10月31日 晴れ  体調・ふつう

 この「音盤日記」もついに10月を乗り切ったぞ。うんうんこの調子。溜まっていた未聴音盤もぐっと減ったしね。11月もやったるで〜!(かねやん風)
倉地久美夫「I Heard The Ground Sing」
昨日聴いていた浜田さんと一緒に美音堂より購入の新譜です。ジャケットのイラストがとても良くてちょくちょく眺めながら聴いてました。倉地さんが描いているんですね。初めて聴く人です。彼自身の歌とギターとピアノとピアニカ、菊池成孔のアルト&ソプラノ・サックス、外山明のドラムスといった編成。菊池のサックスが醸し出すフリージャズな感じにはよく馴染めます。ここに倉地の明瞭で饒舌な歌がど〜んとあるわけで、あれっていう異物感を最初に感じました。聴いていて、なんか凄そうなんだけどコレなに?って感じです。リズム感が独特な感じでギター・スタイルもよく聴くと変わってますね。朝からずっと繰り返し聴いているんだけど、じつは言葉が俺の中に入ってこないんです。もっと集中して聴かなきゃだめかな。いきなり馴染むことだってあるし、また間をおいて聴いてみよう。


 10月30日 くもり/晴れ  体調・ふつう、なれど肩こり

 娘は遠足です。早朝雨が降っていたので心配しましたがじょじょに良い天気になり一安心。
浜田真理子「Love Song」
近藤ようこの漫画はちょっと怖かったな。描く線はイタイ感じがした。つきあってる彼女に性ではなく生理を突きつけられたような感じだった。まだ彼女が青林堂で発表していた20年以上も前のことだけど。高野文子の描く伸びやかな曲線が好きになって以来、近藤ようこを読むことはなかった。浜田真理子の新作ミニ・アルバムのカバー・イラストがその近藤ようこだった。その女性の絵を見た時、今読んでいる川上弘美「龍宮」のイトを思った。"十四のままの、透けるような肌に、まっすぐな長い髪・・"の美しい老女。霊言を口にする不思議な老童女。
 浜田真理子が美音堂で作品を発表するようになって、どの作品も素晴らしいのだけれど、その後きまって「mariko」を聴きたくなる。心の奥底から響いてくるような妖しさ怖さ孤独感と何故か開放感。俺の耳を釘付けにした「mariko」の残響感たっぷりのサウンドが好きだったしね。
 きのう届いたばかりの「Love Song」をずっと聴いているんだけど、浜田真理子は凄く良いよ。船戸博史のコンバスと菊池成孔のアルト・サックスを伴奏に付けた"Love song"はヨーロッパな感じがするね。シャンソンなのかな。カンツォーネかな。悲しくも美しい曲調と歌声に聴き惚れています。菊池のサックスは何語で歌っているんだろか、この人も凄いね、まったく感服します。ドク・ポマスの名曲"ラストダンスは私に"を船戸のコンバスだけをバックに歌っています。まいったなあ、涙が出そうなほど素敵です。俺この曲大好きだから。鳥取県民謡の"貝殻節"はリリカルなピアノにのせて背筋の伸びた歌いっぷりが見事。これはライヴ・ヴァージョンのようですね。さて"アカシアの雨がやむとき"ですが、いかにもな選曲です。う〜ん、どうかなあ。こうして聴いてると彼女の作る歌に似ているね。最後の曲は自作ピアノ・インストで"Winter People"。ちょっと火照った身体をを穏やかにクールダウン。あ〜1日中マジに聴いてました。


 10月29日 くもり  体調・ふつう

 無精髭がただの髭に成長したので剃りました。
竹内まりや「Longtime Favorites」
新作は'60年代ポップスのカバー集です。意外性はまったくないけど安定感は抜群です。竹内・山下コンビにしてはこの企画あまりタイムリーじゃないと思うけど。できれば新曲を聴きたかったよね。女友達に、今まりやの新譜聴いてるとこって話したら「買うまでもないわ」ってそっけない返事(笑)。ちょっと前にサンディーの同じような企画盤聴いたとこだしね。でもねまりやさんと同世代だから弘田三枝子や伊東ゆかりや中尾ミエが歌ったカバー・ポップスが俺の音楽への入り口なんだよね、このへんの曲にはよわいです。素直に歌手竹内まりやの魅力に酔いしれましょうか。話題の大瀧詠一とのデュエット曲だけど、うんいいじゃないって程度かな。大瀧師匠は自分のアルバムを早く作りなさい!って感じ。


 10月28日 晴れ  体調・ふつう

 奥歯に被せてあったものが外れちゃったので歯医者さんへ行って来た。治療は5分で終了。
渋谷毅&森山威男「しーそー」
聴く前に思ったのは森山のパルスのようなドラミングが渋谷の穏やかなピアノに合うのかなってことだったけど、そこは名手ふたり、流石の出来映えです。「見上げてごらん夜の星を」「遠くへ行きたい」などスタンダード・ナンバー中心に、丁寧に作り上げた音楽って感じです。ピアノとドラムのデュオ、思ったよりもスリリングです。でも俺はやっぱりこの辺でサックスでも出てきて欲しいって感じだな。ピアノだけではイケないもんで。

渋谷毅「アフタヌーン」
まあ音楽を聴く度に熱く燃えなくてもいいわけだから、流れとして渋谷さんのピアノ・ソロです。これは2001年9月「しーそー」録音最終日のアフター・アワーズ・セッションだそうで、森山が帰った後、もっとピアノを弾いていたい気分の渋谷のプレイを録音したものです。この瑞々しい響きはたんにクールダウンのためのプレイじゃないね。渋谷さんとしてはノッて来たところで森山さんとのセットが終了し、このままこの高揚感を無にすることが残念だったのでそのままスタジオに残って弾き続けたんだと思う。すごく良い感じだ。
 さてもうちょっとで店じまいで、店内には " Mighty Like The Blues " がソロ・ピアノで流れています。明日はなにを聴こうかな。


