●2006●

 8月28-29日 晴れ/曇り 体調・ふつう

 娘の小学校は今日が始業式。昨日一昨日と夏休み作品の総仕上げで娘とカミさんはバタバタしていました。毎年思うんだけど、長い夏休みなんだから、最後の最後にバタバタしなくても...(笑)。塩野米松『木の教え』を読んでます。先ず宮大工の口伝の章。木を買わず山を買え、木は生育のままに使え、日表・日裏、木を組むには癖で組め、寸法で組まずに癖で組め...など厳しいながら面白くためになります。これだけ木の恩恵に囲まれた生活をしているのに、木のことを知らない私です。
二階堂和美『二階堂和美のアルバム』
 編曲・演奏でいろんな人達が参加していますが、知ってるのは渋谷毅、SAKEROCK、レイ・ハラカミだけ。みんな若手なんだろうけどいろんなミュージシャンがいるんですね、赤犬とか(勉強!)。だいたいがほんわかとしたサウンドですね。だから彼女もほんわかとしています。「Lovers Rock」「日向月」なんかほんと良いね。


 8月27日 晴れ/曇り 体調・ふつう

 角田光代『エコノミカル・パレス』読了。そうか、角田光代はこうゆう小説を書いていた時期があったんだ。初めて読んだ彼女の作品が『対岸の彼女』だったからちょっとびっくり。コンビニで買った商品名と値段を事細かく羅列する箇所が幾度か登場し、その急かせるようなリズムが物語を貫いているように感じました。どこかヤサグレた風情のフリーター小説。
 今日は初めてゲンセツ=現地説明会なるものに参加しました。ムラの信濃川近くで発掘中の「本の木遺跡」という縄文時代が開始された時期の遺跡で、そのスジの人達には有名な遺跡で「論争」とかもされてる遺跡なのです。エヘン!で、ゲンセツでわかったことは、たいそう古いということです(笑)。

二階堂和美『二階堂和美のアルバム』
 すっぴんの二階堂さんですか。これはすごく良いです。素晴らしい!前の作品にあったエキセントリックな表現が後退して、その歌い方が自然で、耳に優しいです。プロデュースとほとんどの詞を書いている鴨田潤=イルリメとはいったいどうゆう人なんでしょう?彼の詞の持つ表情が彼女の歌声を素直にさせてるんじゃないかと感じました。つづく。


 8月26日 晴れ 体調・ふつう

 上原隆『喜びは悲しみのあとに』読了。著者名付けるところのルポルタージュ・コラム。タイトルはキャロル・キングの曲から。この本は『友がみな我よりえらく見える日は』の続編で、内容はまさにこれです。落ち込んで凹んで、そんな状態からのリスタートがテーマ。読んでいるとちょっと元気が出ます。解説の中で鶴見俊輔は " 全体主義とは無縁と思われた米国が全体主義に近づき、一度は全体主義から抜け出したと思われた日本がふたたび全体主義に入り込むこの時代に、あきらかにこの現代日本の中から、時代を超えて、読者に呼びかける反全体主義の作品である。" と書いている。当たってるなあ、全体主義化。若者達を見てると" 明るい全体主義 " だもんね。全体主義ってのは無意識に少数意見を封殺するんだよね。恐いねえまったく。俺なんか天の邪鬼でマイナー指向(古いね)だからね。あ〜あ、なんか息苦しくなってきた。
 今日土曜日はあちこちで村祭りですね。おかげで夕方まで忙しかった〜。

DAVID GRISMAN,ANDY STATMAN『SONGS OF OUR FATHERS』
 " 極上のBGMを探そう " 第4弾はグリスマンつながりで、このクレズマー・アルバム。アルバム・サブ・タイトルは「Traditional Jewish Melodies」。アンディ・スタットマンは優れたマンドリン奏者でありクラリネット奏者としても有名です。特にクレズマー・リヴァイバルに貢献したひとりですね。クレズマーは東欧ユダヤ人のフォーク・ミュージックなんですが、そんな知識はなくともこのメロディを聴けばイチコロってくらい親和性のある音楽だと思います。映画『屋根の上のバイオリン弾き』の音楽を思い浮かべても良いかな。そうそう、フォークダンスでお馴染みの「マイム・マイム」もユダヤの音楽だよね。もうたっぷり哀愁に郷愁に浸りたい、そんなメロディです。


