●2005●

 11月30日 雪 体調・ふつう

 朝からずっと雪が降ってます。この前ちょっと降ったから初雪じゃないけど、これは本格的な雪降りですね。まだそれ程寒くないので積もってはいないけど。
Frank Zappa『You Can't Do That On Stage Anymore Vol.2』
 昨日に続きdisc2を聴いてます。漫然と聴いてます。外の雪が気になって(苦笑)。漫然とながらも耳に付くのがルース・アンダーウッドのマリンバで、彼女のプレイはザッパの超絶技巧アンサンブルを語る上では欠かせないよね。やっぱルースのいるザッパ・バンドが一番だ!ということで。


 11月29日 雨 体調・ふつう

 アルビレックス新潟一の有名人にして人気者の反町康治監督の退任が決まりましたね。ご苦労様でした。アルビをJ1昇格に導き、J1を2シーズン戦い残留争いに勝ち残り来期に繋げたその手腕は高く評価されていいと思う。監督も選手も常に上のステップを目指すのは当然の事。反町監督にはJ1優勝を狙えるチームを指揮し、さらには日本代表の監督もやってほしいな。がんばれ反町!がんばれアルビ!
Frank Zappa『You Can't Do That On Stage Anymore Vol.2』
 新しい音盤が無くなったので又又又又ザッパに戻ります。この音源、正式に世に出るまではヘルシンキ・テープとして(裏の世界で)有名だったそうです。ライブ・シリーズ第2弾としてリリースされた本盤、'74年のヘルシンキ・ライヴをまるごと2枚組に収録のド凄い内容です。ルース・アンダーウッド、ジョージ・デューク、ナポレオン・マーフィー・ブロック、チェスター・トンプソンという黄金のラインナップ。その精度の高い演奏に唖然としますよ。そこへ登場のギター大魔神ザッパ!うねうねうねうね弾きまくり凄い凄い凄い(笑)。しかしこの人達、超難しいインスト・パートをさらりとキメて、一転見事なヴォーカル・ハーモニーまでキメちゃうんですよ。まったく凄い!(" 凄い " が多すぎで恥ずかしいけど・・・しかたないよ、凄いんだからw)もう濃すぎて1枚でへとへと。明日につづきます。


 11月28日 晴れ 体調・ふつう

 ♪朝 店を開けて表にでてみたら 自販機が壊されてました〜 チクショ〜!!! これはプロの仕事だね。一台は鍵穴くり抜きでキレイな仕事、もう一台はドアをこじ開け荒っぽい仕事。泥棒のくそったれ〜!!!
Eric Dolphy『Out There』
 犯罪にジャズはよく似合う(苦笑)。'60年のエリック・ドルフィーです。もちろん最高っす。上下動の激しい旋律を黒豹のような剽悍さで吹きまくるドルフィーはやはり不世出のインプロヴァイザーだ。本盤ではワンホーンだけど、ロン・カーターがチェロで応戦。この二人は相性が良いね。アグレッシヴにサックスを、リリカルにミステリアスにフルートを、そしてバス・クラリネットは・・・ザ・エリック・ドルフィー!です(笑)。リズム隊はジョージ・デュヴィヴィエ(b)、ロイ・ヘインズ(ds)。ミンガスの曲もやってますね。ミンガスとは縁が深いドルフィーですが、彼の吹くドラマティックな旋律がミンガス・ミュージックとこれまた相性が良いんですね。


