ただこのヒト月の間にGETした音盤の第一印象を10点満点で採点しました。
あくまでも、第一印象ですから。
ママ・ギター / Introducing
...Mama Guitar
日本女性3人組ガレージ・ポップ。と言うと少年ナイフを連想するけど。ママ・ギターもアメリカでの
成功を狙っているのかも。キャッチーな曲もあり、退屈な曲もありなんだけど、好きなタイプのバンド
です。ガンバレ! 8点
P-モデル / 音楽産業廃棄物
テクノ・ポップの老舗P-モデル健在です。平沢進のラジカルな存在感がP-モデルのすべてだと思う。
サウンドはテクノで歌自体はウェットです。日本男児ですねけっこう。「音楽産業廃棄物」ってネーミン
グに10点! で、中身は 8点
Five Style / Miniature
Portraits
シカゴ・ポスト・ロック・シーン(音響派?)話題のインスト・バンド。アコースティックな鳴りがキレ
イです。あらゆる音楽がミクスチュアされた箱庭フュージョンて感じです。ちょっと深入りしたい気がす
るな。 9点
Sammy Walker / Sammy
Walker
'76年にこのアルバムが登場した時は少し話題になった。サウンドはフォーク・ロックのディラン、モノ
クロ写真を使ったアートワークが秀逸なジャケット・デザイン。誠実な歌。アメリカン・ロックが飽和状
態でパンク・ニューウェイヴの時代にさしかかった頃だったから、伝統的なフォーク・ソングが新鮮だっ
たのかもしれない。僕は買わなかった。いまさらって感じたのかも。今初めて聴いてるんだけど、いい感
じです。やはり滋味ですかね。バックも淡々とただただ渋い。 8点
Jackie Lomax / Three
ソウルフルな英国人、'72年ベアズヴィル作品。プロデュースがジョン・サイモン。ブンブンとファン
キーなベースをうならせるリック・ダンコとスワンピーなタイコのリヴォン・ヘルム。ジョン・ホールの
軽快なギター。聴かせ所は山ほどあるのに当時は購入見送り。きっとジャケットのド・アップなジャッキ
ーの顔と肌の荒れ具合を正視できなかったのが購入をためらわせた原因かなあ。中身は良。 8点
あがた森魚 /
日本少年2000系
あがた森魚のコンセプトのはっきりした演出過剰ギミの音楽が好きなのだが、プロデュースの鈴木慶一
共々すこしお年を取りましたかな。期待が大きかっただけに残念です。ただ、こうゆうサウンドってフト
好きになってる時があるかも。 7点
ソウル・フラワー・ユニオン /
High Tide & Moonlight Bash
好調ソウル・フラワーのライヴ。すっかりメンバー化した大熊亘のクラリネット・サックスをはじめフィ
ドル、ブズーキが加わり実に賑やか。中川の自信に充ちた唄いっぷりがバンドの状態を物語る。9点
Blood,Sweat & Tears /
Greatest Hits
BS&Tには思い出があるなあ。僕が初めて買ったLPが「BS&T/血と汗と涙」とCCRの「コスモズ・ファク
トリー」'70年のこと。BSTもCCRもヒット曲がたくさんラジオの深夜放送で流れていた頃だった。BSTは
ブラス・ロックと呼ばれ、"シカゴ"と双璧だった。シカゴはロック・バンドにブラスが加わった感じで若
くカッコ良かった。BSTは本格的、知的あるいはオジサンぽかった。当時の人気ロック・バンドとしては
早い時期に来日公演をしたので話題になった、と思う。ヴォーカルのD.C.トーマスが
"カナダのキコリ男"
って感じでガッカリした思い出がある。今あらたに聴き直してみると、あまりロックっぽくないけど、い
かにもNYのバンドらしい洗練されたソウルフルなバンドだったと思う。僕が歳をとった分、BSTのサウン
ドを身近に感じられる、のかな? 9点
Young Jessie / I'm Gone
ギターのミッキー・ベイカーがらみでゲット。R&Bシンガー50年代の作品集。R&B黄金時代の勢いが
ある。バックも好調。この後コースターズに参加し、ヒットを飛ばす。ベイカーのギターが入ってくる
とグッとシマル。 8点
Long John Hunter / Ooh Wee
Pretty Baby !
テキサスのブルース・マン、ギタリストの60年代の作品集。テキサス・ギタリストの例に漏れずワイ
ルド!ロックンロール調、ルンバ調など屈託無く同居。元気よく飛ばしまくってます。 8点
King
Crimson / In The Court Of The Crimson King
『クリムゾン・キングの宮殿』30thアニヴァーサリー・エディションです。ペーパースリーヴ見開き
仕様(エンボス紙)ジャケットにのせられて購入。'69年作品で、僕が初めて聴いたのが高校生の頃'71
年頃だと思う。デビュー当時のアイドル郷ひろみが明星か平凡で「愛聴盤は"
クリムゾン・キングの宮
殿 " です」とか載ってて、以後公には"・・・の宮殿 "
が好きと言うのをやめた。当時、ロック・マニア
な友人Hは"
エピタフ"を聴きながら「俺の葬式にはこの曲を流してくれ」って言っていた。ロックの金字
塔とか不朽の名盤とかアタリマエに言われてたこのアルバムを「大好きっ!」とは言い辛かったな。しか
し30年経ってもまったく鮮度の落ちない怪物アルバムだ。 10点
松本隆
/ 風街図鑑
作詞活動30周年記念CD7枚組BOX。"
はっぴいえんど " の松本隆の詞は熱心に読んだものだった。歌謡曲
の売れっ子作詞家になってからその詞を注意してよんだ憶えはない。ライナーによると30年間で書いた詞
が約2000曲、ベストテンに入った曲が131曲、1位を獲った曲が49曲。これはオリコンによると日本一
の記録、つまり松本隆は日本一の作詞家になっていたわけだ。どーりでこのBOXに集められた曲、知って
る曲ばかりで、へぇ〜これも松本隆だったのって感じばっかり。どれが一番好きかってきかれたら、もち
ろん「風をあつめて」なんだけど、松任谷由実が言ってた「松本さん・・・乙女ですよね」のとおり、松
田聖子をはじめ数多くのアイドル・ポップスに共通するプラトニックな恋愛観、少年(松本)のあこがれ
た女性ってのかな、透明感のある(情念の薄い)少女達の世界が多く歌われていて、詞だけ読んでいる
とちょっとはずかしいけど、歌われた時の印象はすごくいい。このへんのツボがプロなんですね。
" はっぴいえんど "
聴いていて思うんだけど、松本隆のドラムっていいな。ジェントルだよね。歌にやさ
しい、寄り添ってるって感じがする。心に沁みるドラムってそうないよね。そういえば30年前に移したっ
きりの風街の住民票、まだ有効ですか? 10点
今月はここまで。
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