●2005●

 12月30-31日 曇り/晴れ/雪/曇り 体調・ふつう

 短編小説のアンソロジーが手元に数冊あって、どれもちょっとづつツマミ食いしてあります。今読んでるのは宮部みゆき編『贈る物語 Terror 』っていうスリラー&サスペンス物。冒険活劇ミステリでお馴染みのデイヴィッド・マレルの「オレンジは苦悩、ブルーは狂気」や、ジョー・R・ランズデールの「デトロイトにゆかりのない車」など、それほど恐くなくて(笑)楽しめてますよ。これで今年読んだ本は96冊。目標の100冊には又しても届きませんでしたが、まあこんなもんでしょう。
 音盤日記もこれが今年の〆ですね。新盤購入を控えめにして手持ち旧盤の聴き直しでこの日記を保たせた感のある一年でした。" そういえば持っていた音盤"をふと思い出して聴く楽しさもありますからね。来る2006年も素敵な音盤との出会いがありますように。
竹内まりや『Bon Appetit ! 』
      『souvenir』
 "幸せな音楽"のエヴァーグリーンです。この年末は雪との格闘(苦笑)に明け暮れて、腰は痛いし両腕は酷使にガチガチだし、寒い場所で肉体労働して温かい家に帰って来て聴きたいと思うのはこんな音楽なんだなあ、俺にはね。お客がいないのをいいことに(いいことか?)大きな音で聴いてるんだけど、うるさくなく耳に馴染むんだよね。何故?それはポップ・ミュージックを知り尽くした山下達郎のサウンド・マジックですね。アレンジにミキシングに、それはもう磨き込まれてる。磨き込まれてサウンドが丸くなってる。吾妻ひでお描く「足」のように丸い(笑)。丸いから安心できるんだねきっと。


 12月28-29日 雪 体調・ふつう

 相変わらず雪が降り続いてますよ。明日は公民館他集落施設の3度目!!!の雪下ろし。まいったなあ。瀬尾まいこ『幸福な食卓』読了。ささやかだけど爽やかな希望。感じの良い小説でした。
V.A. 『The Jazz Historical Recordings』
 大雪のせいでいつもどこか重たい気分なんだけど、音楽くらいは明るいやつを聴こうかと思いまして。1917年史上初のジャズ・レコーディングといわれるオリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンドの演奏から'47年ギル・エバンスのアレンジが冴えるクロード・ソーンヒル・オーケストラまで、所謂ビッグバンド・ジャズ(コンボもちょっと)のオムニバス。踊るための、語らいのムードを盛り上げるための、娯楽音楽としての、まさに大衆音楽としてのジャズですね。エディ・ラングがバンジョーで革新的な奏法(ギター的)を聴かせるビックス・バイダーベックの「ブルースを歌おう」。クーティ・ウイリアムズ、ベニー・グッドマン、カウント・ベイシー、ジーン・クルーパ、ベニー・カーターなどによるオールスター楽団"メトロノーム・オールスター・リーダーズ"。バップで豪快にドライヴするウディ・ハーマン楽団。小粋にスウイングするテディ・ウイルソンのピアノ、などなどなどなど凄い人達による楽しいジャズ・アルバムです。
 さて雪掘りに出ようかな。窓を掘り出さないと居間が真っ暗っすよ。


