●2006●

 9月30日 晴れ 体調・ふつう

 『純情きらり』死んじゃって終わりかよ〜、と俺と祖母ちゃんは憤慨。ドラマ的にどうのと言うより、朝の連ドラは一日の活力源なんだから明るく元気に脳天気にお願いします。可笑しいですか?
鈴木大介、ブランドン・ロス、ツトム・タケイシ
   『夢の引用/武満徹映画音楽集』
 武満徹没後10周年企画とあります。ロスとタケイシは俺が今凄く注目している二人なので、このアルバムは見つけて即買い。鈴木大介は'70年生まれで、クラシック畑出身のギタリストでしたか。なるほど。二人のギタリストと一人のベーシストによるアコースティック・トリオ。ムードは満点。ず〜っと浸っていたくなる音楽ですね。たっぷりとした空間があって、そこで三つの音が楽しげに遊んでいる感じがします。ここでもロスの歌声が聴こえてきます。これがまた巧い。♪バラライカは三角だぜ〜とか歌ってますよ。ロスの歌声って英語で歌っているのにボサノヴァの言葉に聴こえたりヨーロッパの何処かの言葉に聴こえたりするから不思議です。このアルバムの音楽、浜田真理子の新作はまだ聴いていないけど、こんな演奏がバックならぴったんこな感じがしますね。
 つづく。


 9月29日 晴れ 体調・ふつう

 角田光代『夜をゆく飛行機』読了。不思議な温かさを持った物語でした。世間的には不幸の連続で、登場人物も皆悩みを抱えていて、でもいつもどこかに温もりを感じさせる物語。この4人姉妹の両親は「ちびまる子ちゃん」の両親に似てる。そしてこの父役は三宅祐二がいいな(笑)そんな感じなんだよ。角田さんの新しい一面を見せてもらいました。とても良かった。
あがた森魚、はちみつぱい『1972 春一番』より
 10枚組BOXの8枚目。あがた森魚が「赤色エレジー」でTVの歌番組に出ていたのは'71年だったかな。下駄履きがトレード・マークで、バックにはヴァイオリンとピアノ。そのバックの2人が武川雅寛と鈴木慶一だったと知ったのはすこし後のことだった。ここでもあがたのバックをはちみつぱいがやっていて、この頃のあがた森魚とはちみつぱいってひとつのグループって感じでしたね。お互いに影響しあっているけど、共に独自の世界を持っているところが凄い。「塀の上で」は名曲だなって再確認できました。これまた充実の1枚。大・満・足!


 9月28日 晴れ/曇り 体調・ふつう

 今日の新聞の経済欄に「高級ビールがちょっと人気」てのがあった。たしかにね、俺も普段は発泡酒飲んでるけど、この前祭りだったからキリン・ブラウマイスターを飲んだんだよ奮発して(売れ残る前に自分で飲んじゃえってノリなんだけど...w)。そしたら旨くてね、しばらく発泡酒飲む気がしなかった。再び高いビールを当たり前の値段で売れる時代が来れば、酒屋は助かるんだけどねえ。
シバ、小坂忠&フォージョーハーフ『1972 春一番』より
 10枚組BOXの6枚目。想い出深いシバと小坂忠ですね。シバのデビュー・アルバムがこの'72年。「夜汽車にのって」「交叉点」「もしも」など部屋でひとりで歌ってたな。日本語のブルースを意識的に聴いたのはシバが最初。アコースティック・ブルースなギターにもしびれたね。シバの曲は詞も良かった。シンプルだけど深い感じがして、やはりブルースだなあと思ったよ。シバが漫画家永島慎二の弟子だったと知ったのは、この少し後に『漫画家残酷物語』を読んだ時だったかな。
 小坂忠&フォージョーハーフのライブ盤『もっともっと』も'72年リリースで即買った。この春一番でやってる曲は全て『もっと..』収録曲だよね。フォージョーハーフってのが凄いメンバーだったんだよ。林立夫、松任谷正隆、後藤次利、駒沢裕城。'72年当時俺が日本一好きな音楽だったのがこれね。やっぱ「機関車」は惚れ惚れとする名曲だね。当時バイタリスフォークビレッジというラジオ番組をいつも聴いていて、DJが吉田拓郎。その拓郎が大絶賛紹介でこの「機関車」をかけて、聴いた俺はもう拓郎なんて聴いてる場合じゃないと感じたわけさ(笑)ジェームス・テイラー風なロックだったよね。ギブソンJ-50を抱えてね。抑制の効いた優しい歌声だったけどスケールの大きさも感じさせてたし、フォージョーハーフの演奏は一見カントリー・ロックなんだけどソフトなファンクが底流にあるって感じで新しさがあったね。ちなみにフォージョーハーフとは四畳半のシャレ。
 はい、これは充実の1枚です。大・満・足!


