●2006●

 4月30日 晴れ 体調・ふつう

 日本全国津々浦々に善政が行われていれば、国民は意識せずとも日本が大好きで誇りに思えるわけさ。政治家が「愛国心」を法律で国民に押しつけようなんてのは、政治家が自らの至らなさを表明してるようなものだ。そもそも「愛国心」が試されるのはどんな時なのか政治家に具体的に教えて欲しいよ。お上が「愛国心」や「君が代」を強制したところで、真の愛国心なんか育たないのさ。だって大声で君が代歌って愛国心あるフリすることなんてカンタンだからさ。俺は日本を愛しているよ。政治家は信用できないし、今の政治に不満はたくさんあるけどね。
DEFUNKT SPECIAL EDITION
 『A BLUES TRIBUTE JIMI HENDRIX & MUDDY WATERS』
 ディファンクトはトロンボーン吹きのジョセフ・ボウイ率いるバンドで、ジョセフはアート・アンサンブル・オブ・シカゴのトランペット吹き故レスター・ボウイの弟。兄弟共にアヴァンギャルド・ジャズ・ミュージシャンとして有名ですが、ジョセフのディファンクトはゴリゴリ・ファンクな下半身を持ったミクスチュアー・ミュージック・ユニットってイメージがあります。このアルバムは'94年、N.Y.ニッティング・ファクトリーでのライブ盤。タイトル通りの内容です。主役は野獣ギターのジャン=ポール・ブレイリー。ジミヘンばりにエキサイティングなギターでバンドを牽引しています。ジョセフはヴォーカリストとしてセンターに立ち、突然吹き放つトロンボーンの"異物感"には前衛野武士の逞しさを感じます。この盤も久しぶりに聴いたけど、JP・ブレイリーは今どんな活動してるかな?


 4月28-29日 晴れ 体調・ふつう

 祖母ちゃん(母上)が元気に退院してきました。今朝は地区子供会の廃品回収(空瓶回収)でした。そしてとても暖かい。ご近所では布団だけでなく畳も干してます。パタパタ叩く音が嬉しい音に聞こえます。
ELMORE JAMES『King of The Slide Guitar』
 これは'92年に米Capricornよりリリースされた2枚組BOXで、エルモア・ジェイムズのFire/Fury/Enjoy時代'59〜'63年の音源が収録されています。長年の愛聴盤です。グレート!!!。完成された素晴らしいスタイルを持つエルモアのブルースは、ロックにダイレクトに繋がるようなモダンさを持ち合わせていました。オールマンBBが熱演した「Done Somebody Wrong」は、ほぼエルモアのコピーってくらいにエルモアのバンド・スタイルは普遍のかっこよさを持っています。ブルース界にスライド・ギタリストは多いけど、エルモアほどの影響力を持った人はいないと思います。その音色とフレージング、あのピックアップを付けたアコギであんなロックっぽい(ロックを先導した歪みだよね)サウンドが出せたなんてほんとに驚きです。俺のスライド・ギターのフレーズなんか全部エルモアのマネだってことをあらためて気付かされました。ブルームダスターズと共に完成させた"ブルーム"調も最高だけど、ここではスロー・ブルース「The Sky Is Crying」に陶然とした一時を味わいましょう。
 エルモア・ジェイムズは'63年に45歳で亡くなりました。'60年代ブルース・リヴァイヴァル直前に亡くなったので、その演奏する映像が残されなかったんですね。もうほんとに残念です。


 4月26-27日 曇り/晴れ 体調・ふつう

 いつも店の窓から眺めている神社の桜が咲き始めた。うちの亡くなった要蔵祖父ちゃんが植えた桜なんだよね。読んでる本は、なにをいまさらの『少年時代』ロバート・マキャモン。そして明日は母上のご帰還です。
V.A.『been a long long time /
    TEXAS/BLUES,SOUL&GOSPEL/TODAY !』
 ブルース&ソウル・レコーズ誌の付録CDです。テキサス、ダイアルトーン・レコードのコンピュレ盤。現在のテキサス"地"ブルース現場報告のような内容ですか。"ホームレス"ブルース・マン、リトル・ジョー・ワシントンは歌もギターもやはりエグイ。ジョー・デューセットといいマシュー・ロビンソンといいいかにもテキサスのギターだな。バーバラ・リン必殺のバラード「I'll Suffer」が嬉しいね。鈴木祥子がカバーしてたのを思い出した。


