音盤 BAN BAN

  THE FIRST IMPRESSION 

 ただこのヒト月の間にGETした音盤の第一印象を10点満点で採点しました。
 あくまでも、第一印象ですから。

 7月

 The New Age Steppers / New Age Steppers
  
ポップ・グループは好きだったしスリッツも聴いていたけど、この'80年にリリース
  されたOn-Uの第一弾アルバムそしてこのレーベルの主催者エイドリアン・シャーウ
  ッドのことは当時は知らなかった。後に有名になったシャーウッドのことは雑誌の記
  事を読む程度で僕の対象外だった。ポップ・グループ、スリッツのメンバーが参加し
  ているってことで聴いてみたんだけど、いいんだなあコレが。久しぶりのダブに頭が
  くらくら心地よい。ぐっと腰にくる浮游感って変かな?  9点


 Ana Torroja / Pasajes De Un Sueno
  
とても素敵なアルバム。アート・リンゼイ絡みだからブラジルのニューウェイブかなと
  思ったらスペインの歌姫でした。ニューヨーク前衛派の粋なポップ・アヴァンギャルド
  をバックに色香漂う魅惑の歌声がたまらないぞ!'99年作品です。 9点


 Walter"Wolfman"Washington / On The Prowl
  
新録モダン・ブルース。当然ながらストレート・ブルースは少ない。B.B.キングとクラ
  プトンのブルース・アルバムが売れてるそうだけど、それは彼等の名声があってのこと
  で、ほとんどの今時ブルース・マンはソウル、ファンク、ヒップ・ホップなんかを取り
  入れるなど、新しいリスナーに向けていろいろとガンバッテいるわけだ。と思う。8点


 Roy Gaines & Mitsuyoshi Azuma
    / Guitar Clashers From Gainesville,Tokyo
  
日米現役ジャンプ・ギタリスト対決ですか。お互い相手を意識してか奇をてらったフレ
  ーズが多いような気がして、この二人のギタリストとしての良さが出ていないような気
  がした。共に大好きなブルース・ギタリストなだけに残念でした。  7点


 
Steely Dan / The Royal Scam
  
紙ジャケ、リマスターに弱い私です。CD持ってるのについ買ってしまう物欲な私で
  す。'76年の作品。まったく駄作のないスティーリー・ダンの作品の中でも一番好き
  なアルバムです。1曲目「キッド・シャールメイン」のギター・ソロがいいんです。
  大好きなラリー・カールトンのギター・ソロのマイ・ベストです。スティーリー・ダ
  ンでしかありえない曲調・サウンド。まったく大傑作ですわ。 
10点

 
久保田麻琴と夕焼け楽団 / ギャング・ライヴ・アゲイン
  
このライヴ、'75年日比谷野音、僕はこの場にいました。サンセット・ギャングのおお
  らかなグルーヴに身を任せながら「よし、オレもこんなバンドを作るぞ」なんて考えて
  いた19の春でしたなあ。当時日本のバンドで一番好きだったのがこの久保田麻琴と夕
  焼け楽団それと上田正樹とサウス・トゥ・サウス。両バンド共ライヴが抜群に良かった
  し、客の乗せ方が好対照ながら上手かった。煽りまくる上田正樹に対しレイドバックし
  た雰囲気から徐々に会場全体が心地良い横揺れに包みこまれるような久保田麻琴のロッ
  クの魔法。両バンド共、ライヴでは英語のカバー曲が多かった。それがすごく自然な感
  じで、こいつらホンモノだって思わされた。あ〜いいバンドだったなあ。 9点

 オレンジ・カウンティ・ブラザーズ / ファーイースト・スワンパーズ
  
日本のバンドです。'70年代中頃に活動したテックス・メックスなバンドですが、まっ
  たく知られていないでしょう。僕は大好きで、彼等の曲「リンダ・ベル」をバンドで
  カバーしました。バイオリンの弾ける友人を誘い即席フィドラーに、ペダル・スティー
  ルはエレキのスライドでカバー。やってて楽しかったし聴いてて楽しい。オレンジ・カ
  ウンティ・ブラザーズ、いいバンドだったんだけどねえ。  8点


