●2006●

 7月31日 晴れ 体調・ふつう

 梅雨明け?久しぶりの晴れ続き。「大地の芸術祭」巡りの人達が目につき始めましたね。午前10時のコーヒー・ブレイク、新聞記者のMとIそして中里地区活動家(笑)Hが集い、盛んに芸術祭作品の感想を話し合っていました。遠い世界だった現代美術を身近に鑑賞し、茶飲み話しにできるなんて大地の芸術祭のおかげだね。読んでる本は香納諒一『贄の夜会』。
V.A.『BLUES GUITAR TOP-LINERS』
 ブルース&ソウル・レコーズ誌の付録CD。'80-'90年代に多くの新作ブルース・アルバムをリリースした米ブラック・トップ・レコーズのオムニバス盤です。ブラック・トップと言えばスヌークス・イーグリン!彼を世に知らしめた功績は大きい(ブルース・ファンにとって)ね。ブラック・トップがリリースを始めた頃、俺はビンテージ・ブルースやサザン・ソウルに目が行っていた時期だったので、ここに収録の音源は初めて聴くのが多いから嬉しいね。大ベテラン、ボビー・パーカーのファンク・ブルースにびっくり。かっこいいね!


 7月30日 晴れ 体調・ふつう

 垣根涼介『ワイルド・ソウル』上下巻読了。極上の活劇エンタテイメントでありながら日系ブラジル移民哀史でもある。上下巻まったくダレることなくキャラ立ちも見事。参りました。
カーネーション『WILD FANTASY』
 そしてカーネーションの新作。トリオになってからライブの回数がぐうんと増したという彼等、そんなライブで鍛えられたバンドの逞しいノリと充実のアンサンブルがこのアルバムに充満していると感じた。ギターの鳴りも素な感じ、小細工なしのストレート・ロックが気持ち良い。ただねえ、あまりに充実した曲が続くので、どこかで息抜きしたくなるよな...。アルバムと関係ないけど、直枝政広はゲゲゲの鬼太郎が中年にさしかかった姿に似ているな、と密かに思っている。このネタ、毎回書いてるような...。ぜんぜん密かにじゃない(笑)。


 7月28日 曇り/小雨 体調・ふつう

 小学生のラジオ体操に参加した。夏休みって天気じゃないよな。
カーネーション、直枝政広、近田春夫&ハルヲフォン、安全ばんど
 『ロック画報の付録CD』
 オールド・ジャパニーズ・ロックの雑誌なんですね。初めて読んでます。カーネーション特集で買ったんだけど、俺にとってカーネーションは"今"旬なバンドなんだけど(笑)。バンド歴20年余年だから古参ロック・バンドではあるんだよね。ムーンライダーズの弟分てイメージがあって、ライダーズよりロック寄りで骨太感は直枝の歌声からきてる。この付録CDには直枝のデビュー前の習作(?)も収録されていて、その高校時代の曲のダウナーな歌声が笑える。いや、才気を感じる。'95年ライブでは豪華メンバーによるゴージャズなカーネーションが楽しめますよ。近田春夫&ハルヲフォンと安全ばんどはライブ録音が1曲ずつ収録。尊敬してる近田春夫の未発表音源なら、もっと聴きたいよね。安全ばんどは'76年のやつで、当時の彼等はライブで見てるけど、印象は"古いな"だったかな。


 7月26-27日 晴れ/曇り 体調・ふつう

 小学校のプールで娘が、クロールで25メートル泳ぐのを見ていた。とても嬉しかった。
ふちがみとふなとカルテット『博学と無学』
 思わず耳をすましてしまう声ってのがある。渕上純子さんの歌声がそれだ。耳をすまさなきゃ聞こえないような声ではない。純子さんは雄弁である(笑)。声に切実さがこもっている。先ず言いたいこと伝えたい言葉がある。歌いたい言葉がある。そこから音楽が生まれてくる。そんな感じを受ける。この2000年録音のアルバムでは、俺の知っている歌とコンバスというシンプルなふちふなではなく、クラリネットの大熊亘とピアノの千野秀一が加わりカルテットでの音楽。船戸、千野、大熊が揃ったことで、演奏は時折アヴァンギャルドに発展したりでスリルがある。純子さんの歌声も負けじとアヴァンギャルドで対抗したり。サウンドの面白味は増しているけど、やはり純子さんの詞とそれを表現する声が一番の魅力です。


