音盤 BAN BAN

        THE FIRST IMPRESSION

ただこの1ケ月(2ケ月)の間にGETした音盤の第一印象を10点満点で採点しました。あくまでも、第一印象ですから。

2003年 1月

パスカルズ / パスカルズが行く
 
パスカルズは総勢16人(決まってはいないらしい)のバンド。ピアニカ、マンドリン、アコーディオン、ピアノ、ギター、バンジョー、バイオリン、チェロ、リコーダー、トランペット、サックス、フルート、ドラム、パーカッションなどなど全員がいろんな楽器を持ち替えて演奏しているらしい。リーダーはあのロケット・マツ。友部さんのバックでお馴染みのピアノ・マンで以前十日町のライヴにも来てくれました。で、どんな音楽かって一言では説明できないんだけど、のんびりとして心地よい音楽ではあります。たまの知久君と石川君が入っていることからたま風な感じもあります。「パスカル・コムラートの魂の子、ヤン・ティールセンの小さな親戚、ブライアン・イーノの孫」とオビに謳い文句があります・・・ん〜む?な私ですが、この音盤は和みます。スロウ・ライフな生き方と相通じるものがあるような気がしました。 9点

僕達の洋楽ヒットvol.1(1965-66)
 
この頃(10才頃)はまだ洋楽を意識して聴いていた時期じゃないですね。モンキーズはTVを見ていたわけだし。特徴的なのは英米ポップス&ロック一辺倒じゃ無かったってこと。シルビー・バルタン、フランス・ギャルが人気あったし、「荒野の用心棒」のテーマ(もちろんエンニオ・モリコーネ)が入っていたり、なんとウィルソン・ピケット「ダンス天国」とパーシー・スレッジ「男が女を愛する時」といったR&Bのヒットもあったんですね。「アイドルを探せ」が一番好きかな。  8点

僕達の洋楽ヒットvol.2(1967-68)
 
「モンキーズのテーマ」で始まるこの時期は僕の洋楽突入前夜って感じ。歌謡曲以外にもけっこうイカシタ音楽があるらしいぞと気づいた頃です。モンキーズっていえば、あのギターの形をしたMONKEESのロゴをノートに書いたり、プラモデルのモンキーズ・カーを作ったのを思い出します。凄い人気だったんですよ。この頃日本じゃGSブームだったんじゃないかな。「好きさ・好きさ・好きさ」の元歌が入ってます。フィフス・ディメンション「ビートでジャンプ」はTVで見て好きになった曲でした。時代を感じさせるのはジェファーソン・エアプレイン「あなただけを」とスコット・マッケンジー「花のサンフランシスコ」。ヒッピー&サイケ・ブームでしたねえ。ラスト3曲が「ワイルドで行こう」「キープ・ミー・ハンギング・オン」「ドッグ・オブ・ザ・ベイ」と超強力。 8点

僕達の洋楽ヒットvol.3(1968-70)
 
ここに来て僕の洋楽人生一気に全開ですね。全曲よ〜く憶えているしドーナツ盤も買ってるし。毎晩深夜放送聴いてた時代でしたね。クリフ・リチャード「しあわせの朝」は亡くなった姉が大好きな曲でふたりでドーナツ盤を買ってきて繰り返し飽きずに聴いてましたね。「恋は水色」「雨」などのサンレモ音楽祭がらみのヒット曲もこの頃の流行り。それから「シバの女王」などムード・オーケストラ?物のヒットもけっこうありました。「男の世界」は " う〜ん、マンダム!" チャールズ・ブロンソンCMでインパクトあったな。ホセ・フェリシアノ「雨のささやき」は独特な雰囲気を持った名曲です。「トレイン」「イエロー・リバー」「トレイシー」といった一発屋グループのヒット曲がやたら懐かしい。  8点

僕達の洋楽ヒットvol.4(1970-71)
 
トップにいきなり♪ゲロッパ〜の「セックス・マシーン」J・ブラウン御大。当時はぜんぜん良いと思わなかったな。「ローズ・ガーデン」「悲しき鉄道員」「ノックは3回」は今聴いても良い曲だなあ。「ブラック・マジック・ウーマン」はサンタナ節全開!「帰ってほしいの」ちびっこマイケル・ジャクソン全開!「つばめのように」ジリオラ・チンクエッティも人気ありました。「ナオミの夢」ヘドバとダビデ、インパクトあるグループ名で大人気。「京都の恋」ベンチャーズ!日本ではビートルズより人気と影響力があったスーパー・グループとして現在でも活動中!ジョニス・ジョプリンが歌う「ミー・アンド・ボギー・マギー」に泣けますね。  8点

