ただこのヒト月の間にGETした音盤の第一印象を10点満点で採点しました。
あくまでも、第一印象ですから。
Jimmy Jackson&Pull String
Angel / No Words...
新たなテレ・マスター登場。うまいのなんの。やっぱギター・ミュージックにとってカントリーの世界は
桃源郷だな。カントリー系リックはメチャうまいし、アーシーなスライドもいい味だしてます。どんなふ
うに弾いてるのか見てみたいな。 8点
山下達郎
/ On The Street Corner 3
シュガー・ベイブがまだメジャー・デビューする前、渋谷ヤマハで無料コンサートをやるってので見に
行った。開演前道玄坂を歩いてたら"BYG"の方から山下達郎が仲間達と歩いてきた。大貫妙子ももちろん
いた。達郎の額はすでに広かった。「あっ、達郎だ!」と立ち止まった時、目が合ったような気がした。
あの頃からそして今も、彼の真摯に音楽に取り組む姿は変わらないな。今回の『オン・スト3』、「恋は
曲者」がうれしかった。このアルバム、売れているようでうれしい。そして買ってくれた人の内10人に
1人でも本物のドゥー・ワップ、キャデラックスやティーネイジャーズやムーングロウズ、ドリフターズ
などを聴いてくれたらうれしいな。ロックン・ロールよ永遠なれ! 10点
The Cats & The Fiddle /
Killin' Jive
〃 /
Hep Cat's Swing
大好きなジャズ(4弦)ギタリスト、タイニー・グライムスが在籍したジャイヴ・コラス・グループの
2枚。'39年〜'46年の作品集です。ジャイヴ?て訊かれてもこまるんだけど、たとえばスピリッツ・
オブ・リズムとかミルス・ブラザーズとか初期のナット・キング・コール・トリオとか、まあシャレた
スインギーなジャズ小唄って感じですか。(雑な表現でごめん)気持ちが良くなる音楽ですよ。8点
Nat King Cole Trio / Live At
The Circle Room
そのナット・キング・コール・トリオ、初期のライヴです。'46年ミルウォーキー。粋だよねホント。
コールの流麗なピアノと甘い歌声、オスカー・ムーアのスインギーなギター、J・ミラーの弾むベース。
熱気あふれるライヴ。グルーヴィー! 9点
Hank Williams / Live At The
Grand Ole Opry
ホンキートンク・カントリーの王様の'50年前後ライヴ。会場はカントリーの殿堂、ナッシュビルのグラ
ンド・オール・オプリー。ロックのライヴとは違った、和気あいあいな賑やかさがいかにもな感じ。歌と
演奏はラフな感じです。 8点
Jerry Reed / Here I Am
ジョージア生まれの偉大なフィンガー・ピッカーの初期'50年代中頃の作品集。全盛期の華麗でファン
キーなプレイは聴けませんが、ロカビリーやいかにもなカントリー・ソングを歌ってますが、南部生まれ
らしくけっこう黒っぽい。 7点
Phil Manzanera / Diamond
Head
'75年作のファースト・ソロ・アルバム。ロクシー・ミュージックの同僚イーノ他J・ウェットン、R・ワ
イアット、E・ジョブスン、A・マッケイなどゲストが豪華。ビター・スイートなプログレ風味がイカシテ
ます。クワイエット・サンも聴いてみようかなって気になってきたぞ。 8点
Mahavishnu Orchestra / The
Lost Trident Sessions
J・マクラフリンとマハヴィシュヌ・オーケストラ、'73年の作品。当時はアンチ・マクラフリンだっ
た な。「何もそんなに大仰にしなくても」って感じ。でも、その後ブームとなった凡百フュージョンに
比べるとはるかにいいね。と言うよりこのアルバム、すごくいい。マクラフリンを始め、B・コブハム、
Y・ハマー、J・グッドマン、によるハード・エッジなインター・プレイが圧巻です。 9点
Dixie
Chicks / Fly
いいなあ。すごくいい。極上のアメリカン・ポップスだね。彼女達、カントリー・ミユージック・ア
ウォードで初めて見ました。チャーミングな3人の女性がフィドル、バンジョー、ヴォーカルで登場、
ポップでパンチの効いた演奏が印象的でした。で、このアルバムを聴いて彼女達のフィドル、バンジョ
ー、ドブロなどの巧さにびっくり、それにましてヴォーカルとハーモニーの気持ちよさ。曲もいいしね。
イマドキのカントリー・ミュージックであり、極上のアメリカン・ポップス、ロックです。10点
Crosby Stills Nash &
Young / Looking Forward
「デジャ・ヴ」からほぼ30年。CSN&Yの新作が届けられた。別に期待はなし、ただみなさん元気でやっ
てますかって感じ。聴いてみたらけっこう良かった。4人がしっかりと自分の世界を持っている人達なん
だね。ゆるぎないものがあるな。 8点
Kris Kristofferson / The
Austin Sessions
J・ジョプリンでおなじみの名曲「ミー・アンド・ボビー・マギー」の作者であり、歌手で俳優のクリス
トファソンの新作。セルフ・カバー集です。地味でシブくて淡々と歌っています。それでもじんわりと心
に沁みてくるんです。 8点
Davey Graham / All That
Moody
デイヴィー・グレアムの魔法の手。この'76年作品ではジャズ、クラシック、トラッドの曲と共にたくさ
んのオリジナル曲を演っています。インド風やスペイン風?風など。歌心あるれる独特の翳りを持つ彼の
ギター・ミュージック満載。もっともっと聴かれて欲しい人です。名曲「アンジー」も入っています。
9点
Jewel
Spotlights The Blues
ジュエルのモダン?ブルース集。これを買ったのはただただビッグ・マックの「ラフ・ドライド・ウー
マン」を聴きたかったから。大好きなこの曲、カセットテープでしか持っていなかったので、CDをみつ
けた時は感激でした。この曲、ビッグ・マックのハードなシャウトもいいけど、なんといってもヒューバ
ート・サムリンのギターに尽きる。3大
キングのギターしか知らないブルース・ギター・ファン(どん
なファンだ?)にぜひ聴いてもらいたい、それがヒューバート・サムリンです。それからこのアルバム、
カーター・ブラザーズの「サザン・カントリー・ボーイ」も入ってるし、フランク・フロストやリトルジ
ョー・ブルー、ワイルド・チャイルド・バトラーとかなかなか聴く機会のないカッコいいブルースが選曲
されています。 10点
Steely
Dan /Aja (DVD Video)
スティーリー・ダン'77の名作『彩(エイジャ)』のメイキング・ヴィデオ。というかフェイゲンとベッ
カーが当時のレコーディングをマスター・テープを元に振り返ってみるって企画の映像です。当時の参
加ミュージシャンがたくさん登場しますが、なんといってもベースのチャック・レイニーとドラムのバー
ナード・パーディの職人ぶりに脱帽です。スティーリー・ダンてホント良かったなあ。 10点
The Chieftains / The Long
Black Veil(VHS)
チーフタンズ
'95年のアルバムのメイキング・ヴィデオ。レコーディングの映像見てたらカルロス・ヌニ
ュスもガイタを吹いていました。うれしい発見。スティング、ライ・クーダー、マーク・ノップラーなど
ゲストも多数登場。中でもシネイド・オコナーがとてもキレイでした。輸入ヴィデオだったのでインタビ
ューの内容がわからずとても残念。ともあれ改めてアイリッシュ(ケルト)ミュージックの魔法を見た気
がする。 9点
今月はここまで。
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