 7月25日 曇り/晴れ 体調・ふつう

 娘と" なじょもん " ヘ小日向さんの作品を見に行ったら、ちょうど小日向さんは作業を終えた様子。近づいて挨拶すると「ようやく完成しました!」と嬉しそうでした。
向井山朋子-line
 大地の芸術祭主催の無料コンサート。現代音楽の第一線で活躍するピアニスト向井山朋子の『line-線』。ミニマル・ミュージック〜テクノ〜バロック〜ロマン派〜前衛音楽が、1本の線上に繋がれ、つまり新しいも古いもない、ひとつのピアノ曲として「いかがですか?」と差し出された、そんな感じ。斬新な表現だった。さすが芸術祭(笑)。ミニマルな反復〜テクノなループからバッハに繋がり螺旋を駆け上がるような表現とその流れはじつにスリリングでトランシー。そこからショパンで時間を緩めてラストは多彩な表現を駆使した現代音楽曲。その息をつかせぬ展開はとてもドラマティックだった。フォルテシモよりもピアニシモを演奏するときの方が力が入っている感じで、その時の向井山さんの渾身の表情が印象的だった。演奏が終わり、すぅっと立ち上がったその向井山さんの姿に惚れ惚れ!背中の大きく空いた白いドレス、スレンダーで頭が小さくて、整った顔立ち、ああっなんて素敵な!と見とれてしまいました。素晴らしい一夜をありがとう、アサヒビールさん。


 7月22-23日 曇り/晴れ 体調・ふつう

 T.J.パーカー『カリフォルニアガール』、東京行き帰りにラストスパートしてようやく読了。'60年代後半のカリフォルニアを主な舞台にしていて、ニクソン、ティモシー・リアリー、チャールズ・マンソンなど対立するアメリカを映し出す人達も登場。警察小説であり家族小説でもあり、なんだけど、回想として書かれている感じが付きまとい、押さえた筆致のせいかスリルに欠けるかな。際立った(魅力的な)登場人物がいないので引き込まれ度が低かったね。
 本日「大地の芸術祭」開幕。なれど"なじょもん"で制作途中の小日向さん。完成は25日と言ってました。長雨のせいで遅れたんですね。昨日も少しだけお手伝いしてきました。
鈴木祥子『ふろくCD 2+3』
 これはライブ会場でのみ売られている(らしい)鈴木祥子『創作ノオト中 SHE SAID,SHE SAID,SHE SAID,』のふろくCDです。はい、21日夜のライブに行ってきました。会場は初めての渋谷O-EAST。毎年渋谷には行ってるけど、シアター・コクーンとクアトロばかりで、久しぶりに道玄坂を登りました。街路樹が大きくなっていてビックリ。俺が知ってた頃の道玄坂とはずいぶん変わった気がしたけど、喜楽とムルギーが相変わらずの場所にあったのが嬉しかった。
 さて鈴木祥子のライブ、思った以上にパワフルでちょっとエキセントリックな感じ。「優しい雨」の感じではなかったね。ソロでギター、生ピアノ、ウーリッツアーを弾き分けてた。ロックな鈴木さんを感じさせるギター弾き語りが良かったね。パワフルなストロークでエレキを鳴らしてる時の顔はロック顔だったもんね。MCではしきりに歳のことにこだわっていて、彼女は40代になって思うこと感じることなど話してるんだけど、思うに彼女は女性であることにバタバタしている素直な人なんだな。俺はその彼女のバタバタ感が好きなんだよね。おそらく同年代の浜田真理子。スロウで、シンプルで、かざりがない。丁寧に丹念に抽出された彼女の清々しい音楽には、恋する炎がちらちら灯りそして痛さも怖さも内包されていると感じる。鈴木祥子は留めて置かない人だと思う。ぜんぶ出してそしてバタバタしてる。俺はそんな彼女に親近感を抱いている。がんばれ鈴木祥子!って感じ。今回のライブ、パティ・スミスの「Frederick」とパフィーに作った「わたしの望み」そして坂本真綾に作った「風待ちジェット」が特に印象に残った。そして「あたらしい愛の詩」と「忘却」も。
 きょうは午後からムラの男達とバーベキューなので早めにUP。