 8月25日 晴れ 体調・ふつう

 情けないよ〜悲しいよ〜パスポート洗濯しちゃったよ〜粉々にしちゃったよ〜てな朝でした。自分で洗濯したんだから文句言えないし、ああくやし〜。「大地の芸術祭パスポート」、紙が弱すぎ!と怒ってみてもしょうがないよな。スタンプ1/4程行っていたのに。あ〜あ...。
 でもね、めげずに今日も娘とプチ鑑賞。松之山方面へ行ってきました。娘は芸術鑑賞というよりもスタンプ採集の方に熱心ですが(笑)。

DAVID GRISMAN,TONY RICE『TONE POEMS』
 " 極上のBGMを探そう " 第3弾です。マンドリンのデヴィッド・グリスマンとギターのトニー・ライスというふたりのヴァーチュオーゾによるインスト・アルバムですから悪いはずがないんだけど、ここではさらに使用楽器に注目。アルバム・サブタイトルに「The Sounds Of The Great Vintage Guitar & Mandolins」とあるように、1曲毎に違った名器を慈しむように弾いています。さらにそれぞれの曲に使用された楽器がカラーで載った素晴らしいブックレットが付いてます。1891年製Martin 1-21と1905年製Gibson A-4の共演なんてめったに聴けない貴重な演奏ですね。もうヨダレモノですよ。


 8月24日 晴れ 体調・ふつう

 永倉万治『アニバーサリー・ソング』読了。残念ながら早死にしちゃったけど、うらやましい人生って気もするね。俺よりひとまわり年上の東京人。面白い話しで回りの人達の気を逸らさない人気者だったのかな?エッセイのような私小説のような短編集。面白くそして唸らせもする、いい本です。
パスカルズ『パスカルズが行く』
 これもBGMとして " 意識して " 聴いています。これはじつに良い。合格!無国籍風なかろやかさに二重丸。16名の合奏団による和やかで笑顔の音楽。主宰者のロケット・マツさんは友部さんと一緒に十日町ライブに来てくれたんだよね。よーし思ったとおりだ。


 8月22日 曇り/雨/曇り 体調・ふつう

 瀬尾まいこ『強運の持ち主』読了。たまたま占った男がもの凄い強運の持ち主とわかり、強引に自分の彼氏にしてしまった占い師ルイーズ吉田。このルイーズと彼氏通彦さんを中心としたホンワカ小説。瀬尾さん好きだから、まあこれもいいんじゃないかな(笑)。
 長いお盆休みが終わり(俺は無休だけど)世間が少し静かになったのを見計らって、娘と「大地の芸術祭」の作品鑑賞に出かけた。といっても、近くの作品をちょこちょこ見て回っただけなんですが。それでも車に乗ってのオリエンテーリングみたいな作品捜しは楽しいです。

RICHARD THOMPSON『GRIZZLY MAN』
 BGMとして " 意識して " 聴いています。BGMとして適しているか?ということで。理由はあります。が、秘密です(笑)。これはリチャード・トンプソンが作曲・演奏した、映画『GRIZZLY MAN』のサウンド・トラック。大自然の息吹を感じさせる音楽、と言えば大袈裟かもしれないけど、でもこの深み・躍動感・静寂・荘厳さを備えた音楽はそれを感じさせてくれます。RTのギタリストとしての魅力が充満してるアルバムですよ。