 4月24-25日 曇り/雨 体調・ふつう

 畠中恵『しゃばけ』読了。舞台は江戸、大店の病弱な若旦那と妖(あやかし)達が力を合わせて事件を解決するお話し。設定が面白い、けど若旦那の"助さん格さん"ともいえる犬神と白沢が肝心なときに弱い(笑)。
J.GEILS BAND『"LIVE" FULL HOUSE』
 '73年に日本のワーナー・パイオニア(当時)からリリースされた『ホット・メニュー'73』は素晴らしいサンプラー盤でした。2枚組LPで値段はなんと980円!ワーナー、リプリーズ、アトランティックの代表的アーティストの曲が収録されてました。このアルバムのお世話になった俺と同年代のロック・ファンてけっこう多かったりして。このアルバムの中でとにかくかっこ良かったのがJ・ガイルズ・バンドの「ホームワーク」。オーティス・ラッシュの曲なんだけど、贅肉そぎ落としたシャープでワイルドなロックンロールになっていて、とくにピーター・ウルフのワルっぽいヴォーカルがかっこいいんですよね。この曲が入った『"LIVE"FULL HOUSE』は'72年の作品で彼等の3枚目のアルバムでしたか?ブルースとR&Bのカバーが多いバンドで、それをゴリゴリとノセノセなライブを展開して、来日公演ではアンコール1時間!やったそうな。ボストン出身の超人気なライブ・バンド。このアルバム以降さらにパワー・アップして行くのでありました。


 4月23日 晴れ/曇り 体調・ふつう

 ようやく津南でも早咲きの桜が咲き始めたらしい。残雪桜はいつものことで、花見にはちょっと寒いんだよね。
STEVE COLEMAN & FIVE ELEMENTS
        『sine die』
        『WORLD EXPANSION』
 新譜が好評のカサンドラ・ウィルソン、彼女が'80年代に在籍していたのがこのスティーヴ・コールマンのグループ。ずっと聴いてなかったけど、カサンドラで思い出し、棚から引っぱり出して聴いてます。好きだったんだよね、この変拍子ファンク・ジャズ。'80年代中頃N.Y.ジャズ・シーンに人呼んで新伝承派てのがあってその対抗馬がM-BASE派で、その旗手がスティーヴ・コールマンだったんだっけ?新伝承派はその名の通りジャズへの拘りがあったけど、M-BASE派は自分達がジャズやってるなんて思っちゃいない、端で見るとそんな感じだったような...。スティーヴも俺のルーツはソウルにファンクにR&Bにロックが少し...とか言ってたしね。この2枚のアルバムは'86-'88年にかけて録音された彼等の代表作(だと思う)です。ジュリ・アレン、ロビン・ユーバンクス、グレアム・ヘインズ、マーヴィン"スミッティ"スミス、カサンドラ・ウィルソンといった若き俊英がこのグループで躍動し、そして各自違った高みを目指して飛び出して行ったんですね。


 4月22日 曇り/晴れ 体調・ふつう

 海堂尊『チーム・バチスタの栄光』読了。面白いとは思うけど、こーゆーのあまり好きじゃないんだよな、と読み進み、犯人が捕まった後のエピローグでストンと俺の心に落ちた。そうか...なるほど...。キャラで読者を振り回しておいてラストでストン。おそれいりました。
EDDIE HINTON『VERY EXTREMELY DANGEROUS』
        『hard luck guy』
 " 白いオーティス・レディング " と呼ばれ始めたのはいつ頃からだろ?エディ・ヒントンを知ったのはアラバマ・マッスルショールズ・スタジオの専属ギタリストとして。だから彼の" 黒い喉 " が一般的に知られるようになったのは'78年のファースト・アルバム『VERY...』が世に出てからなんだろうね。彼のアルバムを始めて聴いた時にはびっくりしたものね。ギタリストのアルバム買ったつもりが、聴いてみたらストレートなソウル・アルバムで、そのソウルフルな歌声の主がエディだったから。アルバムは2枚ともキャプリコーンからのリリースで、『hard...』の方は彼の死後'99年に未発表曲などを集めてリリースされたものですね。亡くなる前年'94年録音のオーティス・レディング曲「Sad Song」の切なさが胸に迫るね。ギターによるオブリガートの巧みさも熟達のスタジオ・マンならでは。渋くて地味だけど、南部のほんわか地熱サウンドに乗ってエディの熱いソウルが全開です。