 11月26-27日 晴れ/曇り/雨 体調・ふつう

 日曜日、親戚の法事で両親が留守。ひとりで店番です。自民党の武部幹事長、耐震強度偽造問題にふれて「悪者探しは景気に冷や水」のような発言。以前農水大臣の時のBSE問題でも業界寄りの発言でひんしゅくを買ったあの武部。国民より業界寄りで、庶民よりお金持ち寄りの自民党、なんだけどなあ・・・。そうそう、ジョージ・ベストが亡くなったね。俺がサッカー高校生だった頃のアイドルでした。合掌
大友良英・さがゆき『see you in a dream』
 〜夢で逢いましょう〜中村八大、永六輔コンビの名曲ですね。このアルバムは中村八大の名曲の数々を大友良英プロデュース、さがゆき歌で様々に表現された楽しく凄い音盤です。紙箱・ブックレットのデザインも素敵です。さらにブックレットが超充実でとても面白い話しが満載です。さがゆきというシンガーは初めて聴きました。寂しげな歌声に惹かれます。演奏は大友と彼のオーケストラ(↓22日「浜田真理子&大友良英オーケストラ」参照)のメンバーに渋谷毅(pf)、近藤達郎org.harmonica.etc)、坂本弘道(cello.etc)、関島岳郎(tuba.great bass recorder.etc)、山本精一(g.vo)、アルフレート・ハルト(ts)という豪華な面々。メンバーでわかるとおり、ありきたりなポップスではありません。中村八大の品良いポップス歌謡曲をちょっとヤサグレた感じでやる、このヤサグレ感に「昭和」を感じました。トップの曲「青空を抱きしめよう」のサーフ・ロックで一気に引き込まれ、さが+山本精一の歌う「上を向いて歩こう」でちょっぴりセンチになり、「風に歌おう」の♪若いんだモン〜でウキウキとし、「太陽と土と水を」の'70年風シング・アウトを懐かしみながら曲後半のフリーキーな展開にニヤリ笑い。楽器全員が壮絶に泣いてる「生きていることは」では寂寥感あふれる歌声が絶品。「宇宙に飛び込め」のイエイエなサイケ・ロックは楽しいな。これ中山千夏だよね。そしてdisc2ラスト「夢で逢いましょう」。訥々と寂しそうに愛おしく歌うさが・山本がじつに良い。大友さん、傑作ですね!
 これね、先日の浜田真理子LIVEの会場で買ったので特典CD-R付きなのですよ。ふっふっふ。


 11月25日 晴れ 体調・ふつう

 村上春樹の『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』、ストーリーをまるっきり思い出せないので再び読んでみた。読み始めて気が付いたというか思い出した。好きじゃなかったんだな、この本。だからストーリーも憶えてなかった。今読んでみると、そうそうこんな話しだったとちょっと面白い。デイランの話しが出てくるんだよね。ディランの歌声のことを「まるで小さな子が窓に立って雨降りをじっと見つめているような声なんです」って女性は言うんだよ。センス良すぎてピンと来ませんでしたよ。「ハーモニカがスティーヴィー・ワンダーより下手だから?」ってわかりやすい喩えには笑えたけどね。
V.A.『American Roots』
 ホワイト・アメリカン・ルーツ・ミュージックを気軽に楽しめる好編集盤です。ウディ・ガスリー、カーター・ファミリー、ジミー・ロジャース、ビル・モンロー、フラット&スクラッグス、デルモア・ブラザーズ、ロイ・エイカフなど有名どころの有名曲がずらり。珍しいところではアンクル・デイヴ・メイコン、ヴァーノン・ダルハートそしてブルース・ハープ奏者のウェイン・レイニー。録音データがないのでなんとも言えないんだけど、このウェイン・レイニーの「ジャック&ジル・ブギー」なんかはすでにロカビリーな感じですね。


 11月23-24日 晴れ/夕方から雨 体調・ふつう

 天気予報がはずれて昨日も今日も良いお天気。本業そっちのけで百姓仕事に勤しむうちの祖父ちゃんはこの時期晴れると大忙し。しかたないから俺が店にへばりついてる。
山下達郎『SONORITE』
 カミさんの車の中にあったからちょっと拝借。「Sonorite=音の響き」とは山下達郎らしいタイトルですね。キャリア30周年に拍手喝采です。そうそう19の頃、日比谷野音と渋谷ヤマハでシュガー・ベイブのLIVEを熱く見つめていたんだっけ。道玄坂を達郎、大貫妙子そしてメンバーが颯爽と歩いていたのを思い出す。あれから30年か・・・。変わらないなあ、達郎の音楽。変わらず良い音楽を作り続けていて、変わらないから新譜買わないこともある(苦笑)。でもねえ、変わらないとか気楽に言うのは失礼なことで、雑誌のインタビューによると機材やスタジオの変化に合わせるのが大変だとありましたよ。このアルバムは新作だけど、聴いてみると知ってる曲が多いね。すでにTVで流れてる曲なんだけど、娘の方がよく知っていて一緒に歌ったりしてますよ。


