音盤 BAN BAN
   THE FIRST IMPRESSION

ただこの1ケ月の間にGETした音盤の第一印象を10点満点で採点しました。あくまでも、第一印象ですから。

2003年 4月

田真理子 / mariko live 〜月の記憶〜
 
この1年間、ヘビーローテーションで聴き続けた浜田真理子。これくらい聴いてるともう生活の一部だ。彼女の音楽は部屋の空気を変える効果があるようだ。空気清浄機能・保湿機能付き音盤である。マイナス・イオンだって発生しているぞきっと、浜田真理子の音楽からは。「mariko」「あなたへ」ときて本盤は3作目のアルバムとなる。ライヴ・アルバムでしかも僕はその会場にいた。去年11月9日、渋谷シアター・コクーン。その時のライヴ・レポートはこのサイト内「酔んぐしなくちゃ意味ないね」に掲載中。
 こうしてアルバムになって初めて気がついたこともあるわけで、特に"I'm so lonesome I could cry"だ。ライヴの時にはイタコのようなスキャット?が印象に残り、ゆったりとした良い曲だとは感じたのだが、まさかハンク・ウイリアムスの名曲「泣きたいほどの淋しさだ」だとは気付かなかった。原曲とはかなり雰囲気が違っていたからだが。ジャズのスタンダードを歌うより、こうした古いカントリー・ソングや昭和の歌謡曲を唄う彼女により魅力を感じた。しかしもっと魅力的なのは彼女の日本語詞によるオリジナルな歌達だ。ゆったりとしたなにげない歌に聴こえるこれらの歌は、良く聴いているとその詩と歌唱とピアノのそれぞれが、選び抜かれ研ぎ澄まされた上にできているということに気付くはずだ。まさに希有な才能だと思う。もっともっと多くの人達の耳に届いて欲しい浜田真理子の素敵な歌の世界。聴きたい人は美音堂(TEL 03-5414-5529)まで。タワーレコードのWEB SHOPでも取り扱ってますよ。  
10点

Jesse Malin / The Fine Art Of Self Destruction
 
おやじ世代の郷愁をそそるアメリカン・ロックな趣。ライアン・アダムスがプロデュースをかって出たという新人シンガー・ソングライターの新作です。ニール・ヤング、ジャクソン・ブラウン、イーグルスなんかを彷彿させる作品で悪くはありません。好きですよもちろん。でもなにか他の違ったモノが欲しい気がします。 8点

Arthur Smith / One Good Boogie Deserves Another
 
ジャケット写真を見た感じではドク・ワトソンかな。南部の実直な農夫って感じで。ところが中身の音楽は相当にクロいですよ。'40〜'50年代録音のインスト集(ちょっと歌物もあり)で"ギター・ブギ"が'48年にヒットしたようです。ギターだけでなくバンジョー、マンドリン、フィドルもじつに達者です。まさにグッドタイム・ミュージック!米国南部音楽の豊潤さを聴かせてくれる1枚です。 9点

V.A / Nite Spot Blues〜Hot Western Swing 1929-1941
 
これも米国南部白人物。エレキ・スティールの先駆者ボブ・ダンの演奏からスタート。ボブ・ウイルスのスタイルに比べてジャズ〜ジャイヴの感じが強いみたいだ。一口にウエスタン・スウィングと言っても様々なスタイルのバンドがあったわけだな。 8点

Buddy Jones / The Louisiana Honky Tonk Boy
 
またまた米国南部白人物。'30〜'40年代のカントリー・ミュージック。と言ってもやはり黒人音楽が程良く混ざり合っている感じ。特にブルースの香りが強いかな。上記ボブ・ダンのスティールが活躍し、若きムーン・マリカンのピアノも良く跳ね転がっています。"King Of The Smut-Songs"とライナーに書いてあるので調べてみたら"Smut"とは「好色」のことかな?「好色音楽の王様」!なんかいいね。 8点

The Prairie Ramblers / Swingin' Down The Old Orchard Lane
 
パッツィ・モンタナのバックでスウィンギーな演奏を聴かせてくれたバンドですが、このアルバムは凄く良いです。'30年代の録音ですね。米国南部白人のストリングス・バンドなんでしょうがクラリネットがいい味出していて黒人ジャグ・バンドに似た感じもしますね。キャブ・キャロウェイ"ハイデーホー〜"みたいな曲も違和感なく歌ってます。歌声はソフトでポップな曲もあり、ヨーデルもジャイヴ調も達者にこなし、ああこれもまさにグッドタイム・ミュージック!   9点

V.A / Honky Tonk! 〜The Best Of King & Federal R&B Instrumentals
 
まったくゴキゲンです。この"Honky Tonk"のギターは誰だっけなあ?'56年のヒットってことは僕の生まれた歳だ。これも何かの縁かな。このアルバムは'50〜'60年代にキング〜フェデラルに録音されたR&Bインストのコンピュレ盤。弾むビートにホンク・テナーが絡むタフで陽気な音楽集。僕のお目当てはサックス(も良いけど)よりはギターですね。カル・グリーン(最高!)、ジミー・ノーレン、ミッキー・ベイカー、フレディ・キング、ジョニー・ギター・ワトソン、ロイ・ゲインズ、ピート・ルイスみんなかっこいい!シャープでワイルドなブルース・ギター。しかし"Space Guitar"のヤング・ジョン・ワトソンて何者?リヴァーブをギンギンに効かせたハチャメチャなギターに唖然としましたぜ。9点

The Ray Ellington Quartet / The Three Bears
 
去年「Black British Swing」ってコンピュレを聴いてみて楽しかったんだけど、これもまさにソレ。イギリスの黒人バンドによる'48-'49年録音の堂々たるジャズ〜ジャイヴ集。ルイ・ジョーダンでお馴染みの"Five Guys Named Moe"やデタラメ中国語が楽しい"China Bop"など楽しい曲も多く、しかも演奏も達者です。特にギターのスウィンギーなソロ・プレイが良いですね〜。ゲストでレイ・ナンスがトランペットとヴァイオリンをプレイしています。 8点

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