 10月27日 晴れ  体調・ふつう

 文化祭の代休で娘とお母さんが休みのせいか日曜日って感じです。
渋谷毅「エッセンシャル・エリントン」
昼下がりに聴くジャズとしてはじつに良いね。なんて言って夜素敵なバーでシングルモルトのスコッチを飲みながら聴きたい気もする、そんな極上のBGMにもなるような上品な音楽。峰厚介、松風紘一、関島岳郎といった名うてのホーン陣を配しながらの演奏も響きは穏やか。" ぼくは単純に、エリントンの音楽の持つ美しさを、それに対して自分が切実な思いを抱いていることを一番大切にしている "(渋谷毅)・・・あ〜だからこんなにもセンチメンタルなんだな。
 あっという間に夕方になって " Mighty Like The Blues " が流れる店内。お客がいなくて寂しいよ〜とBluesが沁み入るんですなあ(苦笑)。油断していると随所に渋いフレーズやら艶っぽいフレーズやらがフワッと出てきて飽きさせませんね。あ〜良い感じ。


 10月26日 くもり  体調・ふつう、ちょっと背中が痛い。

 今日は小学校の文化祭。でも今は文化祭って言わないらしいね。「かがやけみゆき学習発表会」だってさ。なんかピンとこないな。娘は大きく口を開けて歌を歌っていました。
Maria Muldaur「Classic Live !」
'73年と'75年のライヴがリリースされたよ!嬉しい〜!マリア・マルダー絶頂期の記録です。"真夜中のオアシス "のヒットが'74年だからまさに旬のライヴです。バックのメンバーは当然エイモス・ギャレットにハングリー・チャック仲間のジェフ・ガッチョン、なんと驚きニューオリンズのNo.1ドラマーのアール・パーマー、マイケル・フィニガンもキーボードで参加などなかなかのメンツです。残念ながらエイモス・ギャレットのギターが目立たない。どうして?"真夜中のオアシス "だってここでは他の誰かが弾いてるしなあ。でも全体的には当時のスタジオ・アルバムどおりの感じがして良いですよ。久しぶりにセクシーな歌声を堪能いたしましたぜ姉御。


 10月25日 晴れ  体調・ふつう、目が疲れる〜

 町議選もいよいよ明日が投票日ですか。候補者のみなさんはご苦労様です。今回は身近な人も出てないし気楽に明日の結果を楽しみます。
Lou Reed「The Raven」
文学性が高いというか芸術性が高いというか敷居の高いアルバムだな。エドガー・アラン・ポーにまつわる作品だそうだ。訳詞を読みながら真面目に聴いてしまった。俳優ウィレム・デフォーの語りあり、デヴィッド・ボウイの叫び?あり、ケイト&アンナ・マクギャリルの清らかな歌声あり、そしてなんとオーネット・コールマンにファイヴ・ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマなどなんと豪華なゲスト陣。特にオーネットのサックスが登場した瞬間はピピッと来たね。筋金入り無軌道男の軽やかなフットワークがかっこいい!ファイヴ・ブラインド・ボーイズの鍛え抜かれたノド力も素晴らしい!主役ルー・リードはクールの燃えてます。さすが!

The Tornados「Telstar」
'60年代エレキ・インスト・グループです。なごみます。有名曲" テルスター " 聴き込めば凄い曲だった。ベンチャーズとかとはぜんぜん違うスペイシーでゴージャスなサウンドですよ。男声・女声のコーラスみたいのが頻繁に出てくるけど、まさかこれってサウンド・エフェクトじゃないよなあ。このサウンドの仕掛け人が " イギリスのフィル・スペクター " と呼ばれる(らしい)ジョー・ミークなんだけど、やっぱこの人面白いです。勉強になります。収穫あったなあ。


 10月24日 くもり/晴れ  体調・ふつう、肩こり、目の疲れ

 「断じて了承できない!」と中曽根さん。またまた絶好の悪役登場。まさか小泉、福田、安部の日本ネオコン・トリオ演出だったりして。
Wallflowers「Red Letter Days」
ディランの息子ジェイコブ・ディラン率いるバンドです。ルックスも親父の若い頃に似ています。歌い方もちょっと似ているね。全曲彼が書いていて、ちょっぴり哀愁の好ロック・ナンバー揃いです。トム・ペティ&ハートブレイカーズに似た感じもあり、じつに良いバンドですよ。オヤジ・ロッカー泣かせなんだねこれは。目新しさはないけど、好きだなあこうゆうバンド。ジェイコブのちょっとぶっきらぼうで淋しそうな歌声もいいんだなあ。


 10月23日 くもり/晴れ  体調・ふつう、ちょっと鼻水

 ドラマー島田君の沖縄みやげ「ちんすこう」を毎日いただいております。
Jesse 'Ed' Davis「Ululu」
紙ジャケ仕様リマスター・ヴァージョンなれどボーナス・トラックは無し。ちと寂し。しかし内容はもう最高です。俺のオールタイム・ベスト10の1枚だからね。リオン・ラッセルのピアノとラリー・ネクテルのオルガンがメランコリックに盛り上げる"マイ・キャプテン"なんか、このメンツだからこそ作り出せた名作スワンプ・バラードだよね。ドラムはジム・ケルトナー!ジェシのワイルドでそれでいて温かいヴォーカルとスライド・ギター。コクのあるロックとはこうゆうもんだって感じ。♪俺はただのレッド・ダート・ブギー・ブラザーだ。ほんとだぜ!♪ あ〜あ、もうこの世にいないんだねジェシ " エド " デイヴィス。そうだな天国でジョン・レノンと一緒にいかしたR&Rをやってるなきっと。