 8月19日 晴れ 体調・ふつう

 今邑彩『いつもの朝に』読了。殺人事件に関わる出生の秘密を抱えて岡山県の山奥の村へ、そこの粗末な家には一人暮らしの老婆が少年を待ち続けていた...。なにやら金田一耕助風(笑)。ところが、物語の空気は澄んでいて以外や暗くない。これは主人公が中学生の兄弟であり、会話に中学生らしさが横溢しているからだと思う。兄弟がモンダイを最後まで母親にうち明けないとこなんて、いちおう俺も父親なのでハガユかったな。
RORY GALLAGHER『IRISH TOUR '74』
 紙ジャケ・リマスター再発なのでつい買ってしまった。『ライヴ・イン・ヨーロッパ』と一緒に。当然LPもそしてCDも持っているのにねえ。紙ジャケしかも見開きジャケットの弱いわたしです。音盤日記で取り上げるのも3度目かな(笑)。
 '74年当時、北アイルランドは困難な内政問題を抱え混乱を極めていて、街中で銃撃戦が起きる危険をはらんでいたそうです。だから有名なアーティストはベルファストなど北アイルランドでのライブを拒んだという話しです。そんな最中...、ライナー文中に...最近('98年当時)のベルファスト日刊紙にも「ロリー・ギャラガーは絶対、北アイルランドのことを忘れなかった。70年代を通して、彼のようなアーティスト達は近寄る勇気さえもなかったのに、ロリーは何度もツアーで訪れてくれたのだ」という記事が掲載された。とあります。ロリーは'95年に47歳で天に召されたので、死後回想の記事ですね。
 好漢ロリー、熱血漢ロリー!やっぱりロリー・ギャラガーは最高だね。このアイリッシュ・ツアーの映画を見ると、ロリーが昔から馴染みの楽器屋に立ち寄り、「日本で(東京で?)ライヴやってきたんだよ」とか話してるシーンがあるんだよ。その74年の東京で俺はロリー・ギャラガーに熱狂したひとりでした。


 8月17-18日 晴れ/雨/曇り 体調・ふつう

 暑いよ。暑すぎる。日中に水分を取りすぎると夜のビールがイマイチ旨くないしな。
オリジナル・サウンドトラック『UNDERGROUND』
 '95年の話題作。監督はサラエヴォ出身のエミール・クストリッツァ。音楽もサラエヴォ出身のゴラン・ブレゴヴィッチ。カンヌ映画祭のパルム・ドール受賞作品。俺も雑誌の記事でこの映画の事は知っていたし興味はあったけど見るのは初めて。津南新聞の青年記者石沢君が持っていたのでDVDとこのCDを借りて鑑賞した。まず映画が素晴らしかった。昔の日本の映画制作者は映画の事を " シャシン " と言っていたとか。優れた写真が連続したものが映画だってことだろうか?確かに昔の映画には、ため息が出る程完璧な構図のショットが多かった。この『アンダーグラウンド』も素晴らしい" シャシン " の連続で、その上色彩が何とも言えず美しい。シャンパン・グラス越しに見ているような淡い黄金色の光の中にいるような映像。空飛ぶ花嫁とそれに続く接吻は、あのシャガールの「接吻」のようだ。この素晴らしい映画にあって音楽は、まるで機関車のように人々と物語を引っ張って行く。アルバム1曲目はまるでバルカン・ロック。割れてひしゃげたようなブラス・アンサンブルに哀愁を乗せて逞しく疾走する。音楽の中心はこのバルカン・ブラス。人生の喜怒哀楽を音楽に写し取ることに長けた民族とは平穏な歴史とは無縁の人々なんだろうか。


 8月15-16日 晴れ 体調・ふつう

 横山秀夫『クライマーズ・ハイ』読了。小説の最終章にたまにある後日談てのが好きだな。物語が壮絶であればあるほど一件落着後のあの人達は...みたいなお話し。クールダウンできるしね。男達の自我と欲望が激しくぶつかり合う新聞社内。それと対比する谷川岳衝立岩の静謐さ。日航ジャンボ機墜落事故とその17年後。小説の縦糸と横糸を巧に織り上げる作家の力量。読みながらいろんな事を考えさせられました。素晴らしい小説です。次は今邑彩『いつもの朝に』。
JOHNNY CASH『PERSONAL FILE』
 ずっとジョニー・キャッシュの深い歌声が流れる店内。スピリチャルな感じも漂う。お盆だからね(笑)。俺がアメリカ人だったら、涙流して聴いちゃうような、そんな歌も何曲かありますね。流れさすらうってのは移民の国アメリカでは身近なことで、逆に日本人には判りづらい。ここで歌われる多くの歌。古いカントリーや賛美歌、ポピュラー・ソングにボーボー・ソングにバラッド、古い歌新しい歌。全部アメリカ人の歌。だから俺はこのジョニー・キャッシュのアルバムに感銘を受けながらも、俺には何もわかっちゃいないんだよな、と思いながら聴いてます。ただねえ、これを集中して聴くには、我が店内は暑すぎる。