 11月22日 晴れ 体調・ふつう

 ♪ 東京の夕暮れは 予感のように美しい 〜 鈴木祥子「新しい愛の歌」。この歌に誘われるように夕暮れ間近の東京に着いた。旅の友はiPodの鈴木祥子と山本周五郎『青べか物語』。山周(気安く)は良いねえ。人物にコクがあるよ。というか昔の日本人は人間味が濃かったと言うべきかな。
浜田真理子&大友良英オーケストラ LIVE
  『ほうき星の下で』
渋谷シアター・コクーン
 3年目となったコクーンの浜田さん。すっかり大きくおなりだ(笑)。今宵のライブは大友さんのオーケストラを伴ってのスペシャル・メニュー。楽団員はリーダーの大友良英(gt,directions)と津上研太(alto sax、soprano sax)川口義之(baritone sax, soprano sax, recorder, etc)青木タイセイ(tb,org,etc)栗原正己(recorder,mellophone,el-bass,etc)高良久美(vibraphone,marimba)水谷浩章(contrabass)SachikoM (sinewaves)芳垣安洋(ds,tp)という豪華版。
 見ての通りブラス中心のアンサンブルですが、聴いてた感じブラスを押し出したアレンジではなかったですね。あくまでも真理子さんの歌に寄り添う伴奏者としての演奏でした。じつはちょっと物足りなさを感じたのもその点で、俺としては実力のあるセンスのあるミュージシャンの白熱のインタープレイ(コレクティヴ・インプロヴィゼーションをw)をもうちょっとは聴きたかったし、大友さんの爆裂ギターも楽しみにしていたんだけどね。とはいっても素晴らしいライブでしたね。なにより真理子さんが楽しそうだったしね。
 「あしくび」のまるでナイト・クラブのような雰囲気が最高だったし「ハバネラ」の艶っぽさも良かったね。「のこされし者のうた」は年に一度は生で聴きたい名曲だし、「かなしみ」「Love song」「Fruitless love」「純愛」とお馴染みのナンバーが嬉しかった。毎回あっと意表をつくカバー曲で楽しませてくれるんですが、「見上げてごらん夜の星を」「オーバー・ザ・レインボウ」のようなあまりに堂々としたスタンダード・ナンバーは、俺的には面白くなかったな。もちろん出来は良いんだけど尻がむず痒い。浅川マキの「かもめ」は相性の良い曲だね。そうそう、プログレ風にと「原始の愛」をやったけど、あれがプログレだったかは疑問(笑)。そうだな一瞬プロコルハルムに聴こえたかな?面白い演奏でしたよ。面白いといえばサイン波プレイヤー(発信者?)サチコ・Mさん、演奏として初めて聴きましたがなんと表現したらいいのか、「面白い」かな、つきなみですが。メンバー紹介でソロがまわってきた時のサイン波プレイが可笑しかったね。真理子さんも振り向いて笑っていたもの。
 いつものことだけど、真理子さんがソロで歌う時の会場の静けさは凄いね。あの大ホール内が水を打ったように静まり、彼女の歌に身を委ねている(と思うんだけど)あの様子。歌っている当の本人は怖さを感じないんだろうか?と想像してしまいます。
 今回、俺の連れになってくれたヘビメタ好き男子大学生くん、開演前のビールと会場の暖かさが効いたのか、こっくりこっくりしてました(笑)。音楽が大人過ぎましたか?(笑)


