2005年に読んだ97冊じゃなくて98冊...読んだ順(だいたい)に書き出してみた。

山崎ナオコーラ「人のセックスを笑うな」沖浦和光「幻の漂泊民・サンカ」、角田光代「対岸の彼女」、原寮「愚か者死すべし」、宮部みゆき「日暮らし 上」「日暮らし下」、岡野宏文・豊崎由美「百年の誤読」「大(Oh!)水木しげる展図録」、野沢尚「龍時03-04」、恩田陸「6番目の小夜子」、矢作俊彦「マイク・ハマーへの伝言」、内田百聞「百鬼園随筆」、宮部みゆき「ぼんくら 上」「ぼんくら 下」、浦沢直樹「20世紀少年 18-20」「PLUTO 1-3」、矢沢あい「NANA 1-14」、馳星周「長恨歌」、「土門拳展図録」、綾辻行人編「贈る物語 Mystery」、瀬名秀明編「贈る物語 Wonder」、「一生モノのアコギを探す」、アルフレッド・ランシング「エンデュアランス号漂流」、飯嶋和一「黄金旅風」、堀江敏幸「雪沼とその周辺」「いつか王子駅で」、井上荒野「しかたのない水」、大塚 勇三 (作) 赤羽 末吉(絵)「スーホの白い馬-モンゴル民話」、チャールズ・シミック「コーネルの箱」、クラフト・エヴィング商會「どこかにいってしまったものたち」「じつは、わたくしこういうものです」、三雲岳斗「カーマロカ〜将門異聞」、岡留安則「『噂の眞相』25年戦記」、島本理生「ナラタージュ」、吾妻ひでお「失踪日記」、大沢在昌「ダブル・トラップ」、重松清「流星ワゴン」、隆慶一郎「駆込寺蔭始末」、ベレニーチェ・カパッティ(文) オクタヴィア・ モナコ(絵) 森田義之(訳)「クリムトと猫」、平岩弓枝「初春弁才船〜御宿かわせみ29」、折口信夫「かぶき讃」、川上弘美「ゆっくりさよならをとなえる」、しりあがり寿「エレキな春」「東山魁夷の世界展図録」、渋谷由里「馬賊で見る満州」、「ミュージック・マガジンの500冊」、沼田まほかる「九月が永遠に続けば」、羽太雄平「百万石秘訓伝説 上」「百万石秘訓伝説 下」、船戸与一「金門島流離譚」、角田光代「人生ベストテン」、糸井重里監修「オトナ語の謎。」、「大正昭和の鳥瞰図絵師吉田初三郎のパノラマ地図」、川上弘美「古道具 中野商店」、浅川マキ「こんな風に過ぎて行くのなら」、森絵都「いつかパラソルの下で」、あさのあつこ「バッテリー」「バッテリー2」「バッテリー3」、絲山秋子「袋小路の男」、安部龍太郎「天馬、翔る」、川上健一「雨鱒の川」、ジェイムズ・エルロイ「ホワイト・ジャズ」、角田光代「キッドナップ・ツアー」、奥田英朗「サウスバウンド」、川上健一「四月になれば彼女は」、雫井脩介「犯人に告ぐ」、エリック・ガルシア「鉤爪の収穫」、池波正太郎「戦国と幕末」、恩田陸「図書室の海」、宮部みゆき「孤宿の人 上」「孤宿の人 下」、ビル・クロウ 村上春樹訳「ジャズ・アネクドーツ」、藤原伊織「シリウスの道」、岩波ブックレット「憲法を変えて戦争へ行こう という世の中にしないための18人の発言」、ウィリアム・K・クルーガー「月下の狙撃者」、ヒラリー・ウォー「愚か者の祈り」、ジョー・R・ランズデール「モンスター・ドライヴイン」、諸田玲子「こんちき」、角田光代・岡崎武志「古本道場」、ボブ・ディラン「ボブ・ディラン自伝」、宮部みゆき「震える岩 霊験お初捕物控」、藤崎慎吾「ハイドゥナン 上」「ハイドゥナン 下」、村上春樹「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」、山本周五郎「青べか物語」、西澤輝秦・永井雅人「信濃川の悲劇 -減水問題-」、浅田次郎「壬生義士伝 上」「壬生義士伝 下」、夏石鈴子「バイブを買いに」、村上春樹「東京奇譚集」、伊坂幸太郎他「I LOVE YOU」、小沢昭一「私のための芸能野史」、北原亞以子「深川澪通り燈ともし頃」「傷 慶次郎縁側日記」、角田光代の「空中庭園」、瀬尾まいこ「幸福な食卓」、宮部みゆき編「贈る物語 Terror 」