Clarence "Gatemouth" Brown「Sings Louis Jordan」
'73年にフランスで録音されたみたいです。ゲイトマウス・ブラウンがルイ・ジョーダンを歌うんだから悪いわけがないっす。テナーをブロウしてるのがアーネット・コブだよ、いいねえ。ブルース・マンと呼ばれるのが大嫌いらしいゲイトマウス氏、泥臭さを残しつつもスタイリッシュにR&Bをキメてます。ヴォーカルとギターが相変わらず雄弁なのはポジティブ?な音楽姿勢のせいかな。御本人にインタビューした吾妻光良氏によれば、ガンコでコワいグレートなジイサンだそうな。


 10月22日 くもり/晴れ  体調・ふつう、ちょっと肩こり、目の疲れ

 町議会議員選挙が始まって街宣車がにぎやか。名前の連呼に効果があるとは思えないけど、うちの親は「・・(候補)はぜんぜん回って来ない」とちょっと不機嫌である。(笑)
Slim Gaillard「1947〜1951」
やっぱスリム・ゲイラードはええわあ。って感じです。楽しいジャズ、愉快なジャイヴです。ギターも粋な感じでかっこいいね。ラテン調が多いのはこの時代の特徴だろうか?これもスリムの芸にぴったりな感じ。残念なのは俺の英語力の無さ。スラングだらけなんだろうが言葉が判れば一緒に大笑いできるのになあ。バディ・テイトのテナーが聴けて嬉しい。

Hot Lips Page「1940〜1944」
ホットリップス・ペイジ。いいねえ、"ホットリップス"ってのがなんともいいねえ。歌うペット吹きだから"ホットリップス"なのか?伊達男で"ホットリップス"だったら?それもいいな。リラックスした雰囲気のジャズ音盤で店番の友としてはなかなか良い感じ。ブルース調の曲が多いね。伴奏するテディ・バンのギターが凄く良いね。最高!。曲によってはタイニー・グライムスのギター、ベン・ウエブスターのテナーまで聴けて嬉しいよ。
☆松之山にはジャズの流れる蕎麦屋さんがあるそうですね。うちはジャイヴ(も)流れる酒屋です。


 10月21日 晴れ/くもり  体調・ふつう

 2日休んでたら仕事がたまっていて、おまけに酒類販売管理者の講習会があったりで忙しかったよ。下水道工事が車庫の前までやって来て、しばらくは青空駐車だよん。
Jaco Pastorius「Punk Jazz〜The Jaco Pastorius Anthology」
ミロスラフ・ビトウスとアルフォンソ・ジョンソンを知らない人でもジャコを知ってる人は多い。普段ジャズやフュージョンを聴かない人でもジャコを好きだって人は多い。ジャコの人気をそんな風に見ることもある俺は皮肉屋だな。もちろんジャコのプレイは好き。特にジョニ・ミッチェルの「ミンガス」における彼の役割は素晴らしい。このアンソロジーには彼の素晴らしいプレイも詰まっているけど、無駄に手数の多いうっとおしいプレイだって詰まっている。ベースに何を求めるかは人それぞれだからね。あのジョー・ザビヌルとウェイン・ショーターに挟まれたらジャコだってパンクに見えるし、でも俺は彼の音楽やベース・プレイから先鋭的・破壊的なものは感じないんだ。ジャコはエレキ・ベースという楽器を大いに遊んだ人だと思う。


 10月19〜20日 晴れ  体調・ふつう

 東京ディズニーランドへ行ってきましたよ。たくさんの人達を見てきました。東アジアの人達がたくさん遊びに来てましたね。俺はやっぱり温泉と酒ってタイプだねえ。


 10月18日 晴れ  体調・ふつう

 昨夜はタマちゃんが帰ってきたので十日町に飲みに出かけました。飲み代と帰りのタクシー(代行)代が同じだなんて、つくづく俺は山の民だ。今日もペンキ塗ろうかな。
Youssou N'dour「Nothing's in Vain」
昨日がフェラで今日がユッスー・ンドゥールです。密度が濃いのに風通しの良いサウンドです。相変わらずのナチュラルで力強いユッスーの歌声です。'89〜'90年作品「The Lion」「Set」が発表された当時、ユッスー・ンドゥールこそ世界最強だと信じてましたね。この新作だって凄く質の高いアルバムです。が、売れているのかはわかりません。グラミー賞なんかを見ていると思いますよ、悪貨が良貨を駆逐するって。心を打つのはこのジャケット写真だ。アフガニスタンのカブールの土埃舞う路地でフットボールをして遊んでる子供達。世界中の子供達の未来が幸福でありますようにとの祈りのまなざしを感じるよ。音楽はもっと愛と平和を歌うべきだな。


 10月17日 晴れ  体調・ふつう

 天気良いから冬囲いのペンキ塗りです。家業の合間にね。昼下がりにタマちゃん登場。東京からクルマとばして新米食べに来たのかな。
V.A「Red Hot + Riot ! 」
フェラ・クティの音楽といえば戦闘的なそして熱い疾走感だ。このアルバムはアフロ・ビートの王様フェラ・クティへのトリビュート盤。フェラの魂が乗り移ったかのようなレッド・ホットな演奏が続けざまに飛び出してきて気持ちいいね。ブラジルのジョルジ・ベン、レニーニがいたり、ディアンジェロ、ミシェル・ンデゲオチェロ、タジ・マハールなど個性派ぞろい。ナイル・ロジャースのキレのいいギター、アート・リンゼイのヘンなギター、シャーデーはちょっと独自の世界で、そしてフェラの息子フェミと彼のバンドは強靱なアフロ・ビートでアルバムに熱気を注ぎ込む。う〜んカッコイイな!俺の知らないヒップ・ホップ系の人達も随所で活躍。こんなイカしたサウンドが地上で鳴っていたら、フェラ大明神が舞い降りて来そうだな。