 12月26-27日 雪 体調・ふつう

 大雪でうんざりな今年のクリスマス、娘の笑顔と女子フィギア日本選手権に救われた感じです。浅田真央の天真爛漫で恐い物知らずの演技やインタビューを見ていると、安藤美姫も2年前はあんな感じだったのを思い出した。"夢二顔"村主と"女王顔"荒川は大人の女性を感じさせてとても素敵だったし、恩田も中野も素晴らしかった。トリノ五輪の出場枠が3人だなんてもったいないよね。
 角田光代『空中庭園』読了。なんだかなあ〜って読後感の家庭小説でした。こうしたドライな関係ってありがちで、でもそれでいいじゃんとは言えないしね。パパが一番どーしょーもない存在なんだよね(苦笑)。さてお次は瀬尾まいこ『幸福な食卓』。また家庭小説みたい。冒頭「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」の一文で始まるんだけど...。さて。
ムーンライダーズ 『The Postwar Babies Show』DVD
 29年目のライダーズ、05年ライブのDVDです。ほぼ休まず活動を続けてきた彼等のデビュー当時からのファンだから、痩せてた青年期〜ちょっと太りだした30代〜頭髪の後退及び白髪化の40-50代とその容姿の変遷もリアルタイムで接してきた。もちろん俺の容姿の変遷も重ね合わせながら(苦笑)。かつてはライブにもよく足を運んだものだが最近はとんとご無沙汰で、武川さんのプレイを友部さんのライブで見たくらいで、そうそうNHK「夢音楽館」でも見たっけな。しかしねえ50代半ばの現役ロッカーってのは迫力がちがうね。アブナイ感じが漂ってる。「モダーン・ラヴァーズ」「グルーピーに気をつけろ」なんかのアッパーなロック・ナンバーにはジジ・メタル・ジャケット一歩手前って雰囲気があるし(笑)。一転、岡田のアコーディオン、武川のヴァイオリン、白井のギターを中心とした無国籍風サウンドはこれぞライダーズの真骨頂。凄腕達が集まった大人のロック・バンドなんですね。橿渕さんが体調不良ということでタイコ叩いてなくてすごく残念。でも若いサポート・ドラマーによりライダーズ・サウンドは健在でした。♪晩年の私は、もっと立派だ〜♪と意気軒昂。たしかに青春のおじさん達である。いまだ憧れであり目標です。


 12月24-25日 大雪/晴れ 体調・ふつう

 朝シャッターを開けたら1メートルの積雪が!一晩で1メートルは参るよな。ほぼ休みなしに降り続いているから、みんなの表情も暗くなってくるよね。子供達は例外だけど(笑)子供の明るさが救いだね。『慶次郎縁側日記』読了し、つんどく組から角田光代の『空中庭園』へ。とはいえ、連日雪と格闘しておりました。
『A Christmas Gift For You From Phil Spector』
 クリスマス・ミュージック、俺の定番!まさに" 幸福なサウンド " 。この13曲には魔法がかかってるね。ギッシリ詰まった弁当箱の中身を残さず食べてもまったく胃にもたれないし、まして賞味期限切れなんてありません。今日も世界のあちこちで、コレを聴きながらサウンドの魔法を解読しようとニヤニヤしている、そんなマニア諸君が少なからずいることでしょう。Merry X'mas ! そしてロックンロールよ永遠なれ!


 12月23日 雪 体調・ふつう

 つんどく本がもう一冊出てきた(まだまだ積まれてあるんだけど)。これも北原亞以子の「傷 慶次郎縁側日記」。NHK.TVドラマでお馴染みのやつです。まあドラマと小説は別物だからね。年の瀬の雪に埋もれた日々に読むのは、こうした江戸市井物がいいかもね。
大友良英's New Jazz Orchestra
       『OUT TO LUNCH !』
 '60〜'70年代初頭のフリー・ジャズには孤独と哀愁が感じられる。みんな個々に戦っている感じがしたしね。ちかごろのフリー・ジャズ(と呼んでいいのかな?)にはソレは無いね。なんか垢抜けてドライで器用でどこか人間味に乏しい感じがする。大友版『OUT TO LUNCH』を聴いて、またドルフィーの『OUT TO LUNCH』を聴いてみると、やはりドルフィーの方がずっと好きだなと思う。生活向上委員会〜渋さ知らズが放つ大衆芸能のようなフリー・ジャズを熱烈に支持する俺には、ONJOはちょっとマジメすぎるようにも思う。先入観抜きでこのアルバムを聴いてたら、やっぱ日本のジャズは凄いよね〜と嬉しがって聴いてたはずなんだけどね。ロックで疾走する爽快な「Gazzelloni」みたいな演奏は大好きだし、「Hat And Beard」のズレ加減なんか絶妙だと思うし、それぞれのソロと集団でカオスになだれ込むスリルも凄いと思うんだよ。そうだよな、本家ドルフィー版と大友版、別物として楽しまなきゃね。それにしても大友さん、音楽タンスに抽斗をたくさんお持ちでその上すごい働き者ですね。この1年、一番聴いてたのは大友さん関係の音楽だったって気がします。ご苦労様です。新年もよろしく(笑)。