 11月21日 晴れ 体調・ふつう

 良い天気だよ、どうしちゃったんだろ?(笑)予報は悪いんだけど。洗濯物に農作物に干し物が大忙しです。そうそう、浅田真央ちゃん可愛いね。トリノで見たいよね。
Salif Keita『M'BEMBA』
 サリフ・ケイタは声ヂカラ(力)がとてつもなく凄い人です。ただその力強い歌声がときにキツく感じられることもあり、好きだけど苦手でもある、そんなシンガーなんですが、本作は歌声にゆとりが感じられて、とても心地よいアルバムとなっています。サウンドはアコースティック楽器を主体に作られていて、清々しい躍動感が素晴らしいですよ。サリフ・ケイタ、ユッスー・ンドゥールを筆頭にアフリカのミュージシャンから素晴らしい音楽が届けられた'80年代中頃、もちろんそれ以前からサニー・アデ、マヌ・ディバンゴ、フェラ・クティ達も紹介されていたけど、サリフとユッスーのサウンドはアフリカを越えて当時のポピュラー・ミュージックの最先端だと俺は思っていたもんだ(笑)。そしてこのサリフの新作とユッスーの近年の作品を聴く限り、彼等の歌ヂカラを核としたナチュラルでスピリチュアルでダイナミックな音楽は、先端かどうかはともかく素晴らしく良質な音楽だと思うよ。


 11月20日 雨/ 体調・ふつう

 高橋尚子は走りに華がある。野口や渋井には感じられないものだ。好き嫌いじゃなくてね。今日の高橋の走り、そう35キロ過ぎにスパートしてからの走りには彼女の胎内から音楽が流れ出しているように感じた。'98年のアジア大会、灼熱のバンコクを激走する高橋尚子に感動して以来2度目の感動を今日味わいましたよ。高橋尚子はまったく素晴らしいなあ。
浜田真理子『romance』
 時雨模様なんですよずっと。「あはあはしきしぐれなるかな」と室生犀星も歌っておりますね。雪に埋もれた真冬より冬を迎えるこの時雨れの時期の方が憂鬱に感じます。だからなんで浜田真理子なんだよ、と言われそうですが、もうじき真理子さんのLIVEですからね。22日渋谷です。3年連続この時期に渋谷シアターコクーンでLIVEを行っている真理子さんは松江のひとです。冷たく乾いた渋谷の街に、裏日本松江から「うるおい」を届けに参るのです。「裏=うら」には「心=こころ」という意味があるのだそうです。そう思えば「裏日本」の呼び名も悪くない。かな?


 11月19日 雨/みぞれ 体調・ふつう

 昨日から霙(みぞれ)混じりの雨が降っている。初雪となるのかな。
友部正人『Speak Japanese, American』
 ♪スピ〜ク・ジャパニーズ!アメリカン!〜♪ですねえ(笑)。アメリカ人よ、日本に来たら日本語で喋れ!だよねまったく。この歌は去年友部さんが十日町LIVEで披露してくれて印象に残っていた歌でした。友部さんの新作はこの歌で始まり、この歌の別ヴァージョンで終わります。「スピーク・・・」と「トランペットとトレイン」の2曲のロッキン・チューンを演奏してるのはアルバムでは初顔のマーガレット・ズロース。ヤサグレタ感じがかっこいいバンドです。武川さんのトランペットも最高!「楕円の日の丸」はちょっとトボけた感じながらも切実なものを感じます。高田漣のペダル・スティールと武川さんのマンドリンが優しく絡む「悲しみの紙」では♪飛行機雲のような悲しみが どこまでもどこまでものびていく♪と歌われていて、そうだな、曇り空より青空の方が悲しみが似合うよな、などと思ったり。「朝の電話」は高田渡の死を歌ったものかな?「鎌倉に向かう靴」はデビュー40周年に宮沢和史が贈った曲ですね。そして「ニレはELM」「おやすみ12月」ですね。いいね優しいね。近年の友部さんのつくる歌は人への優しさに満ちていて好きですよ。もう「大阪へやってきた」とか「一本道」のような歌は作らないけど、あれは20代初め頃の友部さんだし、50代半ばの友部さんには優しい眼差しの歌が良く似合います。
 友部さん、すてきなアルバムをありがとう。武川雅寛さん、ナイス・サポートです!