 10月16日 晴れ/くもり  体調・ふつう

Huong Thanh「Dragonfly」
フン・タンはベトナム人女性シンガー/ダンサーでパリで暮らしているそうです。澄んだ伸びやかな歌声に聴き惚れてしまいます。ベトナム的なものと汎アジア的なものとジャズ(マイルスみたいなトランペット)そして今どきのビートもしなやかに混ざり合い、まったくオリジナルな音楽ができあがっています。凄いな。しかもカメルーン人リチャード・ボナまで客演し、これまたしなやかな歌とベースを披露。ビヨ〜ンビヨ〜ンと揺れるエレキ・ギターの音色・奏法はかなり独特で民族楽器のよう。フン・タンの歌い方もビブラートが細かくかかっていて、これって中国的なのかな?とにかくド素晴らしいアジアン・ポップスですよ。えーと2001年作品です。


 10月15日 くもり/晴れ  体調・ふつう、ちょっと胃が重い

 両親がインフルエンザの予防接種にでかけた。
Ry Cooder & Manuel Galban「Mambo Sinuendo」
モンドでラウンジイとでも言いましょうか、トゥワンギーなギターが奏でるウソくさくて安っぽいラテンですよ。もう最高です! でもって、これがライ・クーダー師だってのがつらいなあ。「ブエナ・ビスタ」の大成功で一躍有名になったけど、あれっ?ライ・クーダーはどこに?って感じで、ライ・クーダー的にはちっとも楽しめないブツでした。そこでコレの登場です。ギター満開です。作品的には大満足だけどライ・クーダー的には喜びも中なりってとこかな。

Hoosier Hotshots「Havin' Fun With The Hoosier Hotshots」
ノヴェルティーバンドって言えばいいのか楽しい白人バンドです。ウォッシュボード、ベース、クラリネット、4弦ギターの4人組でコーラスも達者。録音データが載ってないけど'30年代かな。「私の青空」「タイガー・ラグ」などポピュラーな曲が多く、クラリネットの音色にウキウキとしてきますよ。突然ラッパが鳴ったりでお笑い系なんでしょうかね、このバンド。ウォッシュボードの人が頭にのせてる白と緑の帽子、日本の偉大なボードビリアン" あきれたぼういず "の川田義雄(晴久)もこんな帽子被っていたなあと思い出しましたよ。


 10月14日 くもり/小雨  体調・ふつう、ちょっと耳がかゆい

 天気悪いね。空が暗いですね。といって気持ちが暗いわけじゃないよ。
Phish「Round Room」
バンドのギタリスト、トレイのソロ・アルバムは好きでよく聴いてました。でもねえ俺やっぱり、このバンドは退屈です。ベーシスト、マイク・ゴードンがレオ・コッケと作ったアルバムも面白かったので、この本体のアルバムも期待してたんだけどね。

上妻宏光「Classics」
「自分の原点でもある津軽民謡の曲弾き(ソロ)をお聞きください」とある。新内を聴くようになって、その三味線の繊細さ粋な艶っぽさにはまってしまって以来、津軽三味線がうるさく感じられて聴かなくなっていたんだけど、この上妻のアルバムには落ち着いた佇まいが感じられて好きになれそうです。びっくりしたのは、これがNYでのライヴ録音だということ。1曲彼のオリジナル曲があって、その程良い新しさに感心した。20年程前に故高橋竹山をナマで聴いた時、その朴訥巨人たる芸にふれ感動したものだが、上妻宏光はこれからいったいどんな三味線音楽を聴かせてくれるのだろうか。楽しみなひとです。


 10月13日 雨  体調・ふつう

 朝から雨。ちょっと野暮用で清津峡へ行って来た。こんな日でも行楽客は多かったよ。
Yae「Blue Line」
Yaeさんは加藤登紀子さんの娘さんだそうだ。それを知っただけで先入観のかたまりと化して聴いてしまう。頭脳明晰で意志が強く日本人の枠に囚われない、きっとそんな女性だろうと勝手に想像してしまう。詞も曲も知的でそのうえ歌声が良いです。発声が日本的じゃない感じもします。こんな雨の日にひとりで聴いていると凄く惹きつけられる音楽です。曲者揃いのサポート陣が抑えた演奏ながらキチンと存在感を示しています。やはり血筋だなあ。


 10月12日 雨/くもり/晴れ  体調・ふつう

 3連休中日。行楽に向かう車が昨日より多い。暖かいからTシャツ1枚です。
John Herald「John Herald」
'73年ウッドストック周辺音盤。このリイシューは紙ジャケ仕様韓国盤です。エイモス・ギャレット関係の音盤を買い漁ってた頃に出会ったやつで、地味ながら飄々とした味わいの音楽です。ブルーグラスに'73年当時の現代性を加味したシンガー・ソングライター音盤。懐かしい。

The Gentle Soul「The Gentle Soul」
LAのフォーク・デュオ、'68年の作品。ライ・クーダー、ヴァン・ダイク・パークスの名前があったから買ったんだけど、爽やかな音楽です。ジャケのサイケ調に時代を感じます。プロデュースはテリー・メルチャー。ソフト・ロック、フラワー・ポップ、サイケにアシッド。この時代のカリフォルニアをイメージできる音楽って気もする。一時メンバーだったらしいジャクソン・ブラウンの曲が1曲入ってます。