 2005年読書は充実してました。そしてこれが感想です。

 男がスケベなのは世間公認と思われるが(笑)じゃあ女はどうなんだろ?と関心を寄せる少なからぬ男性諸君の一人として、女性作家が書いた『人のセックスを笑うな』『バイブを買いに』は、そのタイトルゆえに引き寄せられました。過去に島村洋子『せずには帰れない』なんていうのにも手を出してるし。この3篇とも確かにエッチではあるけどエロではないなと思いました。ナオコーラさんの小説なんてタイトルに釣られたけど、読むと普通の青春小説だもんね。夏石さんのは赤裸々エッチで面白かった。彼氏にバイブを買えってお金を渡される女の話し、こんな話しをサラっと読ませちゃう夏石さんは素敵です(笑)。

 05年に最も愛された本は吾妻ひでおの自伝漫画
『失踪日記』でしょうね。うちの読書好きな小3娘に愛されました。いったい何に惹かれたのか何十回と読んでます。飄々と面白く書いてるけど、吾妻さん本人の身に起きた重くドロドロとしたお話しなんですね。これで笑いがとれる吾妻さんの才能ってやはり凄いです。
 さてこうして去年読んだ本の感想を書き始めたけど、本それぞれの印象の度合いって当然違いますよね。まずタイトル見ただけでその本を読んでた時に自分で思い描いた情景が甦ってくる印象の深い本があります。ストーリーは思い出せるけど好きになれなかった本もあります。そしてまったく印象に残らなかった本もあります。

 村上春樹は
『東京奇譚集』『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』を読みましたが、う〜んどうも村上離れが進行中。特に再読した『世界の...』はぜんぜん面白くなかった。傑作時代劇『本多の狐』の続編か!?と期待してよんだ『百万石秘訓伝説』は活劇度がまったく足りず残念。『金門島流離譚』船戸与一はこんなもんじゃ物足りないよね。『愚か者の祈り』、ビンテージ・ミステリーのコクを感じさせる作品で良いなって思うんだけど、刑事のキャラが好きになれなかった。『モンスター・ドライヴイン』はトンデモ本(笑)だったし。『天馬、翔る』は源義経にまったく魅力無し。

 『壬生義士伝 』は幕末青春群像としても剣豪小説としても面白いけど、これは家族小説・お父ちゃん小説として泣かせてくれました。幼い娘との別れや遠く離れた家族を思う場面は辛かった。一人娘の父親としては胸がつまりどおし。
 
『流星ワゴン』は家族小説っぽいけどこれもお父ちゃん小説。ファンタジックに綴られる父と息子の物語。ファンタジーなんだけど身につまされるお話し。解説で「出産や授乳というプリミティブな行為を伴う母と違い、父っていうのは「関係性=役割」でしかないようなところがある。」と女性である斎藤美奈子に指摘されると、なんか納得してしまった。父親は家族の中で「父親らしさ」に拘ることに一生懸命なんだよ。で、物語ラストに「魔法を信じるかい-?」ってあるわけ。信じることから始まるんだよね。と、読み終えたわけです。堂々たる名作ですね『流星ワゴン』。

 衰えを知らぬ豪腕宮部さん。年初に読んだ
『日暮らし』が面白いのなんの。前編にあたる『ぼんくら』を読まずにいた俺は大ばか者です。前編を後から読んでああなるほどと納得するのもまあ面白かったけど。それで『日暮らし』、すっかり板に付いた江戸市井物ミステリー捕物帖(笑)。長屋の暮らしが生き生きと描かれ、謎解きは弓之助とおでこのチビッコ・コンビが大活躍。次はこの二人を主役にした連作の登場を待ちたいね。同じ江戸時代でも『孤宿の人』の舞台は四国金比羅様に近い小藩。ヒロイン(だよね?)宇佐は魅力的だし彼女の周りの人達も町の様子も丁寧に描かれていて良いなと思うんだけど、渦中の人物加賀殿をもっと魅力的にしてくれたらより物語に惹かれたと思うんだけど。とはいっても豪腕宮部さん凄いです。

 角田光代は知ってはいたけど読まずにいまして、最初に読んだのが
『対岸の彼女』。いちおう直木賞受賞前に読みました(笑)。『対岸...』に感動しちゃったせいで、その後どんどんと角田さんを読むこととなりました。『対岸...』は30代女性の葵と小夜子、そして葵の高校時代アオちゃんとナナコ、この時を隔てた2組の物語が交互に語られる構成。俺はアオちゃんとナナコの物語により惹かれました。そして物語後半、それまでまったく存在感の無かったアオちゃんの父親が、終業式を終えて出てきたアオちゃんを待っているシーン、じい〜んと泣けましたよ。そしてナナコとの再会をセットしてくれるんだよね。お父さんに素敵な出番を与えてくれた角田さんはとてもいい人です。★2005年のお父さん大賞に決定!!『人生ベストテン』『キッドナップツアー』『空中庭園』もそれぞれに良いんだけど、『対岸の...』読んじゃったからね...。