 9月26-27日 雨/曇り 体調・ふつう

 デート・コースって田舎の若者にとってはドライブ・コースってことなんだけど、俺の若い頃は信州コースと海岸コースが定番コースだった。信州コースは斑尾・野尻湖あたりまで、海岸コースは先ず柏崎に出てそこから海岸沿いの道路を走り砂浜で遊ぶ、そんなだった。何故突然こんな事を書いたのかと言うと、北朝鮮による日本人拉致の被害者蓮池さん地村さん達は、俺達と同じ頃('78年)に同じような場所(海岸)がデート・コースだったわけで、だから俺だって拉致されていたかもしれないんだなと思ったからなんだ。
 安倍晋三新総理に先ずやって欲しい事はこの拉致問題の早期解決。そのためには先ず韓国・中国との関係改善が絶対に必要。横田夫妻をテレビで見るたびに可哀想で胸が痛むんだよ安倍さん。教育改革とか愛国心とかアナタの心のアドバルーンなんかを上げるの止めて、拉致問題早期解決といつまでも手つかずの行財政改革をしっかりとおやりなさい!
律とイサト、中川五郎、ごまのはえ、乱魔堂
      『1972 春一番』
より
 10枚組BOXの4-5枚目。律とイサトはハッピー&アーティーを目指していたんだそうだ。当時の俺にはまだその辺が判らなかった。地味な人達だなって印象はあったな。中川五郎はやっぱ「俺とボギー・マギー」が良いね。この訳詞はすんなりと入ってくる。ごまのはえと乱魔堂は'72年にレコード・デビューしてる旬なバンドとして登場。俺的には伊藤銀次、洪栄龍という2人のギター弾きに注目してたな。アメリカン・ロックっぽいギターだったから。当時は非常に少なかったんだよね。ブリティッシュ・ハードロックとプログレが当時の主流だったから。で、ごまのはえと乱魔堂、日本語詞による新しいロックへの意気込みは感じられるけど残念ながら詞がどうもね。「留子ちゃんたら」で当時ズッコケましたわ(笑)。乱魔堂の「チェッ」はかっこよくて好きだった。
 この3年後かな、伊藤銀次はシュガーベイブでプレイしてるのを日比谷野音で見たし、洪栄龍はスラッピー・ジョーの時に新宿ルイードで見たね。亀渕ユカがヴォーカルとったりしてたんだよね。懐かしいな。ずっと後になって洪さんは誰かのバックで津南に来て、その時に俺の古いピーヴィーのアンプを使ってくれて「お〜懐かしいオールド・ピーヴィーだね」とかお話ししたのでした。


 9月25日 晴れ 体調・ふつう

 好天続きで稲刈りも進んでますね。でも畑ではそろそろ雨が欲しいかな。
ディランU、金延幸子、はっぴいえんど他『1972 春一番』より
 10枚組BOXの2-3枚目。いとうたかお「あしたはきっと」は憶えている。ディランUはずっと好きだったな。ここでの演奏も良いねアメリカン・ロックしてて。俺にとっての " 関西フォーク " ってディランUだったんだな。大塚まさじがマスターだった大阪難波の喫茶店 " ディラン " がなかったらこの「春一番」もなかったらしいしね。さて本盤の目玉その1、金延幸子が「空はふきげん」をギター弾き語り。曲は大瀧詠一。新鮮だなあ今聴いても。感性が瑞々しかったよね。『み空』が聴きたきなったな。目玉その2、はっぴいえんどの「びんぼう」。これは大瀧のソロ・アルバムに入っていた曲で、はっぴいえんどのライブ演奏で聴くのは初めて。茂君のチッキン・ピッキングによるファンキーなイントロが俺の中で話題になってたんだよ当時ね(笑)。もちろんコピーしてバンドでステージに乗せたんだよ。懐かしい。で、ふざけた歌詞だから俺のオリジナルだと思われていた、当時ね(笑)。ここでのはっぴいえんど、ラウドでよろしいです。