 4月21日 雨 体調・ふつう

 昨日はお昼から半日病院にいた。廊下のベンチでひたすら(ほかにすることないので)『チーム・バチスタの栄光』を読んでいました。病院で読む病院小説。「このミス」大賞受賞作なんだそうだけど、ヘンな小説だよね。笑いにスリルがあるものね。
『まるまるぜんぶ ちびまるこちゃん』
 気分転換に明るいやつを(笑)。18日の実写ドラマ、面白かったというか可愛くて泣けましたねえ。まる子の家族にミギワさん(笑)とハナワくんは説明不要だったね。野口さんに期待大だったけど、あのキャラをアニメ以外でやるのは難しいよね。本気でやればホラーになっちゃうし。美山加恋ちゃんはまる子役に落ちてたまちゃん役になったらしいけど、可愛いすぎたかな。でもそれで森迫永依ちゃんのまる子が逆に引き立ったかもしれないね。シリアスな場面だとアニメより泣けるんだよね。しかもエンディングの「アララの呪文」の踊り、みんなが踊るシーンでまたジイ〜ンとしちゃったり、どーも涙腺弱くなってるな。老化?!


 4月18日 晴れ 体調・ふつう

 森浩一『記紀の考古学』は跳ばし読みして、次は海堂尊『チーム・バチスタの栄光』。晴れ続きにしては雪消えが遅い。春耕いまだ遠し。
GUY CLARK『Old No.1』
 これは俺のオールタイム・ベスト10の一枚かもしれない。'76年にLPを買った。同じ頃に発売されて買ったのがアメイジング・リズム・エイシス『Stacked Deck』、ジョー・ウォルシュ『ライブ!』、マリア・マルダー『スイート・ハーモニー』、ニルス・ロフグレン『クライ・タフ』、ロッド・スチュワート『アトランティック・クロッシング』。当時、20歳の頃はロックよりブルースやソウルの方をたくさん買っていたんだけど、アメリカン・ロックも成熟のピークに来ていたんだよね。今にして思えば。さてガイ・クラーク、テキサス男である。名曲「LAフリーウェイ」で歌われるように西海岸での成功に恵まれず、ナッシュビルでまずソングライターとして注目され、このデビュー・アルバム発表は30代半ばだったと思う。切々とした心に沁みる歌を書く人で、歌声は暖かくそして男の哀愁たっぷりだ。沁みる「ザット・オールド・タイム・フィーリング」コーラスはエミルー・ハリスでギターのオブリガートはレジー・ヤングかな。情感たっぷりの「汽車を待つ無法者のように」のコーラスには無名時代のスティーヴ・アールがいたりして。すべて名曲。まさにグッド・ミュージック!


 4月17日 晴れ 体調・ふつう

 昨日は新年度最初の卯之木評議委員会。その前の夜が小学校地区保護者会の歓送迎会で、深酒してしまい二日酔いで辛かった。本は森浩一『記紀の考古学』。ミマキイリ彦とか、この辺読むのは久しぶりです。
フェダイン『ファースト』
 もうちょっと古いと思っていたけど'90年のアルバムだった。ということは不破大輔、渋さ知らズも始めていた頃だね。不破はご存じ渋さの頭目・ダンドリスト。で、最初に知ったのがこのフェダイーンのベーシストとしてだったな。直情武骨なフリー・ジャズ・トリオがフェダイーンで、川下直広がサックス、大沼志朗がドラムス、不破がベースだった。店内で聴いているためヴォリュームが上げられず、こうした音楽を聴くにはちょっと欲求不満なり(苦笑)。これはライブ録音ですね。やはりその場にいて肌で受け止めて聴きたい音楽です。


