6月26日 準決勝
ブラジル 1-0
トルコ (埼玉)
やはりブラジルの攻撃は目に楽しいし、しかも凄い!。組織でも個人技でも得点できるし(今大会は個人技ばかりが目に付くけど)、速攻でも遅攻でも得点できる。デフェンスが何人いようと切り込んで行ってシュートをする。キックの種類が豊富で意外性もある。サッカーのリズムが独特で緩急の変化が凄い。やはりブラジル・サッカーは世界一面白い。
トルコにもヤバさは感じていた。巧いし速いし波に乗ってるしね。プレスはタイトだしパス回しも巧いし、今大会で好きになったチームだ。ただし、巧い速いはやはりブラジルが1枚上手だったし、このゲームではプレスもブラジルの方が勝っていた。(得点するまでは)トルコの攻撃の起点はトップ下のバストゥルクと左右のエムレ・ベロゾグル、ウミト・ダバラだと思うんだけど、彼等にタイトなマークを付けて仕事をさせなかった。前半20分頃からゲームの主導権を握ったブラジル。どんどんシフトアップし猛攻をしかける。おしいシュートの連発、しかしトルコのGKルストゥも好セーブを連発。点が入りそうで入らないブラジル。0-0で前半終了。ロベルト・カルロスのスピードに乗ったプレイは圧巻だったし、リバウドの技の冴えとプレイの安定感は凄い。お茶目なヘアー・スタイルのロナウドは後半に入って一仕事。後半4分に左からドリブルでペナルティエリアまで持ち込み、トゥキックでシュート。さすがロナウド!ついにブラジル先制。イングランド戦のロナウジーニョといい今回のロナウドといい、彼等はDFが4〜5人いても個人技で突破する能力がある。ブラジル恐るべし!後半30分頃からは逃げの態勢に入った。ブラジルが中盤でのプレスを緩めたせいでトルコが攻勢に出る。スキンヘッドのハサンからはキケンな匂いがプンプン立ち上っている。彼は最後まで勇敢に戦っていた。ただFWハカン・シュクルの不調がトルコにとっては痛かったはずだ。早めに若手FWイルハンを投入していれば面白かったと思うが。結局ブラジルが1-0でしたたかに逃げ切った。
6月30日、ファイナルの地横浜のピッチに立つのはドイツとブラジル。W杯史上初の対決だ。W杯決勝戦はけっこうつまらない内容のゲームになることが多い。ピッチに立つ両チームには後世に語り継がれるようなスペクタクルな戦いを見せて欲しい。
6月25日 準決勝 韓国 0-1
ドイツ (ソウル)
韓国の快進撃を日本人はどう感じていたんだろう?僕は長年日本サッカーを見守ってきた者として悔しい気持ちはある。韓国はライバルだ。目の上のコブだ。挑みは跳ね返され後塵を浴びて来た。ようやく日本が追いつき今では韓国より実力は上だと思えるようになっていた。W杯、日本は善戦してベスト16。しかしライバル韓国は遙か前方ベスト4まで行ってしまった。悔しいがしかし素晴らしいライバルだ。とりあえず打倒韓国。
8年前のアメリカW杯で韓国とドイツは対戦している。3-2でドイツが勝ったゲームで韓国の2得点はホン・ミョンボ(凄いロングシュート!)とファン・ソンフォンだった。その二人が今回も先発でピッチに立っている。4大会連続出場の二人、韓国サッカーの歴史を感じさせる。歴史と言えばドイツはもっと凄い。優勝3回、準優勝3回のサッカー大国だ。ドイツのフィジカルと精神力の強さは伝統的。韓国も馬力と精神力でここまで勝ち上がって来たチーム。このゲーム、フィジカル合戦と見た。
審判全員欧州人とは露骨なFIFAのやり口。両チームとも先発メンバーに変動があるのは連戦による疲労・ケガによるものか。キックオフ、ドイツは高さで勝負にきた。前線ではクロスをゴール前に放り込む。DFからは前線にロングパス、中盤を省略した攻めで自分達のペースを掴もうとする。それに対し韓国はカウンターで応戦。しかし中2日でこのゲームの韓国、見るからに身体が重そう。フィジカル合戦はドイツが優勢。制空権も手に入れ攻勢をかけるドイツ。韓国必死の守り。前半0-0。ドイツはリベロのラメロウとボランチのハマン、バラックが良く目に付いた。後半ドイツは相変わらずの高さ勝負で優勢に。韓国、この大会のスターFWアン・ジョンファンを投入。何度かチャンスをつかむがモノにできず。攻めあぐみのドイツ、後半30分ついに先制。見事なカウンター。ヌビルがドリブルで右サイドを攻め上がる、相手DFのスキをつく絶妙なパスをゴール前に送る、中央に走り込んできたバラックが右足でシュート、GKがはじいたボールを左足でしっかりとゴールに押し込んだ。ゲーム後半韓国攻勢、しかし身体にキレがない。ゲーム終了。
韓国の大躍進もここまで。しかしベスト4とは恐れ入った。パク・チソン、イ・チョンス、ソル・ギヒョン、アン・ジョンファン、チャ・ドゥリ・・・印象に残った韓国の若手選手達。彼等と日本代表とのゲームを早く観たいものだ。
6月21日 準々決勝 ブラジル 2-1
イングランド (静岡)
静岡エコパへ行って来ました。今大会2度目の生観戦。素晴らしいゲームでした、そして観衆も大いにゲームを盛り立てました。(韓国のアレはエキセントリック!)イングランド・サポーターがこのゲームを最後に大会から去って行くのは、とても寂しいことです。それくらい彼等の一丸となった応援は素晴らしかった!本場を感じさせてくれました。
早朝6時に自宅出発、湯沢から東京へ。東京駅東海道新幹線ホーム、いるいるイングランド・サポーター、ここからW杯モードですね。車内ではイングランド人グループが「大脱走のマーチ」を歌ってました。11時掛川着、弟と合流。ここから会場まではシャトル・バスで20分。バスを降りて徒歩15分。静岡エコパ到着、快晴です。
「なんなんだオマエラ!」って言いたいくらい多い "
ベッカムねえちゃん " " ベッカムおばちゃん "
。ベッカムとネームの入ったイングランド・シャツを着ている女性がやたら多いぞ。マスコミがこのゲーム
" イングランドのホーム状態 "
と書いていたけど、さすがサッカー県静岡、ミーハーばかりじゃないよ。けっこうブラジルのカナリア色のシャツも多くいた。弟が言うには、近くの浜松は日本で一番ブラジル人が多く住んでいるんだそうだ。会場はゲーム開始前から熱いし暑い。
僕達の席はバックスタンド1階のど真ん中。観戦には最適な場所だ。両チームが入場し国歌が演奏される。イングランド・サポーターの大合唱。すごい!