畠山美由紀 / Fragile
 
こういう音楽を聴くと、日本の若手連中(僕よりってことだけど)は器用だし勉強熱心なんだと思う。でも言ってしまえば、この音楽はアナタでなくてもかまわないって感じもする。本盤はなかなか優秀なアルバムでキライになれないたぐいの音楽なんだけど、これが畠山美由紀でなくてもいいような気がしてしまうのだ。器用で才能があるがゆえに確固たる自分のスタイルが持てない人達って日本人には多い気がするな。ほとんどが英語詞のカバー曲なんだけど、荒井由実「雨の街を」の歌声が鈴木正人のシンプルなアレンジにとけ込んでいて良かった。  8点

Pierre Barouh / Saudade
 
ピエール・バルーといったらサラヴァ、サラヴァといったらブリジッド・フォンテーヌの「ラジオのように」が僕の連想。このフランスの才人バルー、ムーンライダーズをバック・バンドとしてパリに招いてコンサートをしたりと、なかなか味わいのある凄い人なのだ。このアルバムは彼の若い頃'60年代前半の音源を集めた編集盤で、フランシス・レイとの共作の他、タイトル曲はバーデン・パウエルとの共作だしアントニオ・カルロス・ジョビンとヴィニシウス・ヂ・モライスとの作品だし、こうしたボサ・ノヴァへの取り組みが目を引きました。なかなか良いんです。でもイマイチのめり込めないんだなあ。昔からフランスの男モノはトライしているんだけど、ブラッサンス、ブレル、ゲンズブールなどをね。男声フランス語が苦手かも。フランス女声モノは大OKなんですがね。 8点

ルチニックの少年 / OST
 
これはいいよね、マルチニックのビギン。映画('83)も見ましたよ、キレイな映像の良い映画でした。マルチニックはフレンチ・カリビアンな土地柄だそうですが、その音楽も上品で庶民的です。マラヴォワとか一時日本でも有名でしたね。フレンチっていえばニューオリンズもその影響下にあったわけで、音楽的に似た部分がありますね。古いジャズやラグタイムなんかとこのマルチニックの音楽。カリブの島々の音楽にはけっこうアフロ的なものが受け継がれていて、このアルバムにもパーカッションをバックにしたコール&レスポンスな歌声がアフリカを感じさせる曲が入っています。  10点

Tchavolo Schmitt / Miri Familia
 
チャボロ・シュミットはマヌーシュ・スゥイング・ギターの名手ですね。マヌーシュとはフランス北部ベルギー国境あたりに住むジプシーのことで、マヌーシュ・スゥイングとなるとスゥイング・ジャズのジプシー流解釈でしょうか。つまりジャンゴ・ラインハルトなんですよ開祖は。ジャズの中にあってギターっていまいちエモーショナルなものを感じないんですが、このジプシー流ジャズ・ギターには哀感を伴う心の高ぶりを感じます。「僕のスゥイング」って映画にも出演していてギターを弾きまくってるそうなので是非見てみたいもんだ。きっとギターを歌わせることに関してはこの民が世界中で一番優れているんじゃないかな。って気がした。 10点

Yusa / Yusa
 
ジューサって名前らしい。女性シンガー&ソングライター&マルチ・プレイヤー。凄く才能ありそうなキューバの新星ですよ。自国のルーツ音楽とソウル、ロック、ジャズなんかの要素を力任せにくっつけるんじゃなくて、すごく自然な融合がみられ、この辺は新しい世代って感じがする。しなやかで弾力のある歌声が良いです。スローでメロディアスな曲がちょっと退屈だな。中盤のインスト曲なんか聴くとジューサを含めたメンバーの演奏力の高さがうかがい知れます。「チキチャカ」のようなギターの演奏だけで歌われる曲でのグルーヴ感は流石ヒップホップ世代のキューバ娘。ある意味極上のフュージョン・ミュージックだと思うな。 9点

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