チャンキー・レコーズ、テイク・オフ!!!

奥越後妻有郷のインディーズ・レーベル、チャンキー・レコーズが発足いたしました。身近にあるのに誰も知らないグッド・ミュージック、誰も振り向かないヒトリヨガリ・ミュージックを趣味丸出し自己中心主義でバンバンとCD化していく予定です。と、鼻息荒くスタートしたけどバンバンと増えておりません。その上著作権の絡みで販売もしておりません。差し上げることはあります(笑)ので、メール等でお問い合わせ下さい。


「乙女のきびだんご...すずめ」          CHAMKY-004

 その昔、十日町にもの凄く歌のうまい弾き語りの少女がいたのを憶えていますか?。コンサート活動のほかラジオに出演したり自主制作映画のサウンドトラックを歌ったりとけっこう有名でした。すずめという名で歌っていたその少女が活躍していたのは彼女の高校時代で'78年頃から'80年。このCDはそんな彼女の高校卒業の春'80年3月16日『TAKEOFF!すずめ』と題して開かれたコンサートのライヴ・アルバムです。
 会場は十日町繊労会館、主催は妻有我楽多倶楽部でした。コンサートはすずめのギター弾き語りとバンドと一緒の演奏で構成されています。ここでのバンドはすずめの同級生の少女達ですずめ(vo.g)、おねえ(g)、みかりん(b)、ちあき(ds)の4人で、かつてはもうひとりヴォーカルがいてビッチ(bitch)というコワいバンド名で活動していたロック・バンドでした。

 このCD制作のため、じつに久しぶりにライヴ・テープを聴き直しました。あらためてすずめの歌のうまさに舌を巻きました。アマチュアの域を出た歌いっぷりっです。長年この地域の音楽シーンに接していますが女性シンガーとしてすずめほど実力を持った人を僕は他に知りません。どちらかと言うと暗い歌が多く、情感を込めやすい(うまく聴かせやすい)って気がするし、その歌世界はポップではないし、少女特有の背伸びも感じるし、僕が普段はけっして聴かないような歌の数々なのだけど、すごく惹かれるのも事実です。この頃のすずめは確かにナニカを持っていました。またバンドの演奏力もたいしたものです。女の子バンドらしくないシブさを感じさせる演奏に驚かされます。「いつまでも女の子じゃないもんっ!」って心意気だったんでしょうかね?

 このCDはたんなる卒業記念アルバムではありません。すずめというこの地が生んだ唯一無比のシンガーの貴重な記録なのです。

01: 津軽山唄
02: ふられりゃはい酒
03: おれ
04: よこがお
05: 旅立つ秋
06: ラブソングを唄う前に
07: Half Moon *
08: Teach Me Tonight *
09: Stand Up On The Rock *
10: それはスポットライトではない*
11: 部屋
12: あんた
13: 真冬のさよなら
14: あんたとあたいは数え歌
15: ふりむけばあなたが

「EARNY BAKERY LIVE ANTHOLOGY:1987〜1989」    CHAMKY-003

 「Love And Theft」
 ディランの新作アルバムのタイトル。「愛と剽窃」だなんてステキなタイトルだよな。で、このアーニーのライヴ・アルバム、バンドとレパートリーの関係は愛と剽窃なのだとコジつけたい。
 演奏されている曲は'70年前後のロックのカバー。バッファロー・スプリングフィールド、オールマン・ブラザーズ・バンド、ジミ・ヘンドリクス、ローリング・ストーンズ、CSN&Y、クリーム、ジョー・ウォルシュ、ニール・ヤング。アーニーのメンバーの平均年齢の高さが知れようというものだ。
 このライヴ当時関口、貝沢、宮沢はすでに30代、これらのロック・クラシックスは彼等の青春のサウンドだったわけだ。ただ10代後半からバンド活動を始めた彼等だが、これらの曲をレパートリーにしていたわけじゃなく、それぞれが新しいロック、日本語のロック、オリジナルなロックにこだわった活動をしていた。こんな20代を経て30代になった3人が「もっと気楽に大好きなロックの曲をやってみようよ」ってことになって結成されたのがアーニー・ベイカリーだった。活動の拠点は我楽多倶楽部だったが、このアルバムに収められた音源は3回とも十日町市民会館で行われた「フル・スロットル」からのものだ。
 さて、愛と剽窃だ。コピーとカバーは違う。アーニーはコピー・バンドではない。愛すべき他人の曲を掠め盗って我が物顔楽しんでいる剽窃バンドだ。ロックだ!!!ってこだわりだけを大事にしてる古くさいバンドなのだ。
 メンバーは関口仁彦(vo)、貝沢伸一(g)、宮沢弘(ds)、竹内昌人(b)。