 さて今日はこれから同級会なんで出かけます。断る口実が思いつかず出席することになっちゃってね。明日は二日酔いだろうな。

シバ「青い空の日」
'72年で俺は高校生。ハーモニカ吹きながら弾き語りでひとり歌ってました。感傷的というか自己憐憫というか、そんな気分に浸っていたい時のシバでしたね。シバや渡や友部を好きってことは拓郎なんか冗談じゃないってことだったんですね、今から思えば。高校の同級会から早めに帰って来て、何聴こうかなと考えて、すぐに このシバが聴きたくなった。俺にとって初めてのブルース。今聴いてるとね、高校生の頃と違って聴こえてくるね。「こんなふうにも生きられるよ」ってね。


 10月11日 晴れ/くもり  体調・ふつう、ちょっと寝不足

 3連休初日。行楽に向かう車が多いね。通り過ぎる車ばかりだ。(^_^;
Daniel Lanois「Shine」
ほんわかと奥行きのあるサウンドはダニエル・ラノワの得意技。イーノに見いだされ、アンビエントから元祖音響派的な音作りで名を馳せた人ですね。スティール・ギターの音色なんか絶品ですよ。プロデューサーとして名声を確立しつつ滋味なソロ・アルバムを発表する人です。のんびりと浸らせながらも、いつのまにか心を虜にする、そんな音楽だね。曲が良いしね。ちょっとした魔法です、このサウンドは。耳徳耳徳。

Andy Partridge「Fuzzy Warbles 1」
XTCの丸顔めがね男アンディ・パートリッジのデモ・トラック集。デモといってもこうして公にリリースしてるってことはアンディー君自信の表れ。いいんだな、このヒネたポップ・センス。ギタリストのデモ・テイクだからいつもよりギターの露出度がたかくて、そのヒネたギター・サウンドが楽しめますよ。ハウリン・ウルフの物真似には笑えるね。XTCの新作はいつでるのかな?もしかしてアンディーのソロ・アルバムだったりして。


 10月10日 晴れ  体調・ふつう

 小学校はマラソン大会です。1年生の美春は1.2キロに出場。良い顔して走っていましたよ。
Steely Dan「Everything Must Go」
久しぶりに風通しの良いサウンドのスティーリー・ダンです。バンド・サウンドに回帰したせいか作り過ぎていない感じに好感がもてます。スティーリー・ダンは大好きなバンドですが、究極の名盤的な「Aja」「ガウチョ」より初期の彼等のサウンドがより好きだったし。まあでも相変わらずのイカしたリズム、メロディー、コード感ですね。

V.A「Jazz Masters Acoustic Guitar」
'27〜'51年までの録音、エディ・ラング、オスカー・アレマン、ジャンゴ・ラインハルト、チャーリー・クリスチャン、テディー・バン、ロニー・ジョンソン、ロイ・スメックそしてファッツ・ウォーラーをバックにアル・ケイシーが、ナット・キング・コールをバックにオスカー・ムーアといった内容です。悪いわけがないでしょう。カール・クレスは初めて耳にしたけど凄いプレイヤーですね。ギター・デュオの曲が数曲入っていて、これがなかなか凄いんですよ。カール・クレス二重丸。またこうしたスウィング・ジャズ系の人達の中にあってもビッグ・ビル・ブルーンジー、ブラインド・ブレイクという2大ブルース・ギター・レジェンドの存在感の大きさはさすが!


 10月9日 晴れ  体調・ふつう

 ジーコ・ジャパンがチュニジアに1-0で勝利!柳沢の得点だったね。良いゲームだったらしいけど、ちぇっTVでやんないしな。午後にはコスモス畑で迷路を楽しんだよ。
Django Reinhardt「Django et la Chanson」
ジャンゴ・ラインハルトがシャンソン歌手の伴奏したものを集めた音盤。相棒ステファン・グラッペリのヴァイオリンも軽快に優雅にさすがの味わい。ジャンゴのギターをもっと堪能したいって気持ちはあるけど、ここでは古いシャンソンを楽しみましょう。

Robert Randolph & The Family Band「Live at The Wetlands」
ペダル・スティールをこんな風に弾くとは面白い。"マウンテン・ジャム"みたいな曲とかブルース・ロックな曲とか、まるでオールマン・ブラザーズだね。ペダル・スティールの奏法としてはカントリーの方が好きだけど。でもまあ良い音楽にちがいないけど。もちろん好きです。初めてロバート・ランドルフを知った時に驚いたのはそのブルース〜ロック風の奏法より、彼がセイクリッド・スティールと呼ばれるゴスペルのつまりある教会の一派の音楽をやっているってことだったんだね。教会でスティール・ギターでゴスペルを歌う人達がいることに驚いちゃったわけで、なんでもありなんですね。米国の音楽風土の豊かさの根元を見た思いです。


 10月8日 晴れ  体調・午前中二日酔い、睡眠不足

 昨夜は近所の仲間達との月イチの飲み会。たくさん飲んだ上その勢いでラーメン屋に行き激辛ラーメンを食べた。朝トイレでちょっとピリピリした。 v(^_^;
Mariem Hassan con Leyoad「Cantos De Las Mujeres Saharuis」
マリエム・ハッサン with レオアード「サハラ、女たちの唄」というアルバムです。故小泉文夫先生得意の民族音楽ではありません。北アフリカ西サハラの現在を歌うポピュラーソングです。イスラム的と言えるのか?コブシまわしが凄く迫力の歌いっぷり。ダーティーなエレキ・ギターが絡むことでまさにサハラのブルースって感じがします。店内のスピーカーで流すとお客さんが引きそうなので(笑)ヘッドフォンで聴いてました。

