも現在では使われていない漢字の使用もあります。

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