 11月17-18日 雨/曇り/晴れ/雨 体調・ふつう

 けっきょく村上春樹の『東京奇譚集』を買ってしまった。手にしてたら、そういえば『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』ってどんな話しだっけと思い、再び『世界の終わりと・・・』を読み始めてしまった。20年前の、あの頃の村上春樹ってこんな風だったんだなと思い、そして20代に読んだ『風の歌を聴け』まで思いが戻ってしまうのだった(感傷)。
V.A.『Non Vintage / 林立夫セレクション』
 ドラマー林立夫が参加した曲を自ら選曲した2枚組。何故買ったかと言えば彼のプレイが大好きだということと選曲が良くてドライブの友にしたいなと思ったからですね。俺の'70年代〜'80年代初期の音楽趣味とシンクロしています。小坂忠&フォージョーハーフで彼を知って、それからキャラメル・ママ〜ティン・パン・アレイだから、俺が音楽に目覚めた頃からずっと刺激を受けてきた音楽集団でありそのドラマーが林立夫なんですね。レコードコレクターズ誌のインタビューの中で「音楽が好きだからドラムをやるけど、ドラムが好きで音楽をやってるんじゃないんですよ。〜 音楽のためにその楽器を選んでいる。楽器のためにその音楽をやってるんじゃない。その順番が違うから、当然アプローチが変わってくるわけですよ。〜 茂(鈴木)や細野さんの共通点は、音楽のために楽器をやるタイプってところでしょ。〜 だからある意味、コアな音楽ファンなんですよ。」と語っています。よーくわかります。そのアンテナの確かさ、センスの良さで日本のポピュラー・ミュージックのサウンドを革新し牽引していった人達なんですよね。


 11月16日 雨/曇り 体調・ふつう

 小泉首相は「国際社会の一員」て言葉をよく使うけど、それはいつも「日米同盟」の添え物として使われる。京都での小泉・ブッシュ記者会見をTVで見た。小泉さん、これじゃあ日本はアメリカの属国じゃないですか。せめて対等な同盟関係を築いて欲しい。
Franz Ferdinand『You Could Have It So Much Better』
 フランツ・フェルディナンド、名前がいいなあ。ローザ・ルクセンブルグみたいで(笑)。グラスゴー出身だよね。キンクス似のとこがあったりで英国のロックって感じがするよね。すごくキャッチーでライブ受けしそうな曲がずら〜っと並んでます。けっこうポップだし、なるほど売れるわけだ。


 11月15日 曇り/雨 体調・ふつう

 中曽根首相だった頃、ロン・ヤスで日米蜜月だったあの頃、中曽根首相が「日本をアメリカの浮沈空母に・・」と発言して世論の総反発を浴びたものだった。今、小泉首相がこの発言をしても反発の声は小さいんじゃないかな。オカミを批判できないような昨今の空気は息苦しいね。「アメリカに守ってもらうんだからしかないじゃん」今の若者なら言いそうだしな。アメリカと中国が日本を戦場として戦うって近未来SFがリアルに思われ、な〜んかやな感じの小泉日本。
V.A.『The Real Calypso 入門』
 これはAudi-bookといってCDとテキスト本が合体したありがたいものです。'89年深沢美樹・中村とうよう編集。カセットコンロスを聴いてたら本場のカリプソが聴きたくなって棚から引っぱり出してきました。カリプソはもちろんトリニダードの音楽で、諷刺精神溢れる歌に特徴があるんだけど、イナタくとぼけた感じが俺は好きです。古いカリプソで聴かれるクラリネットとトランペットの絡みなんかはニューオリンズ・ジャズに似た感じがあるしラグタイムに似たメロディが出てきたりで、なるほど環カリブ海音楽なんだなと思ったりします。それにしてもカリプソニアン達の名前って(笑)まるでリング・ネームだよな。マイティ・スパロウなんて可愛い方で、ザ・ライオン、ザ・タイガー、デユーク・オブ・アイアン、マイティ・デストロイヤー、マクベス・ザ・グレイトとかねえ(笑)。極めつけはアッティラ・ザ・フンだね。(ははは)フン族のアッティラ大王だもんね。歌も芸名も楽しいやね。


 11月14日 曇り 体調・ふつう

 ついに店内でも暖房開始。それでも例年より薄着な俺です。
巽朗&ザ・カセットコンロス『King Goes Calypso』
 すっげえいいかんじ。のんびりしたくなるね。人気スカ・バンド、デタミネーションズのサックス奏者巽朗とカリプソ・バンド、カセットコンロスとのコラボ(苦笑)。日本の若者達による音楽なんですね。面白いよ。カリブの音楽には目がないので大満足。思ったよりもユルくなく ソリッドな感じで、そこがイマ風というかオリジナルな感じがします。まあ本場のソカなんかはけっこうソリッドだけどね。1曲入ってるヴォーカルが凄く巧いと思ったらイライジャ・リーヴァイという元インクスポッツの人でした。軽い歌い方がいなせな感じ。メロディを吹く楽器がサックスでなくてトロンボーンとかトランペットだったら、もちょっとフワフワ揺れた感じになってそれも面白いかもね。