 12月22日 雪 体調・ふつう

 今朝は9時半まで良い天気だったのでモウケタと思っていたらいきなり大荒れの雪降りになりました。やれやれです。午前中なんて1人もお客さんが来ませんでした。こんな吹雪じゃ外に出たくはないよね。それで夕方のニュースを見てびっくり!新潟市や下越地区の停電がまだ続いていたなんて!午前中からだよね。大停電だよ。日本では起こらないと思っていたのに、ここまで復旧できない原因はなんですか?東北電力さん。そりゃあ悪天候だけど、新潟の冬ならこの程度は想定してると思っていたんだけどね。深刻だな。
大友良英's New Jazz Orchestra
       『OUT TO LUNCH !』
 ONJOの新譜は『OUT TO LUNCH』。つまりドルフィーの名盤を大友風にカバーした音盤です。これを聴くために、先ず本家本元を聴き直してみたんですね。
 ああ〜ばたばたしてたら時間がなくなったよ。またあした。


 12月20-21日 雪/曇り/晴れ 体調・ふつう

 北原亞以子の『深川澪通り燈ともし頃』で江戸の町にタイムスリップ。このシリーズ最初の『深川澪通り木戸番小屋』より登場人物がなめらかな又いきいきとした感じがしてとても良いです。
Eric Dolphy『OUT TO LUNCH !』
 ドルフィーとコルトレーンが競演しているビデオがあるんだけど、そのアドリブのキレの違いってのを感じるんだな。コルトレーンがナタでドルフィーがカミソリだと俺は思うんだけど。ドルフィーはジャズ・マンの中で一番好き。抒情豊かなバスクラもフルートも良いけど、やはりアルトの黒豹のような剽悍さと疾走感がたまりませんぜ(笑)。そんなアルトのプレイが聴きたくてアドリブの長いライブ盤を主に愛聴していて、だからこの『OUT TO LUNCH』はず〜〜〜っと聴いてなかったんですよ。LP盤しか持ってないし。ある事情から本盤を聴きたくなって、でCD借りて聴いてます。昔聴いた時は地味だなって印象を持ったんだけど、あらあら凄く良い。曲としての完成度が高いんですね。音楽家ドルフィーって感じです。溌剌としたフレディー・ハバードのソロ、ボビー・ハッチャーソンのヴァイブも味付け良好。なによりトニー・ウィリアムスのドラミングが新しい(当時としては)。トニーとリチャード・デイビスのベースが新しいジャズ・ビートを提示しているような気がするんだけど。フリーじゃないもうひとつの新しいジャズって感じ。録音されたのが'64年2月。その数ヶ月後に糖尿病性昏睡で亡くなったんですね。享年36歳。経済的に不遇で常に病気がちだったそうです。なんか悲しくなってきた・・・。 


 12月18-19日 大雪/曇り/雪 体調・ふつう

 小沢昭一『私のための芸能野史』を読み始めてアレ?中村とうようの" あとがき " で気が付いちゃったよ。俺この本読んでるし持ってるはず。でもけっこう内容も忘れてるから読んでみたらやはり面白い。戦前の足芸や女相撲一座の興行の有様がダイナミックで興味深かったな。天気は相変わらずの荒れ模様。
にかスープ&さやソース『イピヤー』
 二階堂和美『たね』が良かったので、これも聴いてみようと取り寄せました。二階堂にかスープとテニスコーツというバンドのさやソースによる新作(デビュー作?)。この二人の女性ミュージシャンにはまったく予備知識がない状態で聴いています(ニカさんはちょっと聴いたな)。なんなんだろ?な世界です。恐い童謡にも聴こえますねえ(苦笑)。タンクトップの女性が二人芝生に寝そべり歌を歌いギターを弾いています。そんな音楽です(って、なんのことやら)。手作りでエスニックな感じもします。ぼ〜っと窓の外の雪降りを眺めながら、みょうにこの音楽がしっくりと合っているんですよ。不思議な歌世界です。天真爛漫な子供は可愛い。天真爛漫なおばさんて?ちょっとひくよね〜とか(笑)でも和めちゃうんだねこの音楽には。感想とっちらかりだな(笑)。


