ロスタイムにご用心

 3 EURO2000

      サッカー欧州選手権開幕!!!

 怒濤のトーナメント・・・決勝トーナメント篇

   
1次リーグを勝ち抜いた強者共が出揃いましたね。これが現在のヨーロッパ8強です。
     
ポルトガル  トルコ  スペイン  フランス 
     ルーマニア  イタリア オランダ  ユーゴスラビア
   
この8チームを国外リーグ所属選手数って見方で調べてみました。それもヨーロッパ
  4大リーグ(世界の4大リーグでもあるけど)つまりイタリアのセリエA、イングランド
  のプレミア・リーグ、スペインのリーガ・エスパニョーラ、ドイツのブンデスリーガに所
  属している選手数です。今大会の登録選手数22名のうち、多い順から、
    
1.オランダ、フランス(15名) 2.ユーゴスラビア(13名)
    3.ポルトガル、ルーマニア(8名) 4.トルコ(1名)
    5.イタリア(全員自国のセリエA)スペイン(全員自国のスペイン1部リーグ)
   
という結果でした。特にオランダ、フランスはユベントス、インテル、バルセロナ、
  レアル・マドリッド、マンチェスター・U、アーセナルといったリーグを代表する名門
  クラブの所属選手が多く、しかも各チームの主力として活躍中でして、まったく豪華な
  顔ぶれになっています。
   まあ世界的なタレントの数が即チーム力に結びつくとは限りません。まして代表チー
  ム同士の争いとなると、まったく何が作用するかわかりません。そこが楽しいのです。
   それではTV観戦記、ビール片手に参ります。いざ。


 6月26日 スペインvsフランス
   
さあ楽しみな一戦だ。両チームともテクニックはあるしパス回しは上手いし、なにより
  攻撃的だ。スペインは司令塔グァルディオラを中心に彼のボールさばきからチャンスをう
  かがう。一方フランスは好調ジダンを攻撃の要としながらも、どこからでもバリエーショ
  ン豊富なパスが出てくるスキのないチーム。ゲームはほぼ互角の戦い、ほぼ互角ながらも
  イニシアティブはフランス、と見えるのはやっぱフランスが格上だってことだね。
   33分、ジダンがFKを直接決めてフランス先制。38分、スペインがPKを得てメンディエ
  タが決めて同点。そして44分、ジョルカエフが右サイドへとびだし豪快なひと振り見事な
  シュートでフランスが2-1。後半にスペインが絶好のPKを得ながらラウールが外し勝負は
  決した。ほぼ互角の戦いをしながらフランスの強さがより印象に残るのは、主役とワキ役
  の差のようにに思えてしまう。フランスはそれぞれ所属チームにおいて主役級が勢揃いし
  ている、一方のスペインは名脇役達によるチームだ。ジダンとグァルディオラを比べると
  わかりやすいと思う。ジダンは世界屈指のスーパープレイヤーだ、対してグァルディオラ
  は素晴らしく優秀なプレイヤーだけどジダンほどキケンなプレイヤーではない。スぺイン
  にとって悔やまれるのは、ジダン級の素質を持ち今大会でスーパースターの仲間入りを狙
  っていたエース、ラウールの不調だろう。チャンピオンズ・リーグを制したばかりのレア
  ル・マドリーのエース、モチベーションの維持って大変なんだね。

 
6月26日 オランダvsユーゴスラビア
   
ホームのオランダ、スタジアムはオレンジ一色。対するユーゴ、ボスコフ監督「このよ
  うな状況は我々のモチベーションを高める」と発言。ヨーロッパの" 悪役 "ユーゴスラビア
  、監督も選手も逆境をものともせず強い精神力で戦い抜いて来たのだろうか。ただ30代を
  主力とする彼ら、その技術は申し分ないがスピードとパワーで劣る。4年前8年前の彼らの
  ゲームを見たかったな。切実に。
   序盤こそ柔らかいボール回しで攻め込んだユーゴだった。ただこの日のオランダは容赦
  なく高い位置でプレスし、ボールを奪ったら躊躇なく一気にゴールに殺到する。怖いほど
  強いサッカーをした。すべての局面でユーゴを圧倒した。6-1!クライファート4点!!
  オフェルマルス2点。得点のすべてが見事だった。
   為す術もなく立ちつくすストイコビッチ。しかたがないよなあ、ピクシー。

 
6月25日 ポルトガルvsトルコ
   
トルコのサッカーってピンとこない人が多いと思うんだけど、僕もそのひとりで、た
  だ前回も出場しているってことはサッカーが盛んでしかも強いってことだろう。今回こう
  して決勝トーナメントまで上ってきたのもその証だし、UEFAカップでアーセナルを破っ
  て優勝したガラタサライはトルコのチームだしね。
   さてそのトルコとポルトガルの一戦、順当ならポルトガル。案の定トルコはかなりディ
  フェンシブ。ゴール前を厚くして一発のカウンターに賭ける作戦のようだ。しかし腰まで
  引けてちゃゲームにならないよ。ゲームはほぼ一方的にポルトガル。30分にレッドカード
  でトルコが10人になり、44分フィーゴのセンタリングにヌーノ・ゴメスがドンピシャ・ヘ
  ッドでポルトガルが先制。ロスタイムにPKを得たトルコ、しかしこれを外し先が見えた。
   後半ポルトガル、負傷あがりのP・ソウザを投入。11分にまたしてもフィーゴ右サイドを
  突破してのセンタリングを好調ヌーノ・ゴメスがゴールに流し込みゲームを決めた。あとは
  ポルトガルのやりたい放題、あと2〜3点くらい取れた感じなんだけど、う〜ん良くも悪く
  もポルトガル、簡単に得点するのがキライなんじゃないかって思うくらい手間をかけるんだ
  なあ・・・。空いてるサイドより密集地帯をワザとこじ開けようとしたりね。まあ戦意喪失
  のトルコを相手に大味なゲームになってしまったけど、いよいよ準決勝だ。ポルトガルよ、
  面白いゲームを見せてくれ。

 
6月25日 イタリアvsルーマニア
   
ルーマニアの英雄、キャプテン、ハジがスキンヘッドで登場。ただでさえゴツイ顔にい
  っそう凄みが。この熟練の技巧派" 東欧のマラドーナ " ハジのプレイも今回で見納めかな。
  35才になった今でも相変わらず巧くしかもシタタカだ。省エネと言えばそれまでだが、消
  えるのがウマイ。ゲームからスッと消えて突然アブナイ所に顔を出す。こわいオッサンです
  よ。ただハジの気合いも主力欠場のルーマニア、チーム力の差は埋められずイタリアのペー
  スでゲームは進む。33分トッティ、胸でワントラップそしてボレーシュート。お見事!!
  若大将トッティ、今大会絶好調。43分にはインザーギがDFラインを上手く抜け出しGKとの
  1対1をクールに決める。後半に入りハジがレッドカードで退場。2-0でイタリア勝利。
   ネスタ、カンナバーロ、マルディーニのDF陣は安定しているし、トッティとインザーギ
  はアタッカーとして相手チームにとっては脅威だろう。ただ残念ながらMFにタレントがい
  ない。セリエAを代表するMFはジダン、ダービッツ、ルイ・コスタ、ベーロンなど外国人が
  多い。魅力的なMFがいないイタリアはゲームもいまいち魅力がない。

  第1話 ファンタジスタのリベンジ

  第2話 EURO2000 激しいイントロ・・・1次リーグ篇

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  音盤 BAN BAN   酔んぐしなくちゃ意味ないね 

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