 11月12-13日 曇り/晴れ 体調・ふつう

 好天の日曜日、午前中は地区内の水道漏水箇所を探してまわりました。役員9人で半日かかっても突き止める事が出来ず、あとは業者任せってことになりました。" 犬も歩けば棒に当たる " とか " 虫の知らせ " (苦笑)とかに比べると、どうも人間の五感はたいしたことないな。地面の下なんか見えないんだから、五感にでも頼りたくなるってことなんだけどさ(笑)。
Frank Zappa『The Best Band You Never Heard In Your Life』
 同じく'88年ラスト・ツアーからの編集盤。" ベスト・バンド " の名に恥じない素晴らしく充実したライブの様子が満喫できます。しかもザッパにしてはポピュラーな内容で、歌モノとインストのバランスが良く、初めてザッパを聴こうという人にもお薦めです。ツェッペリン「天国への階段」のカバーで、ジミー・ペイジのギター・ソロをホーン・セクションが豪快にマネていてちょっと話題になったけど、スカ風なアレンジといい、これはシャレとして聴きましょう(笑)「紫の煙」と「サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」といったロック史に残る名曲のカバーもザッパらしいヒネたファン・サービスって気がします。ここはやはりザッパ必殺の「インカ・ロード」「ズート・アローズ」「拷問は果てしなく」「エリック・ドルフィー・メモリアル・バーベキュー」などを腹いっぱい楽しみましょう。


 11月11日 晴れ 体調・ふつう

 藤崎慎吾『ハイドゥナン』、ようやく上巻終えました。『日本沈没』の21世紀版ですかね。面白いけど難解な話しが多くて、読んでいて眠くなっちゃうんだな(苦笑)。面白いんだけどね、苦手かも。
Frank Zappa『Broadway The Hard Way』
 '88年ザッパのラスト・ツアーからの編集盤です。久々ファウラー兄弟他のホーン・セクションが復活し、それに伴い分厚いアレンジによるジャズ・ライクなサウンドも久々に復活、しかもヴォーカル・パートも充実、ギター・ソロ充満、つまり最高ってことですね。このツアーからはあと2枚のアルバムがリリースされていて、よほどLIVEの出来に満足していたんでしょうね、ザッパ様。サイド・ギターはスティーヴ・ヴァイに代わりマイク・ケネリーです。かなり政治的な内容というか時の政府レーガン共和党とそれに癒着する宗教右翼に対する辛辣な攻撃ってことなんですが、訳詞を読んでもいまいちわからん(苦笑)。ごめんねザッパ様、勉強不足で。ユーモアは感じるんだけどね。このツアーで来日していたら、絶対に駆けつけたのにな。ああ悔やまれる!


 11月10日 晴れ 体調・ふつう

 お昼前に弟が名古屋に帰りました。飯山から高速に乗ってだいたい6時間で家に着くそうです。お疲れさま。昨日天気が良かったら二人でサッカー・ボールを蹴って遊ぶはずだったけど雨で断念。それがちょっと心残りですね。
Frank Zappa『Guitar』
 ザッパのギター・アルバム'88年盤。'79〜'84年Live音源からギター・ソロだけ抜き出し編集されたものです。ある意味超強引(笑)。世にスター・ギタリスト数あれど、自分のソロの部分だけでアルバムをリリースしちゃうのはザッパくらいだね。32曲2時間11分38秒すべてザッパのギター・ソロ。これ聴いて喜べるのって、やはりマニアの世界だね。