 9月24日 晴れ 体調・ふつう

 22〜23日は秋祭り。昨日は早朝から神社での神事〜御神輿〜夜は神社境内で「からす踊り」と一日中忙しかった。「からす踊り」は北信濃から津南町にかけて広まっている民謡で、音頭取りとのコール・アンド・レスポンスが楽しいプリミティブ(笑)な民謡です。音頭取りは70代のカンゾさんとタゼンさん。どうもありがとうございました。
 そして北原亞以子『歳三からの伝言』読了。土方歳三モノです。つまり最後は判っているのです。史実として曲げられない事柄も多いはず。史実を追うばかりのつまらない時代小説もあります。でもこの小説では歳三は勿論のこと松本良順、伊庭八郎そして美乃の存在が物語をふくよかにしていて好感が持てました。
『フォークダンス・ベスト』
 「オクラホマ・ミクサー」「マイム・マイム」「ジェンカ」「コロブチカ」etc...収録のそそっかしい買い物でした。買わなくてもよかったんだ〜。祭りで必要と思い取り寄せたけど、ムラで既に買ってありました(笑)。まあこうした音楽は好きだから聴いています。アレンジの違いとかも面白いしね。「オクラホマ・ミクサー」「マイム・マイム」はアレンジがチープでした。残念。


 9月22日 晴れ/曇り 体調・ふつう

 「国旗国歌強制は違憲」昨日の東京地裁判決に司法の良識を見た。当然の判決なんだけど、安倍晋三の後だけにナイス・タイミング!さあて祭りだ。今日明日明後日と忙しいぞ。
沖至ユニット『ライブ』
 田村夏樹『ko ko ko ke』のシャレっ気が大好きでその音楽の柔軟性に新しさを感じたものだが、沖至のリリカルなトランペット、場面を一転させる笛の旋律、白石和子によるポエトリーリーディング、これら沖さんの演奏や試みにはやはり百戦錬磨のシャレっ気を感じる。だからフリー・ジャズをやっても風通しが良く若々しい。藤井郷子のピアノは相変わらずダイナミックでカラフル。アンサンブルの核となっていて、そのためか船戸のベースと光田のドラムが気持ちよさそうに暴れている。テナーサックスの澄敬三は渋さ知らズにも参加しているということで、やはりそのブロウは豪快かつ開放的。彼のサックスが吠え出し周りが一斉に暴れ出すとミンガス・ミュージックを彷彿とさせてワクワクしてくる。


 9月21日 晴れ 体調・ふつう

 特権階級意識が純粋培養されたような"お坊ちゃん"安倍晋三が次期首相になるんだね。ああやだやだ。安保改定反対の嵐が吹き荒れた60年のあのデモの当日、時の首相で祖父岸信介の東京南平台の家で遊んでいたのが5歳安倍晋三。国民よりも国家が好きな安倍晋三。あなたにとっての「美しい国」よりも国民ひとりひとりに「美しい国」と感じられる日本になるよう頑張ってください。
沖至ユニット『ライブ』
 録音は2002-2003年新宿ピットイン。メンバーは沖至(tp.flh.etc)、田村夏樹(tp.etc)、澄敬三(ts)、藤井郷子(p)、光田臣(ds)そして我等が船戸博史(b)!。かつて日本フリージャズ黎明期を牽引したひとりである沖至です。でも早い時期にパリへ活動の拠点を移して主にヨーロッパで活躍していた古強者。沖のリーダー・アルバムを聴くのってこれが初めてだと思う。聴く気になったのは船戸さんが参加してたからですが、なんと藤井・田村ペアも参加してるじゃないですか!いやあ驚喜驚喜。藤井・田村ペア関連のジャズが今一番好きなジャズなんですよね。嬉しいなあ。で1曲目からいきなり船戸さんのアルコ弾きとアグレッシヴなソロ・プレイが曲を先導。おっ良いぞ!あっ時間がない。明日は祭りだ忙しい。つづく。


