越後妻有アートトリエンナーレ2003
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うちの近所(津南町、中里村、松之山町、松代町)の作品を鑑賞してきた
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キム・クーハン(韓国)「かささぎたちの家」
焼き物(陶器?)の家なんです。もちろん中にも入れます。
外壁に描かれた絵がきれいなんですよ。
こんな保育園があったらいいなって思いました。
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蔡國強(中国)「ドラゴン現代美術館」
前回2000年に制作された作品で所謂登り窯だそうです。
ちょうど夏草が生い茂り、竜の風情が感じられた。ような気が・・・
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ドラゴン現代美術館の中に入ると白い少女達がなにかを待っていた?
キキ・スミス(ドイツ/アメリカ)「小休止」
薄暗いトンネルか地下壕か、その中でなにかが止むのを待っている少女達。
それは嵐だろうか、空襲だろうか、切実ななにかを感じさせる作品でした。
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ゲオルギー・チャプカノフ(ブルガリア)「カモシカの家族」
鉄板、鉄筋や単管パイプのジョイントといった鉄材で製作されています。
町の鉄工所のオヤジが「あれは俺が作ったんだ」と言ってました。
たしかにそのとおりで
ドラゴン現代美術館もそうなんですが、町内の造園屋や石屋さんたちが
作家の指揮のもとに制作した作品なんですね。
大地の芸術祭の作品の多くはその地域やそこに住む人達との共同製作
というかたちをとっています。
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カサグランテ&リンターラ建築事務所(フィンランド)
「ポスト・インダストリアル・メディテーション」
清津川の支流釜川の堤にある見事な欅並木、その欅を作品に取り込んだんですね。
赤錆た鉄板と鉄柱、敷きつめられた白い小石、そして大きな欅。
日本庭園というか禅庭の趣がありますね。けっこうイケます。
やはり主役は欅ですね。堂々とした品格を感じさせる見事な大木です。
この作品が常設展示されるとしたら、この見事な欅が環境的に悪影響を
受けないのか心配です。どうなんでしょ?
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アン・グラハム(オーストラリア)「スネーク・パス」
釜川を遡った所にある名称天然記念物七ツ釜の公園に大蛇出現!
タイルを敷きつめた作品で延々と林の中をうねりながら山の上まで続きます。
写真のようなふくらんだ立体的な部分が一番芸術を感じさせました。
ここでも「このタイルは俺が貼ったんだ」と言っているおじさんに出会いました。
身近な芸術。
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ジョン・クルメリング(オランダ)テキストデザイン・浅葉克己(日本)
「ステップ イン プラン」
松代町から松之山町に向かう交差点に忽然とそびえる巨大看板。
夜通りかかって眺めただけなのですが、これ自体が松之山の地図に
なってるんですね。感心。階段があるから展望台にもなってるようだし、
足下には小さな家があります。今度は昼間に来て遊んでみよう。
浅葉さんの字のデザインがキッチュでいいです。松之山がうらやましい!
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草間彌生(日本)「花咲ける妻有」
最初に写真で見たとき、子供の頃に見た「ウルトラQ」の怖い花を思い出した。
小さな丘の上に咲き誇るホンモノを見た時は、その異物感にニヤニヤとした。
安易な妥協を許さない独立独歩の力強さを感じた。
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越後妻有6市町村内に224の作品があるのだそうです。
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番外編 9月3日 棚田渋さin松代 渋さ知らズLIVE!
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いやあ、叫んだな、踊ったな、盛り上がったな、渋さ知らズ。
大地の芸術祭のおかげで、最前列かぶりつきで楽しませてもらいました。
なんか世の中お行儀の良いフォービート・ジャズがすっかり定着し、
いかにもな大人達に愛好されているようですが、僕は渋さのジャズが好きです。
楽しいカオス愉快なカオス、前衛でありながら庶民的、まさに世界一の前衛ジャズ芸能楽団。
今回のメンバーは
片山広明/関根真理/松/ヒゴヒロシ/オノアキ/佐々木彩子/斉藤良一/大塚寛之/北陽一郎
不破大輔/
辰巳光英/タムタム/ムロアヤ/高岡大祐/広沢哲/泉邦宏/小森慶子/立花秀樹
渡部真一/さやか/ペロ /東洋組
ドラムの芳垣安洋、ヴァイオリンの勝井祐二といったスター?プレイヤーは欠席で、
フジロックの時ほど豪華なメンツじゃなかったものの、
そこはどっこい片山広明が豪快に吹きまくったわけで、片山のテナーのイナナキを聴けた
だけでも僕は満足でした。そのうえおまけに最前列で見たおかげで佐々木彩子&ムロアヤ
が唄って踊る♪諸行でムーチョ♪の楽しかったこと!CDじゃ味わえないよね。
さらに踊り子ネエさんの網タイツが艶っぽくも場末な感じ、東洋組の裸体白塗り舞踏の
おどろおどろした演出など濃い〜見せ物満載で、これはもう渋さのLIVE独壇場。
至福の一時でしたなあ。しばらく(翌日も)LIVE酔いが抜けず、耳鳴りはするは、
ノドはいたいは、筋肉痛になるは、いやあ楽しく疲労いたしましたよ。
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こうして大地の芸術祭と渋さ知らズLIVEで2003年夏が終わったのでした。
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