Jo Privat 「Manouche Partie」
フランスのミュゼット(アコーディオン)音楽です。Featuring マテロ・フェレ と言うことでマヌーシュ・スゥイングなジプシー・ギターが大活躍。マヌーシュとはフランス北部ベルギー国境あたりの地域でジプシーが多く住んでいる所ですね。(だと思ったけど)'60年代の録音で名盤の誉れ高い音盤です。哀愁たっぷり、アコーディオン、ヴァイオリン、ギターそれぞれのソロの応酬も見事、そしてとってもスゥインギー!フランスの音楽で一番好きだな。これは堂々店内で流れていますよ。こうゆうの聴いてると「なにか良い事ありそう!」って気になります。


 10月7日 晴れ  体調・ふつう、じゃっかん鼻水

UA「DOROBON」
UAの曲" 泥棒 "を本人含め5組の人達が演奏しているミニ・アルバム。岸田今日子さんの朗読が良いですよ。言葉の喚起力というものを感じました。それからパスカル・コムラード。ロケット・マツさんのバンド、パスカルズの御本家ですね。これは器楽演奏でオモチャ箱の中をのぞいているような楽しさです。ほか弦楽器をバックにUAが歌っているのとか、とっても楽しいアルバムです。

スガシカオ 「SMILE」
       「Sugarless」
シガスカオじゃありません。よく言い間違えます。この人の歌声が好きなんですね。そのうえ曲作りがうまいし。とくにこのアルバムの曲はみんないいね。あのソウルな感じとファンクの感じと日本語詞の混ざり具合がすごく俺好み。サビの作り方が抜群に上手い。ヘヴィー・ローテーション盤ですよ。7th(♯9)のコードが好きみたい。ギターでおさえてみるとジミヘンのあのポジションなんだな。なるほど。


 10月6日 晴れ/くもり  体調・ふつう

 きのうコタツをだしたよ。ストーブもセット完了。TVではスノータイヤのCMが流れだしたし、やだな冬は。
Howard Tate「Rediscoverd」
31年ぶりの新作アルバム。ハワード・テイト見事にカムバック!プロデュースはかつてのパートナー、ジェリー・ロゴヴォイで作曲とキーボードも担当。堅実なというか充実のブルージー・ソウル・アルバムに仕上がってます。タイトな歌いっぷりが相変わらずで嬉しいな。

Jay Farrar 「Terroir Blues」
オルタナ・カントリー、アンクル・ティペロ→サン・ヴォルトのシンガー・ソングライターのソロ・アルバム。歌をアコギとペダル・スティールを中心に少ない構成でバックアップ。内省的な感じがしてちょっと退屈。じっくりと聴き込めば味わいが増すかも。


 10月5日 晴れ  体調・ふつう

 久しぶりに一日中晴天。家族でクラシックのコンサートに行って来ました。車で1時間ほどの町で行われた「ヘルシンキ大学男声合唱団演奏会」というもので、60人位の北欧男声がステージ上に並んだ姿だけでも壮観でした。背が高い!スマート!タキシードがよく似合う!日本人とは体型が違うなあ、と実感したね。体型の違いは声にも表れるのか、その重低音の豊かことったら、怖いくらい。クラシックはそれなりに親しんできたつもりだけど、本格的な合唱は初めて。たとえばこんなCDを夜中にひとりで聴くのは怖いかなって感じ。欧米のゴシック・ホラー風映画、キリスト教がらみの映画にはこんな感じの合唱音楽が出てきそうなイメージがあるんですよ。終演後娘に「怖くなかった?」ときいたら「ぜんぜん」と言ってましたが。
 ヘルシンキ大学男声合唱団は1883年に結成されたフィンランドで最も由緒ある男声合唱団だそうです。シベリウスもこの合唱団のために13の男声合唱曲を作曲しました。今日はそのうちの何曲かを聴くことができました。


 10月4日 くもり/晴れ/雨  体調・ふつう、ちょっと鼻水くしゃみ

 うちの町の交番が泥棒に入られたんだ。捕まった窃盗犯は町内のハイティーン。昔その子にサッカー教えたことがあったよ、俺。
Steve Winwood「About Time」
大好きなスティーヴィーを見にフジロックへ行ったこの夏。ライヴでもこのアルバムどおりのソウルフルでグルーヴィーな演奏を披露してくれました。ハモンドの音が颯爽とかっこよかったぜ!この充実の新作がリリースされたことで世界中のスティーヴィー・ファンが「それみたことか!最高だぜスティーヴィーは!」ってほくそえんでることだろうな。必要最小限の音で編み上げた入魂の一作。キャリア30数年のロック・レジェンド、いまだに瑞々しさを失わない男だ。

V.A 「Rock'n'Roll vs Rhythm&Blues 16Hits」
ワイルド・ロッキン・ギター・インスト集です。アイク・ターナー、ミッキー・ベイカー、ピート・ルイスあたりが有名どころ(といってもごく少数ファンの中で)。ゲイトマウス・ブラウンの"オーキー・ドーキー・ストンプ"のカバーがワイルド&ダーティーでなかなかよろしい。

Emmett Miller 「The Minstrel Man From Georgia」
ミンストレルやメディスン・ショーでは顔を黒く塗った白人歌手が活躍したようですが、このエメット・ミラーはその中でももっとも有名な1人でしょう。(こうして単独のCDが出てるくらいだから)録音は'28-'29年でバックにトミーとジミーのドーシー兄弟、それにエディ・ラングが入っていてその演奏だけでも聴く価値あり。ハンク・ウイリアムスで有名な"ラヴシック・ブルース"はエメット・ミラーの十八番(あのヨーデルも)でハンクはそれをミンストレル・ショーで聴いて憶えたらしい(あくまでもらしい?)。芸人ですからいろんな歌を歌ってます。