 9月19日 曇り/小雨 体調・ふつう

 川上弘美による恋愛小説アンソロジー『感じて。息づかいを。』読了。ディープな恋愛小説集でした。恋愛という人間関係に深く切り込んだ川上さんの編集感覚って凄いね。坂口安吾「桜の森の満開の下」、車谷長吉「武蔵丸」、野坂昭如「花のお遍路」、よしもとばなな「とかげ」、伊藤比呂美「山桑」、H・エリスン「少年と犬」、川上弘美「可哀想」、藤枝静男「悲しいだけ」の8篇、それぞれに異なるタイプながら味わい深い短編ばかり。ああ満腹です。
西岡恭蔵、ありちゃん他『1972 春一番』より
 10枚組BOXの1枚目がこれ。やはり西岡の「春一番」から始まっている。ありちゃんこと松田幸一は復活ラストショウとかで活躍中。あとヴードゥー・チャイルと田中ケンジが収録。田中ケンジは「インスタントコーヒーラグ」が懐かしい。主催者福岡風太と思われる初々しくてフレンドリーなMCが良いね。主催者と出演者とお客さんと、"仲間意識"ってのがあった「春一番」なんですね。


 9月17-18日 晴れ 体調・ふつう

 昨夜は秋祭りの傘鉾準備。その最中から強い風が吹き出して、今日も1日吹いていた。台風の影響かヘンに暑い。
友部正人『1972 春一番』より
 くりかえし1972年の友部さんを聴いています。「追伸」「君がほしい」「乾杯」「もう春だね」「一本道」「まちは裸ですわりこんでいる」の6曲。ブックレットの中に「何故今まで歌い続けてきたのか?」と問われた友部が「最初の頃にできた唄が、自分でとっても気に入ったんだ。大好きな曲ができた。それが嬉しくてね、そのできた時の感じが忘れられないんだろうね、きっと。そしてそれを今でも味わいたいと思っているのかもしれない」と答えています。この真っ直ぐなとこが友部さんらしい。友部さんのそれぞれの時代の唄に愛着を持っているけど、やはりデビュー当時の唄は特別で、" 1972年の友部正人 " という1ジャンルが俺の中にあるんだよね。「まちは裸で...」には高田渡がマンドリン、武川雅寛がヴァイオリンで共演していてとても良いですよ。ベリー・スペシャルな音盤です。


 9月16日夜 曇り 体調・ふつう

浜田真理子live in 横浜 神奈川県立音楽堂
 行ってきました。浜田さんのソロ・ライヴ。おきゃんな真理子さんでした。ステージ・マナーにはゆとりが感じられ、あの頃に比べてずいぶんと大きくおなりだ...感慨深し(笑)。今回は「水の都に雨が降る」以外すべて自作でした。どんなカバー曲を取り上げるのか毎回興味津々でしたが今回はそれはなし。でも新曲が多く聴けたし『mariko』の中から「song never sung」「mariko's blues」という選曲も嬉しかった。この2曲はまさにグレード・アップ・バージョンてな感じでした。ああ大きくおなりだ...感慨深し。いつものようにスロウな曲ばかり、シンプルな言葉が魅惑的なメロディに乗って聴き手に静かに伝わる様が目に見えるようで、やはり浜田真理子は凄い歌手なんだと実感できました。その発声とピアノ・タッチの精妙なこと!ゆったりと聴かせながら本人は凄い集中力で1曲1曲を歌い弾いているのですね。感動しました。ありがとう!
 終演後ご祝儀代わりにCDを1枚購入し初めてサイン会の列に並びました。ふちふなさんのライヴを主催したんですよと話したら、「あら、私も呼んで」とか言われました(笑)。