 7月19日 雨/曇り 体調・ふつう

 小泉・安倍クソったれコンビの靖国参拝批判に対する強弁には腹が立つ。戦争は政治・外交の失敗により引き起こされる。その戦争により国民が受けた不幸は計り知れない。だから戦争指導者達は国民から糾弾されて当たり前なはずだ。その戦争指導者達をお参りし赦すというのなら、政治家は国民に対してどんな悪い事でも出来るじゃないか。靖国参拝に対し中韓が避難することに、そして極東裁判は戦勝国が敗戦国を一方的に裁いたと避難する日本人もいる。だがまてよ、靖国参拝はつねに国内でも問題にされてきたわけだし、日本の戦争指導者達はなにより日本国民に裁かれなくてはならなかったはずだ。自国民で問題を先送りしたツケがあちこちから噴出してる感じがする。
Paul Weller『catch-flame!』
 ジャムの熱心なファンでもなかったしスタイル・カウンシルは1枚しか持ってないし、だからポール・ウェラーについて最初から関心があったわけじゃないんですね。どこかで彼がスティーヴ・ウインウッドをリスペクトする発言をしていて、それで俄然ポール君も俺の御贔屓リストに載ったわけです(笑)。'90年以降現在まで、ソロ諸作のうち3枚買ってどれも良かったから相性はいいんですね。毅然とした歌いっぷりが骨太で男っぽいし、逞しいギター・サウンドにはロックの気骨を感じます。ひとことで言えば、反骨のかっこよさ!ですよ。


 7月18日 雨 体調・ふつう

 今日も雨。天気予報もずっと雨?小日向さんがかわいそうじゃないか!
Paul Weller『catch-flame!』
 イギリスの若大将も御年47歳。来年がデビュー30周年だってさ。相変わらずかっこいいよね。俺は彼のギターを掻き鳴らす様が好きだな。ミュージックマガジンのインタビューで「Q:歳をとってロックすることは難しいですか。反逆の文化に身を置くことは重要でしょうか?」に対し「...何をやるにしてもそういった意識というのはない。ただメインストリームになりたくないことだけは確かだ。聞き流すような音楽はやりたくない。俺にとって音楽とは専念して聞かなければならないものなんだよ。」と答える。ライヴ2枚組最新作。明日も聴きます。


 7月17日 雨 体調・筋肉痛と二日酔い

 昨日午後はなじょもんで大地の芸術祭の作品制作をしている小日向さんのお手伝い。雨の中をもくもくと木材運びをして、そして夕方からは懇親バーベキュー。23日の大地の芸術祭開幕に向けて妻有のあちこちで作品が続けられているんだけど、この雨、どうにかなれ!暑い夏よ早く来い!
久保田麻琴と夕焼け楽団『Gang Live Again』
 この'76年日比谷野音スプリング・カーニバルは俺も会場にいたんだよね。'75-'76の野音では多くの日本のバンドを見たけど、特にシュガー・ベイヴ、センチメンタル・シティ・ロマンス、上田正樹&サウス・トゥ・サウス、ウエストロード・ブルース・バンドが好きだった。すごく印象に残ってる。上田正樹と久保田麻琴は客をノセるのが抜群に巧かったな。そのノセ方が対照的で、上田正樹&サウス・トゥ・サウスはゴリゴリR&Bだから終始オセオセで客を煽るんだよね。浴衣ちょん切ったのを着て、とのかくエネルギッシュな上田正樹だった。久保田麻琴と夕焼け楽団はゆるくて心地よくて自然に身体が揺れてくるって感じだった。久保田がニコニコしながら「今日はちょっと寒いから身体揺らしながら聴いてね。温かくなるから」なんてこと言って歌い出すんだよね。ギター・ソロのところでは「ケンちゃん!」「ヨーちゃん!」ってソロを呼び込んで、そんなとこも大好きだったな。