 4月15日 晴れ 体調・ふつう

 佐藤亜紀『天使』読了。なかなか物語を掴み切れぬままラストまで引きずり回され、ようやく一条の光が(笑)。手強かったけど面白かった。この凛とした媚びない文体は素晴らしいです。
クラムボン『ドラマチック』
 ちょっと前の2001年のクラムボンです。デビュー・アルバム聴いた時は種ともこに似た感じだなって思いましたが、これもハイパー・ポップでヌケた感覚が良いですね。口の悪いヤツ(俺?じゃないよ...)に言わせたら、音楽学院出身の秀才系サウンドだってことになるんだろうな。俺は最初、ギターレスでピアノ、ベース、ドラムというトリオ編成のポップ・バンドということに興味を持って聴き始めて、それでフジ・ロックでステージも見てるんだよね。ポップに飛び跳ねるメロディーと太いビート感が良いなあと思いましたよ。


 4月14日 曇り 体調・ふつう

 気にはなっているんだけど片付けられない読み散らかした雑誌の山。そろっと場所ふさぎになってきたので整理しようかと、手にとってパラパラ読み...次も読み...そして読み...。けっきょく元に場所に...。
夏木マリ『 La Parole』
 モノクロ写真と紙箱と中身の音楽と全部かっこいい!プロデュースは小西康陽。12曲中7曲の作詞と作曲も小西。あ〜あ、才能あるのね。カバー曲は浅川マキ「かもめ」、佐良直美「いいじゃないの幸せならば」、高田渡「私は私よ」、あいさとう「ローマを見てから、死ね」の4曲で、どれも超充実。サウンドは垢抜けたジャズ。スタイリッシュ!。サウンドだけを捉えれば、もうちょっとワイルドだったりアヴァンキャルドだったりした方が俺好みだけど、ここは夏木マリが主役だから、これでいいんだよね。良い意味で女優さんの唄(元々は歌手だけど)って感じで、唄の世界に見事にはまり込んでの表現力は流石です。


 4月11-12日 曇り/雨/晴れ 体調・ふつう

 やはり今年は雪消えが遅いね。落下式屋根の下にはまだ1階が埋もれる位の積雪があります。さて、佐藤亜紀『天使』を読んでます。ずっと気になっていた作家でした。この物語世界は俺にとって初モノですね。まだ掴めてません(苦笑)。面白いんだけど。佐藤さんは新潟県出身でちょっと年下なんですね。がんばれ!(笑)
大島弓子、ムーンライダーズ、松尾清憲
        『 綿の国星/大島弓子1』
 これは'80年リリースの大島弓子:作詞、ムーンライダーズ:作曲・演奏、松尾清憲:唄、というアルバムです。ライダーズのSFモノと言えばズバリ『SF』ってアルバムがあってソレが好きだったので、その繋がりでこれも買ったんだと思います。でもこちらには物足りなかった思いがあって、今久しぶりに聴いてるけど、やはりツマラナイ。大島弓子にはもっと物語性のある詞を書いて欲しかったし、ライダーズにはもっとドラマティックなアレンジで演奏して欲しかった。松尾は当時まだシネマかな?唄うまいよね。声がいい。だからねもっとファンタジックな音楽が聴きたかったな。


 4月10日 晴れ 体調・ふつう

 原田マハ『カフーを待ちわびて』読了。ブラジルのサイドバックのカフーの話し?じゃないよね(笑)。カフーとは沖縄与那喜島方言で【果報】良い報せ・幸せ、とあります。沖縄の小島を舞台にしたラヴ・ストーリーでした。宣伝文句に惹かれて(主人公はさえない" よろづや"が生業で俺みたいだし)読んでみました。沖縄を舞台にするとだいたいこんな人の良い話しになるんだよね。はい良いお話しでした。
『MILES DAVIS, GIL EVANS』
 昔CDの出始めに買ったオムニバスの1枚。マイルスは'56-'58年CBSだから悪いはずがない。コードからモードへ突入する時期だよね。定番「ラウンド・ミッドナイト」「ソー・ホワット」などが収録。モード以降のジャズは " 大衆音楽としてのジャズ " から離れ高みを目指すようになった、そんな気がしてるんだけど、どうなのかな。ギル・エバンスとは相変わらず相性が悪いです(苦笑)。