 10月3日 くもり/雨/くもり  体調・ふつう、ちょっと鼻水くしゃみ

 寒くなりました。夜になるとコタツが欲しいくらい。昨夜は芋焼酎のお湯割り飲んだし。
Cream「BBC Sessions」
初めてアルバート・キングを聴いた時「まるでストレンジ・ブルーみたいなギターだな」と感じたわけで、ほんとは逆なんだけどね。俺や同世代のロック・ファンはたいていクラプトンやクリームを聴いた影響から本物のブルース・マンに関心を持つようになったと思うんだ。あらためてクリームを聴いてみるとそのブルースの崩し方がかっこいい。やっぱ先駆者です。"ストレンジ・ブルー"は俺が初めてギターのコピーなるものをした記念すべき曲なんです。

Rory Gallagher 「 Wheels Within Wheels」
"74年の初来日公演に行ったんだよね。ロリー・ギャラガー凄く好きだった。テイストも聴いていたし。後年ワイト島ロック・フェスでのテイストの映像を見たけど、テレキャスをスライドしながらブルースを歌う若きロリーのカッコイイこと!で、今年リリースされたのがこの未発表アコースティック音源集。ロリーはいつもエレキだけでなくアコギ、ドブロ、マンドリンなんかを演奏していたので特別珍しいわけじゃないけど、こうしてアコースティク演奏だけをまとめて聴けるのはそれなりに嬉しい。マーティン・カーシー、バート・ヤンシュとのそれぞれの曲にロリーの別の一面を見た気がした。バンジョーのベラ・フレックとの共演は面白かった(合っている感じはしないけど)。ただジャケットがいただけないね。デスマスクみたいなやつ。


 10月2日 くもり/雨/くもり  体調・ふつう、夕方ちょっとのど痛

 久しぶりにホームページのデザインをいじった。で本日の音盤はヒルビリーです。
Cliff Carlisle「Dang My Rowdy Soul!」
クリフ・カーライルは膝の上にスティール・ギターをのせての弾き語り男。'30年代の録音らしい。ヨーデルやってますよ。ジミー・ロジャースと親交があったようです。似てるかな。ジャグ・バンドをバックにやってる曲もあり、素朴で楽しい。ボブ・ディランも聴いてるはず。

Burnett & Rutherford「Complete 1926-1930」
バーネット&ラザフォードはフィドルとバンジョー兼ギターのデュオ。楽器の編成からかブルーグラス風な感じのオールド・タイム・ミュージック。ヴォーカルはちょっととぼけた感じで歌ってますね。のどかで楽しい。ボブ・ディランも聴いてるはず。

Herschel Brown「Complete 1928-1929」
チャンチャカズーチャカと楽しく忙しくウォッシュボードをこすり叩くはハーシェル・ブラウン。フィドル、ギター、バンジョー、クラリネットなどの音がきこえます。にぎやかなインスト・ナンバーに混じってギターだけをバックにしたトーキング・ブルースも数曲やっています。もちろんボブ・ディランも聴いてるはず。
 以上3枚の'20〜'30年代米国南部白人音楽を1日中聴いていました。しかしボブ・ディランを惹きつけてやまないこれらの音楽の正体がわからない。なにかしらの物語性が関係しているのかもしれないが、日本人の俺にはわからない。昨日聴いていたガーシュインの音楽も同時代だった!


 10月1日 はれ  体調・ふつう、じゃっかん鼻水、くしゃみ

 我が家で穫れた里芋が味噌汁にはいっていました。そんな季節か。
田中亜矢「朝」
清涼感がある。春に横浜赤レンガ倉庫ホールで生演奏を聴きましたよ。静かな佇まいの女性でした。ギターを弾き歌うシンガーソングライターで、このアルバム内唯一のカバー"Up On The Roof"から連想できるとおりキャロル・キング、ローラ・ニーロ、ジョニ・ミッチェルなどの歌に似た感じがしますね。それぞれの曲が瑞々しく、聴いていて心穏やかになります。耳徳。

「The Essential George Gershwin」
キラ星のごとき名曲の数々をキラ星のごときスター達が歌い演奏しています。そしてガーシュイン自身の演奏も聴けて、う〜ん充実の2枚組。クレズマーとジャズとクラシックに親しみ音楽の境界をやすやすと乗り越えた男。今この時にも世界中のいたるところでガーシュインの音楽が演奏されスピーカーから流れていることでしょう。ローリング・トゥエンティーズ、ジャズ・エイジ、フィッツジェラルド、フラッパー。そんなことを想いつつ聴いてました。夕食のカレーを作りながらね。このゴージャスな2枚組に通底しているのは「SHOW MUST GO ON」な感じかな。


 9月30日 雨/くもり/はれ 体調・ふつう、指先肌荒れ

 ちなみに、たいていの音盤は店番中に聴いてます。
Sarah Jane Morris「August」
初めて聴く英国女性シンガーです。なぜ買ったかと言えばほとんど1人でバックを受け持つマーク・リーボウの存在から。彼は俺のフェバリット・アーティストだからね。いやあ買って大正解です、サラさん素晴らしい。ビターな歌声がマークのギターとがっぷり四つに組み合っている。特にアルバム中頃、マークのギターが多重に展開するあたりからは密度濃いよ。でも重くない。これは傑作ですよ。"Try a Little Tenderness"が心に沁みるぜ。

Woody Shaw「The Iron Men」
LP盤で長年親しんできた音盤。'77年の作品。ロフト・ジャズ関係を聴きまくっていた頃に新作として登場したのがコレで、いきなりのドルフィー調にメロメロ(死語?)となったものです。リイシューCDだからボーナス・トラックでもあればいいのにね。ショウ、ブラクストン、エイブラムス、ブライスのフロント陣による溌剌としたプレイが快感です。もちろんマクヴィー、ルイス、チェンバースのリズム隊も快調このうえなく、まだJazzに生命力が溢れていた頃の名盤ですよ。