 11月8-9日 曇り/晴れ/雨 体調・ふつう

 名古屋に住んでる弟が年に一度の帰郷。またまたお土産のお菓子が増えちゃって、も〜嬉しい悲鳴です。間食するな〜とか言われてもムリだなあこれじゃ。
Clarence Gatemouth Brown
   『San Antonio Ballbuster』
 そしてジョニー・ギター・ワトソンの親分筋にあたるのがゲイトマウス・ブラウンだぜ。'49年〜'59年のピーコック録音。「Okie Dokie Stomp」も「Rock My Blues Away」も入ってる。もう最高だね。ギターは指弾きなんだけど、この右手がなかなか複雑怪奇(笑)、映像を見てもいったいどんなふうに指と弦がヒットしてるのかチンプンカンプン。ライトニン・ホプキンスもスヌークス・イーグリンもギター弾いてる映像を見たけど、やはり指弾きが独特すぎて、あれでよく単弦のフレーズが弾けるもんだと驚嘆ですよ。みなさん偉大です。先頃亡くなったゲイトマウス・ブラウンですが、'40年代後半からずっと活動してきた人で、中でも本盤の " ヒューストン・ジャンプ " と呼ばれた頃の演奏が一番好きです。彼は"ブルース・マン"と呼ばれるのが大嫌いで、たしかにフィドルを弾いてケイジャンやカントリーも演奏するしジャズもやったし、間口の広いしかも懐の深いミュージシャンでしたね。あ〜かっこいいなあ、このゲイトマウスのブルースは!


 11月7日 曇り/晴れ/雨 体調・ふつう

 秋の行楽シーズン。ご近所さんから土産のお菓子が届いて困ります(笑)。
Johnny Guitar Watson『The Gangster Is Back』
 フランク・ザッパ若き日のアイドル、ジョニー・ギター・ワトスンの'55〜'61年録音。歌もギターもワルっぽいよねえ(笑)。ゲイトマウス・ブラウン直系のふてぶてしさです。ザッパが惚れたワトスンのステージ、ヤバくてかっこよかったんだろうな。見たかったよ。ペンペン・ギターとか言われてるんだよね。テクはなくとも味と存在感は抜群です。ストレートなブルースよりR&B〜ソウル寄りのロッキン・ブルースやバラードが得意で、'70年代以降はファンキーな路線で突っ走った息の長いブルース・マンでしたね。ザッパとも共演したりね。そして'96年5月17日横浜「ブルース・カフェ」で倒れ突然あの世へ逝ってしまいました。享年61歳。そして今年、ゲイトマウス・ブラウンは自宅のあるルイジアナがハリケーン・カトリーナに襲われたためテキサスへ避難しておりましたがそこで逝ってしまいました。合掌。なんかしんみりしてきたな。じゃあまたワトスンの「Too Tired」聴いて元気を取り戻そうか。


 11月6日 曇り 体調・ふつう

 URIKOさんの「Mariko BBS」が7日をもって休業するとのこと。ここのおかげで浜田真理子さん御本人と知り合えたわけで、とても感謝しています。浜田さんのブログもスタートしたけど、う〜んやはりBBSとブログは違うものだしね。馴染みの掲示板が終うってことは、じつに寂しいものです。
Frank Zappa『Jazz From Hell』
 '86年作、ザッパによるシンクラヴィア・ミュージックです。ハハ〜ン、ザッパが1人でやるとこうなるのか、と楽しみながら聴いてます。シンセや電子音は好きなのでこのサウンドも馴染めるけど、やはりドラムは物足りないね。まあエレクトリック・チェンバー・ミュージックと捉えればこれでも良いかな。バンド演奏でない分、現代音楽風であったりフリー・ジャズ風であったりテクノ風であったり、でもザッパでしかありえない世界がくっきりと楽しめます。でもやはり物足りないかな。ドゥワップが聴こえないしなあ(苦笑)。


