エレキ奇譚

                   by エレキ親父


じめまして。小生はエレキ親父と申します。エレキと申しましても、平賀源内の

「エレキテル」の研究をしている訳ではありません。一般的に言う「エレクトリッ

ク・ギター」の好きな親父のことです。あるいは、いい年をして,未だにエレキ少

年の心を持っている恐ろしく執念深い親父のことです。あまり見たくもないでしょ

うが、ざっとエレキ歴を紹介させていただきます。

が生まれたのは、米国でフェンダーのブロード・キャスターがノー・キャスター

からテレ・キャスターになった頃です。しかし,小生は田舎に暮らしておりました

ので、エレキといえば平賀源内しか知りませんでした。なにせ、当時はエレキはお

ろか、ギター(ガット・ギター)を弾けば不良になると聞かされていたもので、少

年の小生にはギターというものが、犯罪の凶器のように思えたものです。しかし、

その後ビートルズやヴェンチャーズの来日により、世はまさにエレキブーム一色と

なりました。小生も少なからず影響を受け、不良にあこがれ始めました。レコード

なんかも無いので,もっぱらラジオしか聞けませんでした。ヴェンチャーズの曲は

、テケテケしかわからない状態で音楽的な知識は皆無でした。ただ、今でも忘れな

いのがスプートニクスの「霧のカレリア」や「モスクワの灯火」です。当時はテー

プエコーやリバーブについて何の知識もありませんでしたが、あの遥か霧の彼方か

ら聞こえて来るようなストラトの音色の美しさに心を奪われました。(もちろんボ

ー・ウィンバーグのストラト・ワイヤレス飛ばし+テープエコー+リバーブは後年

知ったことですが)このサウンドがトラウマになって、現在まで影響しているよう

です。

レキブームの真っ只中、最初に買ったギターがヤマハのガット・ギターですから

涙が出ます。(実は、何故かクラシックを習い始めた。生来の生真面目さのせいか

?)しかし、性格からくる練習嫌いからすぐに挫折し、グヤトーンのエレキを買い

ました。(確か9,000円ぐらいで、モズライトの形なのにジャズマスター・タイプト

レモロが付いていて、しかもブリッジもPUも調整不可という笑っちゃう様な代物

です。アハハハ)しかし、これが一番使い込んだようです。当時は国内でも、寺内

タケシ氏やシャープ・ファイブといったインスト・バンドが人気でしたので、当然

モズライトやグヤトーンのシャープ・ファイブモデルにも憧れました。そこで、家

計をやりくりしてやっとの思いで偽モズを手に入れました。しかし、時すでに遅く

世はロック全盛の時代に突入しており、偽モズもすぐにお役御免となりました。当

時、小生の心の師でありました、三根信宏先生や、寺内タケシ先生(注:代議士の

先生方ではありません)についでファンでありました、マイケル・ブルームフィー

ルド先生の影響でレスポールを購入いたしました。(といっても当然グレコ製です

が。たしかEG420だったか?)

の後もレスポール、テレキャス、ストラト、セミアコ、等を主に各メーカー(も

ちろん国産ですが・・・)の製品を渡り歩き、浮気性のなせる技か、さながら日替り定

食状態の毎日でかなり病気が進行していたようです。数えてみると今までに、何と

30本近くもギターを購入していたようです。(無駄遣いしてしまいました。トホ

ホホ)した。しかし、そんな小生にも子供のころの純粋な気持ちが多少は残ってい

たのか、ついにストラトにたどりつきました。(E・クラプトン氏のまねっこでは

ありましたが。)ストラトとはかなり長い年月をいっしょに過ごしました。もっとも

、生来の浮気性は治らずブラウン、ホワイト、ブラックの日替り定食病はそのま

までしたが。(アホはもう死ね!)