 EARNY BAKERY=アーニー・ベイカリー、じつは「あに(兄)ばっかり」が語源の長男バンド。じつにローカルだなあ。

01. Mr. Soul '89
02. Statesboro Blues '89
03. Little Wing '88
04. Southern Man '88
05. Done Somebody Wrong '88
06. Honky Tonk Women '88
07. Crossroads '87
08. Rocky Mountain Way '87
09. Statesboro Blues '87
10. Turn To Stone '87
11. Like A Hurricane '87
12. Sunshine Of Your Love '87
13. Southern Man '89

「Hi,TV Crazy / ウノキ・チャンキー・ユニット1979〜1993 New Re-Mix」 CHAMKY-001

 ウノキ・チャンキー・ユニット(UCU)の一人多重録音作品集です。'79年頃と言えばYMOですね。やはり影響されました。またムーンライダーズの「モダン・ミュージック」にも大きく影響を受けました。時代はテクノ〜ニューウェイヴって感じで、ネジれたポップ感覚に興味をそそられました。B-52'sやジェイムス・ホワイトとか。
 しかし、なによりも重大なできごとはTEACの「サウンドクッキー144」という4chカセットMTRが登場したことです。このMTR(マルチ・トラック。レコーダー)のおかげで、ちょっと楽器ができれば誰でも気軽に多重録音が楽しめるようになったのです。前後してシンセ(もちろんアナログ・モノ)、シーケンサー、リズム・マシーンなどがお手頃価格で続々と登場しました。全国各地に雨後の竹の子のごとく数多くの宅録ミュージシャンが発生したことでしょう。私もそのひとり。
 この作品集はすべてUnoki Chamky Studio から生まれました。2,6 がカバー曲、4,5,13,14 は石橋優美子が詞・曲・唄で参加、あとの曲はオリジナルです。いかにもなシンセの音、いかにもなリズム・マシンの音が懐かしくも楽しいインスト中心のポップ(ちょっとネジれた)・アルバムです。
 シンセはローランドのSH-09、PROMARS、JUNO-60、コルグM1、シーケンサーはCSQ-100、リズム・マシンはローランドCR-68、 Dr.リズム、TR-606、あとローランドのアナログ・エコーDC-20、ヤマハのストリングスに借り物コルグのボコーダー。そしてE・ギター、E・ベース、コロンビアのエレピ。使用した機材は以上のようなものでした。
 ジャケット・デザイン及びリミックスはUCU研究の第一人者で東京のデザイン・プロダクション d-room主宰の村山圭樹君です。

1.TVクレイジー
2.シーサイド・とーちゃん
3.酔族館のテーマ
4.ユア・マザー
5.ミステリー・ウーマン
6.オール・マイ・ラヴィン
7.恋のチャンキー・ステップ
8.涙のフラストレイション
9.世紀末ラヴソング
10.デジタル・タンゴ'81
11.ロックン・ローラーの追憶
12.TVクレイジー '84
13.コールド・プレゼント
14.サマー・ドリーム

「月下の遊群 / SUNSET REVUE 」 CHAMKY-002

 サンセット・レヴューは'77年 ' スラップスティック・ストンパーズ ' という名で結成された妻有のロック・バンドです。 翌年サンセット・レヴューと改名しライヴ活動をスタート。メンバーは宮沢弘(ds)、金井秀樹(g)、藤ノ木厚(g)、久保田春男(vo)、上村次夫(b)、貝沢伸一(g)がオリジナル・メンバーで、その後ベースが伊藤安治に交代、山本恭平がパーカッションで参加し、このライヴ・アルバムのメンツとなりました。