 11月5日 晴れ 体調・ふつう

 物々交換でPowerMac G4/466 を手に入れた。どう使おうか思案中。只今金欠月間なので増設改造は来年の楽しみにとっておこう。
でいご娘『決定盤 でいご娘特集』
 フォーシスターズ『決定盤 フォーシスターズ』
 ネーネーズ『IKAWU』
 これに糸満スカラーズが揃えばなかなかの眺めなんだけどね。沖縄シスターズ特集です。聴いていると気持ちがゆったりしてきます。流れてる時間が日本人(本土人)とは違います。'91年頃かな、琉球音楽のマルフク・レコードのCDをよく聴いていて、その中でもシスターズ物は特に好きでした。でいご娘とフォーシスターズの音盤は'70年代録音でネーネーズのこのファーストは'91年。時代はすこし違っているけど底に流れているのは同じ沖縄民謡です。ただ沖縄民謡は本土の保存段階に入っている民謡とはまったく違っています。沖縄(琉球)の民謡はいつの時代ももちろん今現在も常に民衆の生活と共にあり、新しい歌が作られ続けてきました。この3枚には戦後に作られた歌も多く歌われていて、それらは沖縄の歌謡曲(ネーネーズの場合はポップスかな)といっても良いと思います。でもね、凄い歌もあるんですよ。でいご娘の父比嘉恒敏が作った「艦砲ぬ喰ぇーぬくさー」は♪うんじゅ我んにん、やーん我んにん艦砲ぬ喰ぇぬくさー♪と歌われます。沖縄戦をくぐり抜けた人々を、艦砲射撃の「喰い残し」と歌っているんです。本土復帰した頃に流行った歌です。もちろん家族と平和に暮らしたい、そんな平和がずっと続くようにという切実な願いが込められた歌なんですね。本土に暮らす俺達は沖縄を南国リゾートや音楽の宝庫としてなかば憧れているくらいで、現実の沖縄の哀しみが相変わらず見えていないと思います。聞くところによると多いそうです、気楽に暮らしたいと沖縄に移住してくる本土人(ヤマトンチュ)が。しかも地域の和を平気で乱す本土人がね。


 11月4日 晴れ 体調・ふつう

 『ハイドゥナン』てなんのこと?読み出したらわかりました。「どぅなん」は与那国島の別名で、「ハイ」は南のことで、つまり南与那国島のこと。でも南与那国島って幻の島なんですね。沖縄言葉の「どぅなん」は焼酎(古酒)とそれからネーネーズの歌で知ったんだっけ。♪どぅなんの物語 悲しいねと涙〜♪ここを歌う古謝美佐子の歌い方が好きだったから。
Frank Zappa『Them Or Us』
 '84年作品。ヴォーカルとインストのバランスが素晴らしく良いです。大好きなアルバム。2曲目のいかしたチンピラっぽい歌声はジョニー・ギター・ワトソン。ドゥワップが楽しいね。スティーヴ・ヴァイがようやくギター・ソロを披露してるし、ザッパの息子ドゥイージルの親子鷹ギターも凄いです。二人とも超巧いよ。でもザッパ・ギターの凄みには勝てないね。ラスト曲はオールマンズの「ウィッピング・ポスト」。サービス満点です!


 11月2-3日 晴れ/曇り/雨 体調・ふつう

 藤崎慎吾『ハイドゥナン』に向かう。厚い上下2巻で2段組で字がいっぱい。
Frank Zappa
 『Ship Arriving Too Late To Save A Drowning Witch』
 11月も引き続き新盤購入自粛月間です(泣)。春にFender Custom Shop Jazz Bass (新古品)を買っちまったのでローン・ウルフ(苦笑)なんですて。なのでず〜っとザッパを聴き返してるんですね。この盤は'82年、邦題は『たどり着くのが遅すぎて溺れる魔女を救えなかった船』って長たらしく、それ以前の邦題が『フランク・ザッパの○△□』でまったくもってヘン。でもザッパ・ファンは、このヘンさを愛してるんだよね(笑)。LP盤だとA面がハード・ポップなヴォーカル曲、B面が速いパッセージが続くザッパらしいインスト・パートの多い曲って構成なんですね。俺は昔B面ばかり聴いていた気がするな。ラストのオペラ風女性ヴォーカルが意表を突くけど、当時ザッパはニナ・ハーゲンを好きだったそうだから、まあうなずけるよね。ドラムは本盤が初登場(だと思ったけど)、歴代の凄腕ドラマーに勝とも劣らないチャド・ワッカーマン。大ヒット曲「ヴァーレイ・ガール」はザッパの娘ムーンの語りが可愛いナンバー。なれど面白さがストレートに伝わらず残念。とにかくザッパの音楽は饒舌だ。


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