 スターキング・デリシャス / Starking Delicious
  
'77年のファースト・アルバムにしてライヴ・アルバムにしてラスト・アルバム。この
  新たなライナーを読んで知ったのだけど、日本のクイーン・オブ・ソウル大上留利子は
  友部正人に憧れるフォーク少女だったそうな。スタキンと言ったら本格派のソウル・バ
  ンド。大上のアレサ・フランクリンばりのノドは凄かったな。とにかく'70年代中頃の
  日本のロック界ってバラエティに富んでいて面白かったよ。  9点

 
ーンライダーズ / A Touch Of Fullmoon Shows In The Night
  
はい日本一好きなバンドはムーンライダーズです。このアルバムは'96年日比谷野音で
  行われた彼等のデビュー20周年記念ライヴを収めたものです。しかしねえ20年以上も
  とりあえずメジャーなシーンで活動しながら、未だに知る人ぞ知る存在ってのがいか
  にもムーンライダーズっぽいな。ライダーズって何?って聞かれたらポップ・アヴァ
  ンギャルドなロック・バンドでいつまでもニューウェイブなオジサン達だよ、とでも
  言っとこうかな。売れると売れないの稜線を綱渡りしているような面白さを彼等のファ
  ンまでもが楽しんでるってのが何やらカルトな感じが・・・そんなファンな私
10点

 Alvin Youngblood Hart / Start With The Soul
  
ピックガード剥がしたテレキャスを指弾きするドレッド・ヘアーでヒゲづらの凶暴そう
  な黒人。それがジャケットからの印象。聴いてみたらレニー・クラヴィッツみたいなオ
  ールド・ロック野郎かと思ったが、ソウルもカントリーもジャズぽいのも何でもござれ
  のミクスチュアー野郎でした。ワイルドそうで実はお行儀に良いサウンドになっちゃっ
  たのはプロデューサーのジム・ディキンスンのせい?もう一暴れ欲しい気がするなあ。
  ところでディキンスン、ディキシー・フライヤーズの彼ですか? 8点


 Jerry Garcia.David Grisman.Tony Rice / The Pizza Tapes
  
グレートフル・デッドのJ.ガルシア、そのブルーグラス、カントリー好きは有名。グリ
  スマン、ライスというその道のトップ・プレイヤーとの共演は終始なごやか。ライスの
  ギター、鮮やかだなあ。ガルシアのヴォーカルはう〜ん・・・  7点


 Eric Andersen / Blue River
  
なにを今さらの名盤ですが、僕持っていなかったんで今頃シミジミと聴いてます。ナッ
  シュビルのシブい腕達者をバックに心に沁みる唄の数々。愛と放浪のロマンティスト、
  '72年の作品でした。  9点


 
The Meters / Fire On The Bayou
  
ニューオーリンズ・セカンド・ライン・ファンク!!!'75年作のブッといアルバム。
  好きだなあ。ネヴィルズより好きかも。ノセンテリのチャカポカ・ギターにポーターの
  太くうねるベース。モデリステのN.Oドラムを集大成したかのような豊饒ドラム。サウ
  ンドを締めるアート・ネヴィルのピアノとオルガン。N.Oならではの大らかさも魅力。
  インストが減ったのは残念だけどシリル・ネヴィルのヴォーカルはお見事。
10点

 Shirley & Lee / Let The Good Times Roll
  
" カモン・ベイビー・レッツ・ザ・グッド・タイム・ロ〜ル..." '56年僕が生まれた年の
  ヒット曲。これもN.O名物ですシャーリー&リー。女性シャーリーの素っ頓狂の声が楽
  しいが、なんと言ってもデイヴ・バーソロミューのプロデュースによるアール・パーマ
  ー、リー・アレン、アルヴィン・レッド・タイラー達N.O凄腕スタジオ・マンのいかし
  た演奏があってこそ。  8点


 Lee Dorsey / Ride Your Pony
  
これもN.O名物リー・ドーシー。プロデュースはアラン・トゥーサン。このコンビ'70
  年に入りバックにミーターズを起用した傑作アルバムがありますが、'65年の本盤はそ
  の前哨戦かな。  8点

 

   今月はここまで。


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