 堀江敏幸の
『雪沼とその周辺』は静かなたたずまいの姿勢の良い小説に好感を覚えました。『しかたのない水』はみんな普通に退廃(カタカナのタイハイが似合いそう)してる、そんな日本の現場報告。原寮ひさしぶりの新作『愚か者死すべし』はご存じ探偵沢崎シリーズ。ハードボイルドというスタイルを貫いてくれたのが嬉しかった。ブルースは12小節でハードボイルドはワイズクラックです。頑固でいいんです。『龍時03-04』はサッカー小説の佳作。作者野沢尚が亡くなり続編を読めないのが残念です。『犯人に告ぐ』は'05年に読んだミステリーでは一番面白かった。劇場型犯罪vs劇場型捜査。捜査官巻島を始め警察側人物の造形が巧いと感じました。

 潔癖で厳格な父が亡くなり、そして父の浮気が明るみに、しかも絶倫だった!という
『いつかパラソルの下で』。" 父さん今日で父さんをやめようと思う " で始まる『幸福な食卓』。共に家族再生リ・スタートの物語。『いつか...』は、父が死に、その浮気発覚から父を一人の男としてその生い立ちからに想いをはせる。その過程で残された家族それぞれが己の心の凝りを解していく、いいお話しでした。『幸福な食卓』は一見幸福に食卓を囲みながらも心を寄せ合うことに不器用な家族の話。葛藤や悲しみを抱える家族を瑞々しいタッチで描き爽やかですらある、そんな作家瀬尾まいこの才能にホレました。
 
『バッテリー』も良かった。まだ物語は進行中だけど。己一人でどんどん高みに登って行きたい中一の天才ピッチャー巧。天才肌の巧と組むことに誇り・喜び・恐れを抱くキャッチャーの豪。そんなバッテリーにチームメイト、ライバル達が絡む、爽やかな " 仲間小説 "。

 川上弘美の
『古道具 中野商店』はまず本の作りが素晴らしかった。装丁・挿画・字体など本そのものがじつに手になじみ目になじむ。その上中身の物語が良いんです。愛おしい物語です。その登場人物達とその町に読み始めたとたんに馴染んじゃって、読み終わる頃には別れが淋しくなってきました。さりげなくいいかんじ、なんですね。中野さんは俺的には小林薫なんだけど今なら渡辺謙かな。
 
『シリウスの道』も良かった。仕事小説にミステリーが合体した感じかな。広告業界を舞台にした臨場感ありの物語は電通出身藤原伊織ならでは。仕事場面はスピーディー&スリリングに語られ、シリウスに関わる男女のストーリーはダークにメランコリックに語られる。このトーンの違いが主人公により深みを与えているんですね。

 山本周五郎
『青べか物語』は漁村浦安を舞台とした味わい深い人情物語。懐かしい日本人に会えた気がして心が和んだ。懐かしい日本人と言えば時代劇。『深川澪通り燈ともし頃』『傷 慶次郎縁側日記』『こんちき』『初春弁才船〜御宿かわせみ29』は江戸市井物としてどれも人気のシリーズ。それぞれに味わい深く手堅い作品。『黄金旅風』は江戸時代の長崎が舞台。飯嶋和一は目の付け所が良い作家です。海洋冒険小説かと思って読み始めたんだけど、違いましてちょっと残念。異色は『カーマロカ』で平将門モノ。伝記ロマンですね。じつは生きていた!ってやつです。こうゆうの大好き。

 
『サウスバウンド』。奥田英朗は読み出したら止まらない、ジェットコースターのように乗ったとたんに一気に持って行かれる、とても面白い小説を書く作家です。とくにキャラクター作りが上手い。あっという間に物語の世界に引き込まれてしまう。元ハンタイセイ過激派の父親に翻弄される少年の物語。まったく困った左翼オヤジです(笑えます)。子供達の会話も笑わせてくれる痛快小説でした。物語終わりあたりで母親が言う台詞「世間なんて小さいの。世間は歴史も作らないし、人も救わない。正義でもないし、基準でもない。世間なんて戦わない人を慰めるだけのものなのよ」。★2005年お母さん大賞に決定!!。恩田陸の学園ミステリ『6番目の小夜子』『図書室の海』もちろん面白かった。

 アルフレッド・ランシング
『エンデュアランス号漂流』は南極圏の流氷の海を漂流するっていう、考えられない程過酷な話でした。最後の「二時十分。全員無事!全員生還!二時十五分、全速で前進。」の所まで読み進んだ時には泣けてきたよ(泣かなかったけど)。不屈の精神と肉体を持った、誠に素晴らしい男達の記録でした。過酷と言えば岡留安則「『噂の眞相』25年戦記」も凄い。反骨ゆえに過酷に戦い続けた気骨の出版人に拍手。『大(Oh!)水木しげる展図録』はまっこと充実の書でございます。水木しげる翁ばんざい!。