 12月16-17日 晴れ 体調・ふつう

 昨日今日と天気予報がウソのような良い天気。公民館その他ムラ施設の屋根雪下ろしに行ってきました。屋根に1.5Mくらいの積雪でけっこう疲れました。伊坂幸太郎、石田衣良達による恋愛小説アンソロジー『I LOVE YOU』読了。さすが旬な作家達による作品だけにどれも良い感じでした。特に中田永一「百瀬、こっち向いて」と石田衣良「魔法のボタン」が良かった。
The Byrds『Sweetheart Of The Rodeo』
 14日夜のフジロック忘年会でhiroさんからプレゼントされたアルバムです。ザ・バーズはおろかその歴代メンバーのソロ・アルバムも全て持っているhiroさんに対し、まあバーズはベスト物があればいいやって気持ちでいたけど、この『ロデオの恋人』は欲しかったアルバムなので嬉しかったです。ありがとうhiroさん!。のっけからクラレンス・ホワイトのギターがごきげんなディラン曲「ゴーイング・ノーホエア」がいいね。彼のテレキャス・ギター・プレイ(もちろんストリング・ベンダーもね)が聴きたくてこのアルバムが欲しかったんだよね。ここで聴かれる彼のカントリー・リックは素晴らしいね。ファンの間では本盤のことをグラム・パーソンズのアルバムと呼ばれているようです。グラムがバンドにカントリーを持ち込んだってことなんだけどね。所謂カントリー・ロックの先駆けですね。'68年作です。でもね今の耳で聴くと、ロックっぽく聴こえるのは2〜3曲で、あとはまあ普通のカントリーって感じかな。だってベイカーズフィールド・サウンドと呼ばれたバック・オウエンズやマール・ハガードを聴いてしまった耳には、バーズのカントリーじゃ分が悪いよね。やっぱここで違いが出るのはロジャー・マッギンがディランを歌いコーラスが入った曲って気がするけど。だからトップとラストの曲が一番好きです。GPの「ヒッコリー・ウインド」は「ワイルド・ホーシズ」に似た感じの哀愁がじつに良くてこの人ならではの名曲ですね。


 12月15日 晴れ 体調・半日二日酔い

 昨夜はフジロック仲間と忘年会。しこたま飲んで深夜帰宅。朝6時に起きたものの二日酔いがつらいし眠たいしもう大変(;´Д`)。でも雪は降り止んで良い天気なので嬉しい。
Joni Mitchell『HEJIRA』
 ジョニ・ミッチェルはなかなかムツカシイ。そのメロディもリズムもハーモニーもムツカシイ。顔の表情も気難しそうだし(恋多き女なのに)。ムツカシイと言ってもムツカシク聴くわけではないのでジョニの音楽は好きですよ。ジャコ・パストリアス、ラリー・カールトン、マックス・ベネット、トム・スコットなど超一流のミュージシャンが淡い彩りを添えていてじつにシブイ。ニール・ヤングがハーモニカでこれまた淡い彩りを添えている「ファリー・シングス・ザ・ブルース」がいかしてます。ジャコのベースはジョニとやってるプレイが一番好きだな。


 12月14日 雪/曇り 体調・ふつう

 積雪が1.5mを越えたかな。この二日間であっというまに真冬になった感じ。
Joni Mitchell『HEJIRA』
 ジョニ・ミッチェル'76年の傑作です。と、聴き始めたんだけど雪降りが凄いので外に出て除雪作業してきます。店内床下の漏水で水道屋さんもきているし。


 12月13日 大雪 体調・ふつう

 いやあよく降ります積もります。冬期間恒例の無賃仕事が増えました。朝練ではエレキにいつもよりディストーション多めにかけ「雪のこんちくしょ〜!」と気合いを込めて「胸いっぱいの愛を」のリフを弾いた。ギラギラのロックでちょっとだけ発散。しかしねえ、早朝発散したのは良かったけど、夕方になると除雪作業のせいか腰が痛いよ。雪のこんちくしょ〜!
二階堂和美『たね T』
 2001年作品ですね。ふ〜む。ちょっと太めなウィスパリング・ヴォイスで矢野顕子に似た感じもする不思議系(笑)。窓の外のガンガンと降る雪を眺めつつ聴いてると、夢の世界へもっていかれそうでちょっと恐いかな(笑)。この歌声、曲、サウンド、ジャケット・デザイン、まるごと俺ごのみですね。容姿年齢等はわかりませんが。オカッパかな?不思議系マイペースなオカッパ嬢ちゃんだったりして。