て、その後すっかり老いぼれて、バンド活動から遠のいた頃になってやっと生涯

探していた相棒に出会いました。それはテレキャスです。(ところで、どっかのH

・Pで「照れきゃす」の名言をみつけました。そのとき小生はいたく関心致しまし

た。関係ないけど)長年さがしていた相棒は、小生と同じ頃に誕生し同じ時間を生

きてきていたのです。(ククククッ・・・・感無量・・・)昔、青少年の頃に一応テレ

キャスも買ったですが、どうもその「針金サウンド」に閉口してしまい、まったく

使えませんでした。この歳になって、やっとその良さに気付いたしだいです。お恥ず

かしい限りです。そんな訳で小生の長いギター人生は、ここに完結致しました。めで

たし、めでたし。 おしまい。

 

 


 忘れてました。ギター紹介でしたね。

 現在の手持ちギター類は添付の写真の通りです。

写真2.テレキャス :小生名義

小生のメインギターです。ほぼノーマルですがSWを5段切替に取替えてあります

。但し4切替(フロント・フロント+リヤ・リヤ・フロント+リヤのハイカット)になっておりV・コントロール側

はデス・ポジションとしてあります。(理由:操作性向上の為)

写真3.ストラト(茶):妻名義

見た目はノーマルですが、センターPuはハーフトーン専用にしてあります。SWは

3段切替ですが、センターのトーン・Cをセンターのボリューム・Cに変更してあ

ります。よってそれを上げ下げすることにより各ポジションのPu+センターPuのハ

ーフトーンが出せます。又、センターPuボリュームを絞ってSWをセンターにすると

フロント+リヤの音が出ます。そのままセンターPuボリュームを上げればフロント+

センター+リヤとなり通常のストラトでは出せない音が出ます。又コントロールは無

段階なのでハーフトーンの色合いは無限に出せます。(いいでしょう。ヘケケケ。)

さらに、貧乏な小生はクライベイビーが買えないので、トーン・Cをグリグリやって

手でクライベイビー効果を出そうと思い、トーンCは全Puに効くようにしてあります。

なぜこのような改造が必要であったかと申しますと、たとえばライブ等に非常にマニ

アックなギター少年が来ていたとします。当方は腕に自信がない為、彼をどのように

ゴマカスかに気力を集中する事になります。そうした緊急事態に対応する為に、この

ギターは存在するのです。つまり、「ムムム!3段SW(キッチリ各ポジションに切

替わっている)なのに、なぜハーフトーンが出るのだ?それにセンターPuってあん

な音だったか?」彼はこの疑問に釘付けになるでしょう。そして肝心の演奏内容など

上の空になるのです。そして小生の演奏力の低さは問題にならなくなるのです。(ワ

ハハハハ)めでたし、めでたし。という理由です。

写真4.ストラト(白):次女名義ストラト(茶)と同じ仕様

写真5.ストラト(黒):次女名義

ほぼノーマルですが、SWをバネ付きのものに取替てあります。又、トレモロ・ロック

は取外してフローティング状態にしてあります。

写真6.ジャガー:次女名義  コントロール・ノブをストラトタイプに取替。

写真7.モズライト(サンバースト):小生名義鑑賞用です。無改造ですがC・ノブの

ゴムリングをはめ操作性の向上を図ってあります。

写真8.モズライト(白):妻名義 センターとリヤのPu極性を反転させSWをセンタ

ーにするとハムバッキング効果が出せるようになっています。

写真9.335:次女名義

写真10.ジャズ・ベース:共用品

指のせを取付けてあります。(使わないけどカッコいいから)

写真11.ガットギター:長女名義


 【ギター親父=マルさん=丸山勲氏】

 妙高山麓で生まれたと思う。生年不明。'75年、十日町市でロック・

 バンド『ぬえ』を結成。同年"新潟ロック・エクスプロージョン"に於

 いて「最優秀演奏グループ賞」'76年"ポプコン北関東信越大会"に於い

 て「グランプリ」を獲得。十日町および新潟を代表するロック・バンド

 だった。そんな『ぬえ』のサウンドの要がマルさんでした。

 


 第2弾 フェンダー・シングルコイルPU・フェチ
  第3弾 自慰的改造のススメ
  第4弾 掟破りの改造(照れキャスター・親父カスタム)
 
第5弾 日本の2大インスト巨匠
 
第6弾 日本のインスト巨匠続編(心の師 三根信宏先生)


マルさんのメール・アドレス[ I-maruyama@sam.hi-ho.ne.jp ]