 7月15日 雨/晴れ/雨/曇り 体調・ふつう

 恩田陸『チョコレートコスモス』読了。そうか、ラストに始まりの予感なんだね。始まりのラストに向けてオーディションが進行するんだ。だからこの物語は終わっていない。素晴らしい余韻です。
久保田麻琴と夕焼け楽団『SECOND LINE』
 '79年作のニューオリンズ讃歌です。彼等のアルバムの中でこれが一番好き。「ヘイ・ポッキー・アウェイ」「アイコ・アイコ」「ウォーキング・トゥ・N.O.」といった有名なN.O.チューンにはN.O.R&Bへの愛情が溢れています。「ディキシー・チキン」のカバーは流石夕焼け楽団な出来映え。こうしたアーシーなアメリカン・ロックをやらせたら日本一。久保田-細野チャンキー・コンビ共作の「Roochoo Gumbo〜Hoodoo Chunko」は沖縄+N.O.ファンク。バック・ヴォーカルにリヴォン・ヘルム、スティーヴ・クロッパー、ボビー・チャールズが参加してるんだけど、喜納シスターズに食われてます(笑)。サンディーのチャーミングなリード・ヴォーカルが光る「ラヴァー・プリーズ〜ストップ・ザッツ・トレイン」はクライド・マクファターのヒット曲だけど、ここでは日本語詞で歌われていて昭和30年代歌謡ポップスな感じが素敵ですね。


 7月13日 曇り/雨/曇り 体調・ふつう

 ジメジメとした日々だなあ。カラッとした日々がこないかなあ。ギターの鳴りも悪いような気がするなあ。恩田陸『チョコレートコスモス』はようやく三分の二まで読みましたよ。『ガラスの仮面』を知ってるとつい比べてしまうよね。
久保田麻琴と夕焼け楽団『ハワイ・チャンプルー』
 ゆるいよね〜(笑)。浜辺に寝ころびながら聴いていたいね。これは'75年リリースのセカンド・アルバム。「バイ・バイ・ベイビー」は俺が20代の頃やっていたバンド" サンセット・レビュー" のテーマ・ソングだった。このバンド名は夕焼け楽団=サンセット・ギャングに似せたくて名付けたし、このサイト名のCHAMKY=チャンキーはこの『ハワイ...』と細野晴臣の'76年作『秦安洋行』の頃に細野が作った言葉だったんだよね。チャンコ(チャンポン、チャンプルー)+ファンキーな感覚=チャンキーなんですね。まあそんなことで、当時の俺は久保田麻琴と細野晴臣にめちゃくちゃ影響受けていたってことなんです。この辺の音楽はそのままライ・クーダーとも繋がっていて、その後のワールド・ミュージック狂いの元になっております(笑)。二十歳の頃だからね、とにかく音楽に対して、新しい動きとかに貪欲だったなあ(回想w)。


 7月11-12日 曇り/雨 体調・ふつう

 夏休みが近づいてきたので、期末保護者懇談、プール監視者講習、地区保護者会などが続きました。天気はパッとせず、蒸し暑い不快な日が続いていますね。W杯決勝戦のジダンのヘッド・アタックについては近日中に事の原因が明らかになるのかな。もし人種差別発言が含まれているとしたら深刻だね。世界中でナショナリズムの台頭を感じます。そして21世紀のこれからに不安を憶えます。
久保田麻琴『久保田麻琴Uサンセットギャング』
 これも青春の一枚。オリジナルLP盤は'74年リリース。俺はその年に高田馬場BigBoxでこれを買った。十代後半に一番影響を受けたバンドがこの久保田麻琴&夕焼け楽団でした。日比谷野音やホールで5回位ライヴを見ている。本場モンのテイク・イット・イージーな風情を醸し出していて、とにかくこのバンドに憧れていた。レイジーでブルージーでファンキーで、そしてレイド・バックしていた。このアルバムは久保田麻琴のセカンド・アルバムだけど、実質的には夕焼け楽団=サンセット・ギャングのファースト・アルバム。ルイジアナ〜ニューオリンズ風味の効いたクロウト受けのサウンドだったね。一般的知名度は低かったけど、久保田の現在に至る活躍を見るに、そのセンスの高さ確かさはこのアルバムからも伺うことができますね。