ゲーム開始。ベッカムがボールを持つたびにスタジアム中大歓声。隣の若奥さん、でかいズームレンズ装着のカメラでひたすらベッカムを追う。ただしこの日のベッカムにはロベルト・カルロスが対峙、足のケガの影響か接触プレイを避けている感じで、サイドでのプレイに冴えがなかった。CK、FKなどは良いボールを蹴っていたけどね。FKと言えばロベカルですね。凄かった!生で見るロベカルのキック。とにかく速い!見えないくらいに。壁になってボールを受けたイングランド選手、本当に痛そうだったよ。
今回のブラジル、CBが弱点だなって思っていた。やはりやられた。ルシオのミス、さすがのオーウェン。いかにもFWらしい動きでオーウェンがシュート。前半23分にイングランド先制。
このゲームの見所はイングランドの堅陣をいかにブラジルのR3が崩すかだった。スコールズ、バットのディフェンシブ・ハーフとファーディナンド、キャンベルのCB、それにGKは名手シーマン。イングランドの守りは非常に堅いと思われた。しかしブラジルの個人技は凄い。果敢に中央に切り込んで突破を狙う。もう前半が終わろうかとした時、ロナウジーニョの野生のドリブル!センターサークルあたりから4〜5人の相手DFを切り裂いてゴールに向かう。ペナルティエリアまで進出したところで絶妙のパスを右側前方に走り込んで来たリバウドヘ、リバウド得意の左足でシュート。見事な同点弾!一挙に盛り上がるブラジル・サポーター。やはりビキニの美女も来ていた!さすがブラジルだ。
後半5分ブラジルにFK。右サイド、けっこう距離はある。直接は狙わないだろうと思っていた。左足のリバウドが蹴るのかなとも思っていたら右足でロナウジーニョがキック。クロス・ボールに見えた。ボールの行方を見守る。GKシーマンを越えてサイド・ネットに、えっ!?決まった!?一瞬の静寂の後、歓喜爆発。僕も飛び上がって歓声をあげましたよ。隣の弟はイングランド・ファン、不動。ブラジル、個人技で逆転。
不安視されたブラジルのディフェンスもゲームを重ねることに安定してきた。逆転してからは自陣の守備を厚くし、イングランドの攻撃をはね返した。
後半途中、この日抜群のキレを見せ大活躍のロナウジーニョがレッドカードを受けた。次の準決勝に出られないってことだ。これはヒドイ!あれがなんでレッド?フランスのアンリもいきなり1発レッドで退場となって、あれっ?だったけど、今W杯の審判はいったいどーなってんの?ロナウジーニョの素晴らしいプレイを期待している世界中のサッカー・ファンを悲しませるなよ。
ブラジルが勝利し、イングランドはW杯の舞台から去った。大会から華がまたひとつ消えた。イングランドはチームもサポーターも今大会の華だった。4年後ドイツで会おう。
帰り道、「大脱走のマーチ」を口ずさんでいたのは僕だけじゃなかったはずだ。
6月22日 準々決勝
韓国 0-0
スペイン (クァンジュ)
名古屋の弟の家から帰ってきたらまだゲームをやっていた。後半の終盤0-0、おっ韓国がんばってるな。この展開は予想できた。相変わらず良く動き回る、非常にタフな韓国。スペインはやはりラウルが欠場。メンディエタに精彩なし。延長でも決着がつかずPK戦へ。結局PK戦を制して韓国がベスト4に進出。快挙です。でもあの真っ赤のスタジアムは怖いね。北のお家芸はマスゲームらしい、やはり同じ血が流れてるんですね。
韓国が素晴らしいチームなのはまちがいない。フィジカルの強さとスピードは驚異ですらある。ヨーロッパの強国を破り勝ち上がってきたゲームでは内容的にも互角に戦っていた。ただいつも審判のミス・ジャッジがつきまとう。サッカーではよくあることだが。
このゲーム、スペインは審判に2点を盗まれた。と僕には見えた。サッカーではよくあることだが。
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