 12月12日 晴れ/曇り/雪 体調・ふつう

 10日11日と忘年会2連ちゃん。10日は家族&カミさん両親で湯沢温泉。みんな床につくのが早く、俺は1人酒を飲みながら『東京奇譚集』を読んでました。そうだな、越後湯沢の駅は東京の玄関なんだよな、俺にとって。11日朝、旅館の窓を開けたらすごい雪。一夜で50センチくらい降ったかな。お昼に自宅帰還。店の前は30センチほどの積雪。さっそく除雪作業で疲れた。疲れて汗をかいてそのまま着替え持って次なる忘年会へ。この日夜の忘年会はムラの仲間達とニューグリンピア津南。ここは温泉もあるから助かったねえ。しゃぶしゃぶ食べていっぱい飲んで踊って(笑)楽しかった。で本日は晴れました。嬉しい!本は伊坂幸太郎、石田衣良達若手作家(かな?)の恋愛アンソロジー『I LOVE YOU』、音楽は今さっき届いた二階堂和美の『たね』。よしいくぞ。
二階堂和美『たね T』
 ニカさんと呼ばれておるそうな。奈良のかねちゃんご紹介の音盤です。以前に友部さんともジョイントLIVEをやっていたりで名前は存じておりましたが聴くのは初めて。一聴、なかなか個性的で素敵な歌世界です。あしたにつづく。


 12月8-9日 晴れ/雨 体調・ふつう

 国家公務員のボーナスが2年連続上がったんだってさ。なんでだよ!(怒怒怒)大幅な黒字を出した会社が社員にたくさんボーナスをあげるんなら話しはわかる。が、「国はお金がないから国民のみなさん堪え忍んでね」と言ってる国がだよ、その借金体質に多大な責任を負うべき国家公務員になんであんなにたくさんのボーナスをあげるわけ!?ああ一揆でも起こしたい気分だ。
Frank Zappa『You Can't Do That On Stage Anymore Vol.3』
 ザッパ・ライヴ・アンソロジー第3集。ず〜〜〜〜〜っとザッパ聴いてるから、そろっと違うモノが聴きたいな(本音)でも新譜買えないし(泣)。本盤も聴き所はたくさんあるんだけどね。テリー・ボジオの壮絶ドラム・ソロとか、超難曲「ドラウニン・ウィッチ」とか。やっぱザッパだわ、と感心しながらも・・・他の旧盤でも引っぱり出してこようかな。


 12月7日 晴れ 体調・ふつう

 まだ家の回りなどの冬支度が済んでいないので晴れると忙しい。防雪ネットに消雪ホースに雪囲いに・・・。
Frank Zappa『You Can't Do That On Stage Anymore Vol.4』
 ザッパ・ライヴ・アンソロジー第4集です。インストが多かった第2集に比べてこちらはヴォーカル・ハーモニー物も多くてバランス良いザッパです。目玉はキャプテン・ビーフハートを迎えての「拷問は果てしなく」。'76年録音のオリジナル・バージョンだそうです。ビーフハートによるブルース・ハープとダミ声ヴォーカル、その迫力はハウリン・ウルフのようです。フリー・ジャズの巨匠アーチー・シェップが飛び入りでテナー・サックスを吹きまくる曲ではチャド・ワッカーマンのドラムが見事に応戦、楽しく緊張しましょうか(笑)。そしてスティーヴ・ヴァイ、「スティーヴィーズ・スパンキング」でギター吠えまくり。ザッパとのギター競演が美しいぞ! ローウェル・ジョージ在籍時'69年のフリーキーな演奏がヘンに凄い。ラストには十八番のドゥ・ワップ・メドレー。楽しめます。文句なし!