 7月9日 曇り/雨 体調・ふつう

 恩田陸『チョコレートコスモス』ドクシンチュウ(読進中...こんな言葉は無い?w)。たしかに『ガラスの仮面』っぽい出だし。演劇をやってる人達にはずっと興味があったので、この物語すごく楽しみです。先週の日曜と今日は半日づつ家の解体作業に出ています。ムラ役員仕事で神社倉庫の解体です。今日ついに骨組みだけになりました。ヘルメットに安全靴と革手袋に工具を下げたベルトを付けて格好はプロみたい(笑)。なんだか面白いけど、慣れない仕事なのでヒジョ〜に疲れます。
RORY GALLAGHER『LIVE! in Europe』
 青春の一枚です。高校生でエレキ弾き始めた頃、カッコつけて「ロリー・ギャラガーがいいよ」とか言っていたもんね。クラプトンやツェッペリン・パープルなんて当たり前すぎてカッコわるいじゃん、とその頃は粋がっていましたね。そんな頃、'72年の作品がこれ。必殺「メッシン・ウイズ・ザ・キッド」から始まる熱いライヴ盤。'74年には生ロリーを見たんだよね。もう最高だった!チェックのシャツにハゲたストラトだった。この『イン・ヨーロッパ』のジャケット写真のロリーとは髪型が少し違ってたかな。いろいろと想い出は尽きない青春のロリー・ギャラガーなんですよ。ああ〜ロリーのストラトが欲しい!


 7月7日 曇り 体調・ふつう

 畠中恵『ぬしさまへ』読了。ご存じ『しゃばけ』シリーズの2作目ですね。着想が面白いよね。今回は仁吉の時空を越えた片思いにやられました。ケン・グリムウッドの『リプレイ』に似たお話しなんですね。
MUDDY WATERS『The Complete 1947-1967』
 さあて、またマディ・ウォーターズのチェスBOXに戻りましょうか。DISC5は'59年〜'60年録音から。'59年は恩師ビッグ・ビル・ブルーンジーの追悼盤から。シブイです。すでに貫禄充分。ハープはジェイムズ・コットン、ギターはパット・ヘア、ピアノはオーティス・スパン。腕利きバンド・マン達を従え、都市のモダン・ブルース・スタイルを聴かせます。


 7月6日 曇り 体調・ふつう

 昨日は人間ドックに入っとりました。案の定腹周りの測定が追加されてました。わたくし20代30代とまったく正常値な身体を持つ男(ちょい肥満ぎみですが)でしたが、40代半ばからそれぞれの数値が悪い方に近づきつつあり、やはり食べ物と運動は意識して心がけようと意を強くいたしたしだい。が、なんせ食欲中毒なもんで...。
 W杯セミ・ファイナルのドイツvsイタリア、実力はイタリアが上回るけどドイツが勢いで勝つかも、と思っていたけど、イタリアの方の勢いが凄まじかったね。ほんとムダのないサッカーをするよな。全員ガットゥーゾ状態の中、ひとり涼しい表情で冴えたパスを出すピルロは伊太利亜の眠狂四郎だった。ニヒルな顔してノールック円月殺法パス!フランスとのファイナルが楽しみだな。
JUANA MOLINA『Son』
 これを聴いていたら、さかなの新作に似ていると思った。バクゼンとだけど似てる。さかなの方がサウンドの輪郭がはっきりしているんだけど、ちょっとボサノヴァでダウナーな感じなとこがね。バックに流れるサウンドの遊び度に関してはこちらがずっと上。さかなもファナ・モリーナもどっちもとても気に入ってます。彼女ってもしや、シンガー・ソングライター系にひとつの流れを生み出したのかな?