 8月13-14日 晴れ 体調・ふつう

 お盆だね。暑いね。お盆くらいはウチも忙しいよ。横山秀夫『クライマーズ・ハイ』を読み始めた。'85年8月12日、日航ジャンボ機が群馬県御巣鷹山に墜落した。俺も当時この事故による慌ただしさをよく憶えている。横山秀夫はその当時群馬上毛新聞の記者だったという。さてこの物語はどう発展するのか。すでに名作の呼び声高い小説ですが、あの墜落事故から始まる物語だけに身の引き締まる思いを抱いて読みたいと思います。お盆ですし。
JOHNNY CASH『PERSONAL FILE』
 アメリカの宝ジョニー・キャッシュの天国からの贈り物かな。お盆だし。'70年代に録音された未発表ソロ・レコーディングだとあります。'93年以降、リック・ルービンの元でリリースされたキャッシュの諸作に感銘を受けた、遅れてきたファンの俺です。亡くなって寂しい思いをしていたところにコレが届きました。アメリカン・レーベルでの簡素なサウンドと深い歌声が、この2枚組CDにも詰まっています。つづく。


 8月11-12日 晴れ/曇り/雨/晴れ 体調・ふつう

 暑いよ。娘はプールだよ。俺はどうするだよ。森浩一『日本神話の考古学』読了。巻末エッセイ中山千夏ってのにたまげた。革新自由連合だっけ?もっと頑張って続けて欲しかったな。
JEFF BECK『TRUTH 〜 BECK-OLA』
 ツェッペリン聴いたら昔のベックも聴こう。'68-'69年のジェフ・ベック・グループ。ジェフ・ベックのギターとロッド・スチュワートのヴォーカルが2枚看板だった第1期ベック・グループ。中学の時「監獄ロック」のシングル盤買って、暴力的なロックだな〜と興奮した思い出があります。ロン・ウッドやニッキー・ホプキンスもメンバーだった『ベック・オラ』に漂う前向きなヤサグレ感とか開けっぴろげなヤバさってのは'68-'69年のロックが醸し出したオーラだったし、やっぱ若かったんだよねロックも。初期ツェッペリンもこのベック・グループも情熱で突っ走ってる感じがして、その若さと情熱が不滅のロックを生み出したと思うんだ。そして'70年以降ロックはビミョーに変質しちゃったんだと今にして思う。ジェフ・ベックってギター侍なんだよね。曲は作らないし、サウンド・プロデューサーでもない、バンド・リーダー続ける忍耐も無い、ただただギター道に邁進する男がジェフ・ベック。レッド・ツェッペリンに比べると、ベックのギターがより好きだしロッドのヴォーカルがより俺好みなんだけど、印象に残ってる曲は圧倒的にツェッペリン。つまりジミー・ペイジの凄さってソレなんだと思う。「レッド・ツェッペリン」を発明した、それこそ不滅。そして思ったのはB'Zってツェッペリン・フォロワーじゃないのかな?ってことでした。最後に、俺はベックのギターを愛します。