 4月8-9日 雨/晴れ 体調・ふつう

 西木正明『一場の夢』読了。昭和を33年間生きた者として、ここに書かれている美空ひばりをめぐる話しは興味深く、その昭和の香りを伴う歌謡曲という流行歌に懐かしさを憶える。かつて美空ひばりが君臨した歌謡曲は強大だった。中学生になるとその歌謡曲から逃れたくて、深夜放送でロックやフォークなどを聴き、少数派を気取っていたんだと思う。でもほんとは歌謡曲が大好きだった。そして今日本で流行ってる歌はたいていキライです。
UA『泥棒』
 UAのアルバムではこの『泥棒』が一番好きです。シンプルな楽器構成でそれぞれの楽器がUAに歌いかけているようなサウンドの親密さが良いです。そしてUAの歌がド〜ンとど真ん中に立ち上がっていて、歌がこれだけ堂々としている様が素晴らしいです。彼女の声は不思議に安らぐんですよね。どうしてだろ?


 4月7日 晴れ 体調・ふつう

 「Boot Camp」とは「海軍新兵訓練基地」のこと。だそうです。Macに入るWin新兵の訓練(苦笑)。これからは1台のMacでMac OS XとウィンドウズXPのどちらかを選択して起動できるようです。なんか複雑な心境。もうwinにたいする嫌悪感はないんだけどね。
 読んでる本は西木正明『一場の夢』〜 二人の「ひばり」と三代目の昭和〜 。面白い!。
BLOOD,SWEAT & TEARS『GREATEST HITS』
 ちょっと前の日記にCCRの『COSMO'S FACTORY』を最初に買ったLP盤だと書きました。そして2番目に買ったLP盤がBS&Tの『BLOOD,SWEAT & TEARS』。懐かしの音盤シリーズ(笑)。LP盤を買った'70年当時、BSTはブラス・ロックでニュー・ロックだった。でも今の耳で聴くと、ニューヨークのロック、大人のロックだったなとわかる。同じブラスが入ったロックでもシカゴとは立ち位置が違うんだね。あのカナダの木コリのようなヴォーカル、D.C.トーマスのイメージから、豪快なブラス・ロックのイメージがあったけど、じつは繊細で洗練された音楽をやっていたんですね。キャロル・キングやローラ・ニーロの曲そして「You've Made Me So Very Happy」など、やはり都会的な感じがしますよね。そしてアル・クーパー在籍時、最初期の「I Can't Quit Her」にはアルの才気を感じます。


 4月6日 晴れ 体調・ふつう

 第3回本屋大賞はリリー・フランキーの『東京タワー』だってさ。書店員が「いちばん!売りたい」本を選ぶってことなんだけど、『東京タワー』なんかもうやたらたくさん売ったでしょ?売れてないけどこれ良いんだよって本を選んで欲しかったな。それにしても今回のノミネート作品、奥田、重松、伊坂、東野とか実績のある売れっ子はもう選ばなくていいよ。その売れっ子作家の『ラッシュライフ』読了。伊坂幸太郎の作品、面白いと感じながら読んでるけど、響くものがないんだな。キャラにコリすぎな感じもするし。
OTIS RUSH『ALL YOUR LOVE I MISS LOVING』
 絶好調な時のラッシュは天下無敵のブルースマンだね。歌にもギターにも艶があって惚れ惚れします。BBキングのメリスマ(黒いコブシまわし)にくどさを感じた時はラッシュを聴くと良いでしょう(笑)。このネバっこいスクゥイーズ・プレイはアルバート・キングに似て、サウスポーでギターをそのまま使ってるから太い6弦が下にきてるんだよね。だからアルバートと同じでチョーキングも押し出しじゃなくて引っ張ってるのかも...。DVD見て確認しましょう。まあとにかくこれは'76年ラッシュの絶好調ライブです。痛快!