 12月5-6日 晴れ/雨 体調・ふつう

 この頃朝練でマチレスDC-30を鳴らしてるんだけど、良い音なんだこれが。曖昧さがないっていうかズドンとした太く艶のある音がするんだよね。ヘタだとすぐにバレる音ですよ。精進精進。
The Kinks『The Best & Kollektable Kinks』
      『Muswell Hillbillies』
 くるり聴いてたらキンクスが聴きたくなりました。若い頃、キンクスは苦手でした。嫌いじゃないんだけど良さがわからなかった。GSみたいな感じがしたし、かっこいいギター・ソロがなかったし(笑)。好きになったのは'80年頃に『マスウェル・ヒルビリーズ』を聴いてからです。『The Best ...』は初期パイ時代のベスト集で「ユー・リアリー・ガット・ミー」から「ローラ」まで、'64〜'70年までですね。くるりがオマージュを捧げているのはこの初期キンキー・ビートのようですね。今では初期キンクスも大好きですが、久しぶりに『マスウェル...』を聴いたら、ああなんて良いんでしょう!やっぱこれは名盤です。'71年作品。この渋カッコ良さに、まだ15歳だった俺は気が付かなかったんだ。ムーンライダーズが『マニア・マニエラ』の頃、「工場街のフォーク・ソングを作るんだ」とか発言していたけど、羽田で生まれ育った鈴木兄弟と、ロンドン郊外マスウェル・ヒルで幼少期を過ごしたディヴィス兄弟、なんか似た資質があるような気がする。初期のファズのかかったエレキのビートを聴いた後に『マスウェル...』のアコギを聴くと、えっ同じグループ?とか思ってしまうけど、メロディの作り方なんか一貫してイギリスっぽいよね。はい、とても楽しめました。


 12月3-4日 雪/晴れ 体調・ふつう

 昨日は娘とその友達を連れてデフ・パペットシアター・ひとみ公演『泣き虫桃太郎』を観てきました。人形劇団ひとみ座関係の公演は自分もずっと関わってきたし、今回もカミさんが関わっているのですよ。プロの劇団だから当たり前かもしれないけど、その舞台の使い方、左右奥行きね、が素晴らしく巧いですね。人形劇だからけっして広く使ってるわけじゃないけど、人形の動きやストーリー展開がダイナミックなんですよ。そして相変わらず音楽の使い方が独特で良かったね。ステージ上で団員が演奏しているんですが、民族楽器と創作楽器を巧く使い、土の香りのする音楽が素敵でした。
くるり『NIKKI』
 昨日今日とあまり店内にいなかったので、このアルバムが回りっぱなし。ビートルズだったり、キンクスだったり、フーだったりで、これって確信犯かな?オールドロック・ファンとしてすごく楽しい。VOXアンプAC30って感じのギター・サウンドがたまらんですよ。


 12月1-2日 晴れ/雨 体調・ふつう

 ようやく浅田次郎の『壬生義士伝』にむかう。なるほどこうゆう仕立てですか。巧いな浅田次郎は。映画化されたせいで、中井貴一のイメージがちらつくけど、さてどうなのかな。楽しみだ。
くるり『NIKKI』
 ミュージック・マガジンで初めて彼等の記事を読んでそしてデビュー・アルバムを聴いた時、へえいいじゃん、とは思ったけど、これ程大ブレークするとは思わなかったな。岸田繁の時に才気が空回りしているようなサウンドに息苦しさを感じる時もあったし。そのへんが吹っ切れた感じの前作『アンテナ』はなかなか良かった。そしてこの新作は今までで一番良いと思う。こんな素直でストレートなギター・ロック・サウンドは大好きだ。ギターひとり加わってギターのアンサンブルが良くなったね。MM誌最新号アルバム評で土佐有明が評して「10代のリスナーを楽器屋に走らせる力を秘めたアルバム」。10代じゃないけど(苦笑)、たしかに今すぐにでもギター抱いてデカイ音でビート刻みたくなる、そんな音楽(ロック)愛に満ちたアルバムですね。もちろん岸田の作る楽曲の良さがQuruliの核なんだよね。メロディーメイカーだね。サビ・メロでキュンってツボを心得ている、したたかです。


前月の音盤日記(白地は音盤BANBAN)
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月下の遊群CONTENTS
 
ロスタイムにご用心  酔んぐしなくちゃ意味ないね While My Guitar Gently Weeps