 
『コーネルの箱』は素敵なびっくり箱。ひとつひとつの作品から醸し出される小さな物語が時に見知らぬ世界への入り口となったりで、けっこう刺激的。娘にこんな感じで夏休みの作品作ったら?と本を見せたら、「わあ面白い、わたしにもできそう」と喜んでおりました。で、娘の工作は万華鏡でしたが...。作者チャールズ・シミックは戦後のシカゴで青春を送りブルース好きだとか。どうりでホップ・ウィルソンのブルース・ナンバーからの引用がありました。にやり。
 『コーネル..』はアマゾンで買いました。そして商売上手なアマゾンは「『コーネル..』を買った人はこんな本も買っています」みたいなことを教えてくれます。教えられた本がクラフト・エヴィング商會の
『どこかにいってしまったものたち』『じつは、わたくしこういうものです』。おかしな世界を見せてくれるおかしな人達でした。
 絵本
『クリムトと猫』はとにかくオクタヴィア・ モナコの絵がきれい。『大正昭和の鳥瞰図絵師吉田初三郎のパノラマ地図』は見ているだけで楽しい箱庭のような鳥瞰図。懐かしいだけでなく断然実用的ですね。役に立つ地図。何処の地図にも遠景に富士山が描かれていてその強引さが嬉しいね。

 
『月下の狙撃者』ひとりの女を愛するふたりの男。女は大統領夫人で男はボディーガードと暗殺者。ホワイトハウスと政界を巡る陰謀。活劇としてミステリとして恋愛物としても面白かった。
 
『鉤爪の収穫』LAの探偵ヴィンセント・ルビオが活躍する恐竜ハードボイルドのシリーズ3作目。読み始め、今回はハードボイルド・コメディかな?と思わせる軽めな立ち上がりでちょっと肩すかし食らったけど、終盤はお見事。推理に活劇に恋と友情、もちろん出会いと別れ。盛り込み方は定型ながらも相変わらず面白い物語でした。ハーブ中毒のルビオとアル中探偵マット・スカダー(by ローレンス・ブロック)がダブって見える場面には作者の遊び心を感じました。
 ジェイムズ・エルロイ
『ホワイト・ジャズ』。異常に短いセンテンス。フラッシュバックのように言葉が次々と現れる。戸惑った。戸惑いながらも惹きつけられた。後半、物語が収束して行く時のチリチリした高揚感。凄い小説だった。読み終えてフゥーってため息ついた。

 「...私は一度、午後の時間にモンクを聴きに行き、近くの店でフォークミュージックを歌っていると話したことがある。モンクは「わたしたちはみんな、フォークミュージックをやっているのさ」と答えた。休んでいるときも、モンクは独自の活力あふれる宇宙にいた。そういうときでさえ、魔法の闇を呼び起こした。....」
『ボブ・ディラン自伝』より...。ディランの青春音楽小説としても楽しく読める刺激に満ちた自伝。文章がかっこいい。ディランが歌ってるような文章なんだよね。流石です! 

 
浦沢直樹は凄いね!『PLUTO』にはびっくりした。あのアトムのプルートウだもんね。小学生の頃リアルタイムで読んでいた「鉄腕アトム」の中で一番好きだったのが、プルートウが登場する「地上最大のロボット」の巻だったから、この『PLUTO』の話しを知った時、いったいどんな風にリメイクするのかと興味深かった。読んでみて、参りました。また言うけど浦沢直樹は凄い。原作を膨らませて大人の読み物に進化させてる。まだ2巻までしか読んでないので、どう結末を迎えるのか?早く読みたいような終わって物語と別れるが寂しいような、そんな気持ちです。

 なんか長くなったし疲れてきたので、このへんで2005年度ベスト5を選ぼうかな。ぱっと出てくるのは『対岸の彼女』『流星ワゴン』『壬生義士伝』だけど、『対岸...』は直木賞受賞だし『流星..』『壬生..』は世間の好評価に背中押されて文庫本で読んだやつなので、これらは外しましょう。

 では
俺が2005年に読んだ本ベスト5
  
1.奥田英朗『サウスバウンド』
  2.川上弘美『古道具 中野商店』
  3.ジェイムズ・エルロイ『ホワイト・ジャズ』
   アルフレッド・ランシング『エンデュアランス号漂流』
   宮部みゆき『日暮らし』
   瀬尾まいこ『幸福な食卓』
   ボブ・ディラン『ボブ・ディラン自伝』
   吾妻ひでお『失踪日記』
   角田光代『対岸の彼女』
やはりこれは外せない(苦笑)。
   
...ああ5冊だけなんか選べないよやっぱり...

 2002年に読んだ本 2003年に読んだ本 2004年に読んだ本