 9月29日 くもり/はれ/雨 体調・ふつう、ちょっと口内炎

 また一週間が始まった。娘の登校のおかげで早起きの日々が。
NRBQ「Live at The Wax Museum」
スペシャル・ゲストにジョン・セバスチャンてことで話題盤です。'82年のライヴ。良い感じの音楽をやらせたら右に出る者がいない(笑)という両者ですから。はい、良い感じです。アル・アンダーソンのギターってさりげなく上手い。"Do You Believe in Magic"。 はい信じます。

ふちがみとふなと「ハッピーセット」
         「アワ・フェイバリット・ソングス」
歌とコントラバスの二人組。「ハッピーセット」を聴いてたらNHK「みんなのうた」を想い出した。無垢なものってイメージからかな。ディランの"Don't Think Twice,It's All Right"を友部さんの訳詞で歌っていて嬉しい。"Fairytale of New York"はアイリッシュ・チューンかな?突然の関西弁がおかしかった。カバー集の「アワ・〜」はけっこう可笑しかったし、オリジナル作品でまとめた「ハッピーセット」では11の小さなドラマがそれぞれ生き生きとしていて楽しかった。じゅんこさんの歌声にきゅんときたり。がんばれおふたりさん!


 9月28日 くもり/はれ/雨/くもり 体調・ふつう

 今日は朝から小学校の廃品回収、保育園の運動会と忙しかった。今は暇です。
友部正人「あれからどのくらい」
今年の1月に鎌倉芸術館で行われた30周年記念ライヴをまるごと収録した音盤です。感激です。会場にいたからね。去年11月十日町でLIVEをやった時に友部さんユミさんに「どんな大雪でも駆け付けなさい」と言われてたもんだから、雪の峠を越えて鎌倉まで馳せ参じました。友部の歌はやさしさに充ちているな。それも強靱なやさしさだ。あらためてそう感じた。伴奏してくれたロケット・マツ、武川雅寛、知久寿焼、水谷紹、関島岳郎、安藤健二郎、横沢龍太郎。彼等の紡ぎ出す音のひとつひとつがまたやさしいんだな。全国から駆け付けた観客もやさしいまなざしで。慈愛に満ちたコンサート。って書いてて恥ずかしいな(笑)。

Nina Simone「Anthology」
"Just Like A Woman"は素晴らしい!ニーナ・シモンって凄いね。今頃感動しても遅いかな。たしか今年4月に亡くなったんですね。常に時代とリンクしてきた人で、たんにジャズ・シンガーとは括れない音楽性を持っていたんですね。ピアノを弾き語り、曲を作り、ソウルもロックもフォークも歌い、そんなアーティスト今では珍しくはないけれど、彼女は'50年代から活躍していたんだからね。サンディ・デニーの曲まで歌っているなんて!耳徳耳徳。


 9月27日 くもり/雨/はれ 体調・ふつう、じゃっかん鼻水

Neil Young & Crazy Horse「Greendale」
ニール・ヤングの新盤です。なんとDVDが付いてるよ。収録曲をそのままのソロ・ライヴだからね、D-45が似合いすぎ!感激!これは昨夜見た。で今店番しながら音盤の方を聴いてます。バンド付きだからちょっと雰囲気がちがうね。だけど相変わらずの彼と彼等です。そして相変わらずに良い感じ。エレキの音が丸くなって一頃に比べたら穏やかですね。あの怒濤のフジロックに比べたらね。激しさも穏やかさもニール・ヤングの魅力ですよ。

Richard Thompson Band「Live! Ducknapped!」
親友ヒロさんが取り寄せてくれたR.Tの2003年Live盤。相変わらず歌もギターも雄弁です。ソロ・ライヴに接して大感激の俺とヒロさん、今度はこんなバンドでのライヴでR.Tを堪能したいものですね。盟友ダニー・トンプソンもサポート。これでドラムがデイヴ・マタックスだったら最高だけどね。

サンディー「ウクレレ・ドリーミング」
深刻な(笑)R.Tの後はこうゆうのがいいね。日本でも流行った'60年代ポップスのカバー集となれば超つきなみ企画だけど、これはバックがウクレレだけなんですね。面白い。どんなにバックがシンプルになってもサンディーの歌声がそこにあるだけで音楽が豊饒な感じがします。サンディーさん色っぽいしね。耳が徳したぞ。耳徳耳徳。


 9月26日 くもり 体調・ふつう、じゃっかん胃重

Eddie Lang & Lonnie Johnson「Blue Guitars vol.1&2」
古いジャズが好きですね。人懐こい感じがするんです。チャリー・クリスチャン以前の花形ギターリストって言えばエディ・ラングとロニー・ジョンソン。ジャズ・ギターのパイオニアです。もちろんアコースティック・ギターです。若い頃ポルカやマズルカに親しんだイタリア系ラングのプレイにはメランコリックな感じがするし、弾き語りブルースマンでもあるジョンソンはよりブルージーでラグタイムも上手い。それになんとルイ・アームストロングのプレイやホーギー・カーマイケルのスキャットが聴けます。1927-29年録音のグレート・スゥインギー音盤です。

ロックン・ロール・ジプシーズ「1」
一言カッコイイ!ロッカーはスリムでなきゃね。あ〜いかんな俺(涙)花田裕之のぶっきらぼうな歌い方って堂に入ってて色気あるね。ギブソンのES-335が似合う男か、くやしいなあ。なんだかんだ言ってもルックス大事だし。いい歳してもイカシタ男達です。二重丸!


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