 4月4日 晴れ 体調・ふつう

 浦沢直樹『プルートゥ』の3巻を読みました。原作の手塚版を換骨奪胎、ここまで面白く膨らませてくれるとは!!!いやはや素晴らしい作家です。あの可愛らしい少年アトムをどの様に戦わせるのか、こっちの想像も膨らんできます。
Richard Thompson
『A Celebration Of The Life And Music Of Richard Thompson』
 5枚組BOXプラス1のプラス分オマケCDが到着。フェアポート・コンベンション、アルビオン・バンド、アルビオン・カントリー・バンド、リチャード&リンダ&フェアポートそしてマーティン・カーシー、エルビス・コステロがヴォーカルの曲もあり、とっても楽しめてます。「The Lady is a Tramp」のようなジャズで有名な曲を歌っているのも珍しいね。2000年以降の音源が多く、これらはリユニオン・バンド関係のライブかな?和気あいあいな感じがします。


 4月3日 雨 体調・ふつう

 雨に風に大荒れなお天気。娘がまだ春休みで良かったよ。
CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL
     『COSMO'S FACTORY』
 ジェフ・トゥイーディだってジム・オルークだってこれ聴けば「そりゃあ俺達のよりCCRの方が好きだぜ」って言う気がする。ビートルズもそうだしブルースだってジャズだってモーツァルトだって、やっぱ最初にやったもんの勝ちってのはあるよ。CCRのこれは俺が最初に買ったアルバムで1970年だったはず。中三の終わり頃で、そもそもLPなんかを中学生が簡単に買える時代じゃなかったよね。金銭的に。あれから36年たってもこのCCRの素晴らしさはまったく色褪せていないな。シンプルでワイルドなサウンドにジョン・フォガティの強烈なノドヂカラ。俺だってジョンのようなノドが欲しいよな。「ランブル・タンブル」から「光ある限り」までの11曲全てがシングル盤にできるくらいキャッチーでしかも飽きが来ない。LAスワンプだとかバイユー・サウンドだとか、その南部指向が指摘されるCCRだけど、久しぶりに聴いてみたら、ハードでヘヴィーなヒルビリーで、ニュー・ロック(苦笑)時代のロカビリーてな感じもするね。ちょっとサイケも入ってるし。一番好きな曲はメランコリックな「フール・ストップ・ザ・レイン」。絶品です。


 4月2日 晴れ/曇り/雨 体調・ふつう

 お昼時にhiroさんと清津峡の渓谷トンネルまで行って来た。まだ雪がいっぱいで景色が楽しめるのはちょい先って感じでした。『サイレント・ジョー』読了。"物静かな"ジョーが主人公なので、物語は穏やかに進行。で内容はまったく不穏。人物描写が丁寧で登場人物が多いのに読んでいて混乱がない。謎解きを進行させつつ、親子小説(とくに父と息子)、恋愛小説としても読ませてしまう。う〜ん巧い小説だ。作者の新作『カリフォルニア・ガール』も読まなきゃね。
LOOSE FUR『BORN AGAIN IN THE USA』
 ウィルコのジェフ・トゥイーディ、グレン・コッチェとジム・オルークによるバンドの新作。ノイズ混じりだけど真っ当なロック・アルバムで、その曲調と歌声から、ああウィルコのジェフだねって納得できる出来なんだろうね。ギター・ロックでアシッド・ロックでオタク・ロックで...悪くはないけど物足りない。混沌としたインストのラスト曲なんか、ここでニール・ヤングの歌声が流れたらなあと思うオヤジ耳な俺である。ああCCRが聴きたい、スカッとしたロックが聴きたい、そんな気になってきた。


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月下の遊群CONTENTS
 
ロスタイムにご用心  酔んぐしなくちゃ意味ないね While My Guitar Gently Weeps