 8月10日 晴れ 体調・ふつう

 藤原緋沙子『夢の浮き橋〜橋廻り同心・平七郎控』読了。木槌を十手代わりってのが面白いね。程良い年増の姐さん達(笑)も素敵だし。捕物帖としても人情話としても良い感じの物語でした。
Led Zeppelin『Remasters』
 ジミー桜井!おっ桜井昭夫君だ。十日町タイムスにドラゴン・スーツにレスポール抱えた桜井君の写真と記事が掲載されていました。なんか感慨深いものがありますね。彼が東京でレッド・ツェッペリンのコピー・バンド " Mr.Jimmy " を率いて人気があるってことは以前から知ってたけど、こうして故郷の新聞の載った姿を目にすると、他人事でなく嬉しいです。'79年十日町市民会館で第1回我楽多音楽会をやったとき " びんぼーず " (笑)として出演してくれたのが桜井君との出会いで彼は高校1年生でしたね。第2回の我楽多音楽会には" レイラ " として出演しツェッペリンをやってました。我楽多音楽会に一番多く出演してくれたのが桜井君のレイラだったんですね。8歳年下の彼だったけど、同じ時期に十日町で活動していたロック・バンドとして同期だったという思いがあります。同期の中の末っ子かな(笑)。だから彼が東京で活躍してるって話しを聞くと嬉しいし、ストイックにツェッペリンを追求してきた桜井昭夫君に拍手を贈ります。やあ〜でも、うらやましいなあ。ホンモノ'59レスポール持ってるし、髪の毛いっぱいだしスリムだしね。
 と言うことで本日は桜井君に想いをはせながらコレを聴いています。


 8月8-9日 晴れ 体調・ふつう

 昨日今日と日差しが強いね。♪ギンギンギラギラの太陽なんです〜ギンギンギラギラの夏なんです(byはっぴいえんど)。今日はこれから小学校プールの監視員です。うへ〜。
くるり『NIKKI』
 長岡のまついさんが寄ってくれるっていうから、歓迎のくるりだったけど、彼女が来店の折りにはCDが止まってました(なさけな〜)。舞い上がるおじさん(笑)。このアルバムは大好きだからとても気分が良いです。シンプルなギター・ロック。でもダレないのは曲が良いから。カーネーションもそうなんだけど、曲が良いからサウンドの小細工がいらないんだよね。でもきちんと小細工もしてるんだけど、わざとらしくないもんね。ギターの鳴りも俺好みです。はい。


 8月6-7日 晴れ 体調・ふつう

 あさのあつこ『バッテリーX』読了。中学生って危うい年代らしいね。これ読んでると作者は野球に名を借りて少年達の心の成長を書きたいのかなって気がする。仲間達がいてライバル達がいて家族がいて、そして野球があって、そのブレンド具合が心地良い小説です。もう5巻まできましたね。少年達の成長をどこまで見つめることができるのでしょうか。
 昨日の午前中は神社倉庫の解体作業をやっていました。暑いしキツイしさらに野焼きで熱いし、熱中症になったら大変と水をガブガブと飲みながらの作業でした。
ふちがみとふなと『バブの店先』
 ふちふな'98年録音のリミックスCD盤です。内橋和久が参加してます。貴重だな(笑)。れいのダクソフォンを吹いてますよ。もちろん1曲だけギターも弾いてる。ふちふなとしては初期のアルバムなんでしょうか、今よりもっと面白いね。もうアヴァンギャルドだと言える。歌というか詩にメロディが乗ってる、そんな純子さんのパフォーマンスがどこか突き抜けてる感じ。コントラバスによってかろうじて地表に繋ぎ止められている、危うさとスリル、そんな感じの音楽って何処にもない、此処にしかないと思うね。ラスト曲「ガラスと夕焼け」の眼差しは良いなと思った。


 8月5日 晴れ 体調・ふつう

 香納諒一『贄の夜会』読了。ふぅ〜っ、ようやく終わった。極上のサスペンスだったな。警察小説、スナイパー小説、サイコ・キラー小説(クラリスとハンニバル・ レクターのような!)、これらすべてをぶち込んだ作者渾身のスリル&サスペンス小説の傑作ですよ。次は箸休めに中学生野球小説、あさのあつこ『バッテリーX』。熱血根性少年野球小説と違ったこのちょっぴり切ない感じはなんだ?
LOS LONELY BOYS『Sacred』
 これは期待はずれかな。クラプトンがテキシカン・ロックやってるみたいに聴こえる(笑)。先輩ロス・ロボス程の高い音楽性は期待していなかったけど、もっとストレートで豪快なロック・トリオかと思っていたもんで。全米ミリオンセラーでグラミーまで獲得。売れるためのサジ加減てのがあるんだよね。


