While My Guitar Gently Weeps.4

  自作ラップ・スティール・ギター&改造アンプの巻


 エレキ親父 " まるさん " に改造ゴコロを刺激され、さっそく僕も・・・。と、発表するのは以前作ったラップ・スティールとソレ専用アンプです。
 ラップ・スティールとは椅子に座って膝に乗せて弾くスティール・ギターのことで、古くはハワイアンのソル・フーピー、今はデヴィッド・リンドレーが有名かな。 その昔、G・ナッシュとD・クロスビーの初来日公演を聴きに行った時のこと、彼らのバックで椅子に座った風采のあがらない男がおりまして、アリーナ席からでは何をやっているかわからない。演奏を聴いているとやけに伸びのあるチョットひずんだエレキ・ギターの音が聞こえるんだけどギタリストはステージにいないし?それがラップ・スティールだとは後で気づいたし、その風采のあがらない男がリンドレーだったことも公演後に知りました。
 ラップ・スティールという楽器自体すでに過去のものとなっていて、プレイヤーは大抵古いギブソン、フェンダー、リッケンなどを使用しています。

それでは僕の自作ラップ・スティールと革トランク・アンプを紹介します。
写真1.全景
 
ギターの全長は90センチ。スケールはガット・ギターと同じです。
 アンプはW42.H26.D11 というコンパクトな大きさです。


写真2.アンプ裏、コントロール・パネル
 
まずこの革のトランクですが、これは僕の祖父が若い頃、東京の松坂屋で購入したもので、" MATSUZAKAYA " とネーム・プレートが付いています。年代物でして、僕が一時愛用していたものです。
 この革トランクに内蔵したアンプはディ
ーン・マークレイ(USA)の20Wアンプ。自室練習用に使っていた安いソリッド・ステート・アンプです。ちょっとした工夫として、トランク内部にリヴァーブ、ディレイ、コンプなどのコンパクト・イフェクターを内蔵できるようにしてあります。

写真3.ラップ・スティール、ヘッド部
 
ペグ以外は自作です。金属パーツはホームセンター・コメリにあったモノを加工して使用。ヘッド・デザインは" イカ天 " をイメージ。表面には薄板を張り合わせました。薄板が何だったかは忘れましたが、コメリに売っているような板ですから、たいしたことない板でしょう。

写真4.ピックアップ、エンド、コントロール部
 
ピックアップはグレコのストラトから。ブリッジ、エンド、ヴォリューム・トーンのコントロール部は名前も忘れた国産メーカーのSGモデルのものを使用。

写真5.ヘッド裏
 
ヘッド裏から見てもらえば分かりやすいですが、ボディ底部は3本の角材の張り合わせです。3本の角材の上に中板そしてフレット材が張り合わせてあります。何故これだけ張り合わせるかというと、コメリで売っている木材で作っているからです。ホームセンターの木材は狂いやすいからね。本格的な材料で楽器を作る勇気も知識もないし、まあコメリで材料を調達できる程度の自作楽器なら気軽に向かえるし失敗したところで知れてるし。

写真6.RESPECT
 
最終フレットにD・リンドレーとR・クーダーの写真を貼りました。「神様のご加護を」ってとこです。

さいごに
 
このラップ・スティール・ギター、僕が自作した数多いガラクタ楽器の中で、唯一実用に耐える楽器となりました。チューニングはオープンA、革トランク・アンプにコンプとディレイをつないで使用しています。

  While My Guitar Gently Weeps
  
While My Guitar Gently Weeps vol.2
  
While My Guitar Gently Weeps vol.3