 収められたライヴは'79年11月25日、妻有我楽多倶楽部主催「我楽多音楽会Vol.1」に於けるもので会場は十日町市民会館。ミキサーは中林久明さんと大沢隆君、録音は島田信宏君。

 曲目について、(1)はオリジナル・インストからスタッフの"フーツ " 久保田麻琴と夕焼け楽団の" バイバイ・ベイビー " をメドレーでやるという当時お決まりのオープニングです。" バイバイ〜" はスカ調のアレンジからラストのギター・ソロでいきなりハード・ブギーという展開になっています。(2)はダグ・ザームの曲。歌詞はメンタンピンから頂きリフはクラプトンの" スティディー・ローリング・マン " を借用しました。(3)は鈴木茂の曲。原曲のカッコいいアレンジそのままにスライド・ギターはブースター内蔵のストラトにコンプにフェイズをカマし、間奏にツイン・ギターをそしてラストにギター・ソロを追加。ラストのギター・ソロから怒濤のドラム・ソロを経て(4)の夕焼け楽団のナンバーに繋がります。(5)はゲスト・ヴォーカルにすずめ(高橋由紀子)を迎え彼女のオリジナル曲をエルモア・ジェイムス風のブギーにアレンジしてやっています。(6)は同じくすずめのヴォーカルで金子マリ&バックスバニーの感じでファンキーに決めました。(7)フィドルで関口仁彦を迎えオレンジ・カウンティ・ブラザーズの曲をにぎやかに楽しくテックス・メックスしています。(8)の" 髭とルージュ〜" はこの頃いつもラストにやっていた曲でムーン・ライダーズの鈴木慶一の曲です。石橋優美子がピアノで加わり、桑原孝子とすずめがbgヴォーカルで参加、仁彦さんのフィドルも加わり総勢11人、にぎやかにカントリー・ロックでフィナーレです。

(9)(10)はボーナス・トラック。'82年のライヴからオリジナルを2曲。(9)はS・ウインウッドを意識して作曲したのにレゲエみたいになった哀愁ロック。(10)はナカソネ元首相に捧げたストリート・ファイティング・ロックのつもりでした。

1.スラップスティック・ストンプ〜
  フーツ〜バイバイ・ベイビー
2.ディラーズ・ブルース
3.八月の匂い
4.ディキシー・フィーバー
5.ふられりゃハイ酒
6.最後の本音
7.リンダ・ベル
8.髭とルージュとバルコニー
9.ロックン・ローラーの追憶('82)
10.夜明けのない街('82)


「津南民謡集 」              CHAMKY-005

 我が町津南の民謡集。「からす踊り」「下へ甚句」は古くから(いつ頃からかは知りません)この地方でお盆やお祭りに唄い踊られた民謡です。「津南音頭」「津南あい唄」は所謂新民謡。戦後生まれ町制施行後に作られた民謡です。
 これら民謡はそれぞれEPレコードとして存在しています。このCDの制作に至った経緯は音頭取り不足から始まります。村祭りや盆踊りの時、「からす踊り」の音頭取りがいなくなってしまい、その上代わりにレコードをかけようにもプレイヤーが既に無い集落が多く、CDでなくては流すことができない。そこで民謡のEP盤をCDにして欲しいという依頼でした。
 手元には3種類のEP盤がありました。「からす踊り/つなん音頭」「下へ甚句/津南音頭」「津南あい唄/カラオケ」の3枚。「からす踊り」1曲だけのCDではもったいないので、全曲収録することにしました。それぞれの曲をAD変換してパソコンに取り込みCDに焼き込んだわけです。古いEP盤なので盤質が良いとは言えず、ノイズも混じってしまいましたが、そのへんには目をつむり制作しました。せっかくなのでジャケット・歌詞カードも制作して完成となりました。
 
『津南民謡歌詞集』はこちら

1.からす踊り
2.下へ甚句
3.津南音頭
4.津南あい唄
5.津南あい唄カラオケ


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