 8月3-4日 晴れ 体調・ふつう

 娘とカミさんと3人で草津温泉へ行ってきました。俺にとっては8月これっきりの休日。去年と同じ日で同じ「草津ホテル」。8月の1-3日、草津温泉は温泉祭りで賑わっていて、3日の夜には湯畑で花火が上がるんですね。つまりソノ日に合わせて、そして娘お気に入りの和風旅館「草津ホテル」に泊まってきました。隣りには片岡鶴太郎美術館です。帰りはお決まりの白根山噴火口登山(笑)と志賀高原横手山リフトde登山(笑)。今回は念願だった" 日本一高いパン " を買って食べました。志賀高原で一番高い横手山山頂2300mのレストランで焼いてる手作りパンなのです。雲の上のパン屋さん、とても美味しいパンでございました。パチパチパチ。
V.A.『歌姫』
 家族旅行なのでカミさんが持っていたCDを車にセットしてのドライブ。歌姫4枚組Boxで歌謡ポップス〜ニューミュージック系(違いがわからない?)の誰もが知ってる歌が収録されていました。懐かしくちょっとキュンときたのが岡村孝子「はぐれそうな天使」。彼女のファンてことじゃないけどこの曲は好きだったな。約20年前ホンダ・トゥディのCMで流れていた曲で、来生えつこ作詩、来生たかお作曲。そして今井美樹がとても素敵だった。「お兄さんみたいな人に、憧れた」ってコピーだったかな。今井美樹は当時NHKのドラマ『魚河岸物語』にも出演していて新鮮な演技に魅力を感じ即ファンになったけど民放ドラマに出る頃には熱が冷めていたな。ドラマ『魚河岸物語』では小林薫のシャイな演技と池内淳子、中村嘉津雄の抑えた感情表現が印象の残っていて、このドラマは再放送も見たし、森田誠吾の原作も読んで東京下町の人々に憧れたものだった。ああ音楽の話しだった(笑)。それで「はぐれそうな天使」を聴くとふっくらと可愛いかった今井美樹を想い出しキュンとしたのだった、がホントは幻の女を想い出したのかも...ふふふ。


 8月1-2日 曇り/晴れ 体調・ふつう

 セミが鳴いてる。暑いね。毎年起こるプール事故にプール管理者への怒りを覚える。
FLOGGING MOLLY『WHISKEY ON A SUNDAY』
 俺が行ってる床屋のパンク兄ちゃん(妻子あり)が、アイリッシュ・パンクで凄く良いんすよ〜!って教えてくれたのがこのフロッギング・モリー。DVD付き国内盤があったので買って聴いてます。ライナー読んで知ったところによると、彼等はアイルランドのパンク・バンドじゃないんですね。ひとりのアイルランド人とその他の7人組み。そしてL.A.で活動を始め有名になったとのこと。思ったより高年齢(笑)。メンバーと楽器はデイヴ・キング(ヴォーカル/ギター)、デニス・ケイシー(ギター)、ネイザン・マックスウェル(ベース)、ジョージ・シュウィント(ドラムス)、ロバート・シュミット(マンドリン)、マット・ヘンズリー(アコーディオン)、ブリジット・レーガン(ヴァイオリン)。アイリッシュ・ダンス・チューンの2ビートってパンクと親和性があるのは知っていたけど、このバンドはまさにソレなんですね。スローな曲では唯一のアイリッシュ男デイヴの歌声に骨太い哀愁が漂い、パンクだけじゃないこのバンドの奥行きが感じられます。デイヴはインタビューでジョー・ストラマーとジョニー・キャッシュを讃えています。ああなるほどと思いました。


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月下の遊群CONTENTS
 
ロスタイムにご用心  酔んぐしなくちゃ意味ないね While My Guitar Gently Weeps