 7月4日 曇り/晴れ 体調・ふつう

 ヒデが現役引退。俺のような凡人から見たら羨ましい引退だ。生ヒデはベルマーレの時に2試合見た。十代のヒデはひとり違う次元でプレイしていた。そしてジョホールバルのヒデ。日本をフランスW杯へ導いた立役者は歓喜の群れから一人離れていたのが印象的だった。直後のインタビューで「...Jリーグもよろしくお願いします」と話した健気なヒデだった。セリエAデビュー戦は開幕戦でもあり相手は王者ユベントス。衛生中継ライヴで観戦した。3-4の敗戦だったけど、ヒデは2得点した。世界最高峰セリエAの舞台、しかも対ユベントスとのデビュー戦で2ゴール!俺は歓喜した。今でも忘れられないゲームだ。ペルージャの2シーズン、とにかくヒデを見ていた。その後ヒデはどんどんビッグになっていった。そしてヒデは日本サッカーの頂点に立った。だけど世界には手が届かなかったし、もう自分の力では無理だと解っていた。群れない男は決断が早い。孤高だから潔い。ヒデは前から決めていたんだ。
 中村航『リレキショ』読了。僕(主人公)とウルシバラはリレキショを眺め...嘘みたい。「都会のおとぎ話しなのかな」とつぶやく。おとぎ話しだねえ、と俺。あんな素敵なおネエさんと暮らしていてエッチ心が起きないなんて、まるでおとぎ話しだね((笑)。この頃の若手男性作家は男を描くのがヘタだと思う。
JUANA MOLINA『Son』
 ファナ・モリーナの新作です。今回はワンマン・レコーディングです。ジャケット・デザインが素晴らしい。エンボスにキラキラに不思議少女。音楽とピッタンコですね。トータスとかシカゴ音響派は良く聴いたけど、アルゼンチン音響派は彼女しか聴いたことがないのです。基本的にアコギの弾き語りとシンプルなんだけど、バックに魑魅魍魎がうごめいているようなサウンド。つづく。


 7月3日 曇り/雨 体調・ふつう

 W杯ベスト4準決勝は予想通りのドイツとイタリア、嬉しい誤算のポルトガル、フランスとなりましたね。フランスvsブラジル、俺が一番好きな両チームの戦い。フランスの復調が嬉しい。ブラジルは最後まで本調子でなかったね。ジダンはほんとスペシャルな存在で、キック、トラップ、ヘッド、ドリブル、フェイントなどすべてが超一流なんだよね。ジダン最後の勇姿を目に焼き付けておくぞ。よし。
ジャンクボックス『フラグメント』
 ジャズの聴き始めがフリー・ジャズだったからね。'70年代初頭、日本のジャズってフリーが当たり前で、レベルも志も高かった。だからフリー・ジャズは好きだし普通に(も)聴ける。店番しながらも聴ける。このジャンクボックスのジャズに感じられる色彩感そして遊び心は、俺の好きなフリー・ジャズそのものですね。ジョン・ホーレンベックのパーカッションが凄く効いてる。


 7月2日 曇り/雨 体調・ふつう

 W杯はまずドイツとイタリアがベスト4進出を決めましたね。俺の予想通り。ドイツvsアルゼンチンは先行したアルゼンチンにドイツが追いつきPK戦で勝利。ドイツは必ず追いつくと思ってた。それよりアルゼンチン。タレントを効果的に使えなかったのは監督のミス。負けたから言うんだけど(笑)リケルメは遅いね。往年のゲームメーカーって感じだった。この遅さは日本の中盤にも当てはまるんだなあこれが(残念)。イタリアはますますノッテきたね。イタリアは全員闘志溢れる面構えで素晴らしい。あれこそサムライだよね。全員ガットゥーゾ状態。
ジャンクボックス『フラグメント』
 ソロ・アルバムが素晴らしかった異能のトランペッター田村夏樹と奥さんでピアニストの藤井郷子。今、日本の(世界の)ジャズ・シーンで最も注目しているふたりです。が......
 今日は外仕事が多く、その上サッカーも見なきゃいけないので聴いてる時間がなかったのじゃ。また明日。ポルトガルはずっと応援していたチームなのでベスト4進出は嬉しいけど、今のポルトガルよりイングランドのスタイルの方が好きなので残念でもあります。


 7月1日 曇り 体調・ふつう

 北森鴻『暁の密使』読了。日露戦争直前、日本の僧がチベットのラサをめざす。久々の冒険活劇小説に期待大だっただけに、活劇的盛り上げの少なさと結末のつまらなさにガックリ。主人公の影が薄いんだなあ。残念でした、はい。
ジャンクボックス『フラグメント』
 トランペッター田村夏樹とピアニスト藤井郷子そしてジョン・ホーレンベックのパーカッションによるグループのファースト・アルバム。「虫かご ブリキの船 紙風船などなど...おもちゃ箱の中 記憶の断片 そんな音」とあります。つづく。


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