 9月15-16日 晴れ/曇り 体調・ふつう

 15日は晴れ。暖かいというか暑かった。そして16日、高村薫『照柿』上下巻読了。ああ疲れた。暗い情念の炎にジリジリ炙られ続けヘトヘト。描写が精密で台詞が少なくて...読書修行ができました(笑)。さあてお昼を食べたら出かけようか。
友部正人『1972 春一番』より
 10枚組BOXです。日本のフォークとロックが一気にメジャーに浮上するその直前の熱気を想い出したくて泣く泣く(笑)買ってしまった〜。'72年に俺は高校生で、ちょうどエレキ・ギターを弾き始め音楽にのめり込み始めた頃で、だからこの「春一番」にはとても想い出深いものがある。「春一番」に出演するようなアーティストがTVに登場するなんて考えられなかった当時、音とグラビアでしか知らない憧れの人達を生で見たい聴きたいという欲求はもの凄く強かった。だけど田舎の高校生に東京は遠く、まして大阪なんて外国のように遠く感じたものだった。
 '72年は吉田拓郎の「結婚しようよ」がヒットした年。以降、素人臭く青臭い抒情歌謡曲のような曲がフォーク・ソングとしてもてはやされるのだが、そんな中ラジオから聴こえてきた友部正人の「一本道」に、これこそ俺が聴きたかった唄なんだということを直感した。あれから34年、あの時の直感は確信となって身体の中に居座り、友部正人の唄はいつも俺の身近で鳴っている。つづく。


 9月13-14日 雨/晴れ/曇り 体調・ふつう

 昨夜はバンドの打ち合わせと称した宴会。打ち合わせばかり多いバンドです。年末のライブに向けてマジに練習せねばねばねばねば....。
ROLAND KIRK『THE INFLATED TEAR』
 ふちがみとふなとの純子さんがライブでオモチャのラッパ(カズー?)を3本同時にくわえて豪快に吹き鳴らした時、おっローランド・カーク!と心の中で拍手喝采(笑)。それで思い出した本家を聴いてます。邦題「溢れ出る涙」デラックス・エディション盤です。非常に人懐こい'67年作ジャズ・アルバム。盲目ゆえの黒サングラス、巨漢(というイメージ)がラッパ3本同時にくわえて吹き鳴らす...怪異なイメージで捉えられることもあったカーク。でもこのアルバムを聴けば、その音楽がストレートで優しさに溢れイマジネーション豊かなジャズだってことがわかります。「フィンガーズ・イン・ザ・ウインド」におけるリリカルなフルート、「溢れ出る涙」「クレオール・ラヴ・コール」におけるお得意の2管同時吹き、「ブラック・アンド・クレイジー・ブルース」から醸し出されるブルーな哀感...ほんと素晴らしい演奏が詰まっていますね。感謝。


 9月12日 雨 体調・ふつう

 雨降りだと寒いね。まだ短パン。どのタイミングで(笑)長いのに戻ろうか考え中。
MUDDY WATERS『The Complete 1947-1967』
 マディ・ウォーターズのコンプリート盤です。ロリー・ギャラガーの十八番「メッシン・ウイズ・ザ・キッド」の本歌(ジュニア・ウェルズ&バディ・ガイの十八番でもありました)収録のDISC6は'60年〜'63年録音。有名なニューポートのライブとか入ってます。あのロッキン・ビート(メンフィス風かな)「ガット・マイ・モージョ・ワーキン!」で有名なライブ。ジェイムズ・コットン、パット・ヘア、オーティス・スパン、アンドリュー・スティーブンス、フランシス・クレイという強力なバンドを率いてのパワフルな演奏です。ライブ以外の音源も充実で、マット・マーフィーのギターがアーバンな香りを放つ曲、ホーンと女声コーラスの入ったR&B風ナンバー、このセッションでギターとオルガンを弾いてるジョニー・ウォーカーがなかなか凄いです(発見!)。アール・フッカーのスライドが泣く「ユー・シック・ミー」「リトル・ブラウン・バード」も凄い。シカゴ・ブルースのボスたる風格が溢れんばかり!


 9月11日 雨/曇り 体調・ふつう

 昨日は残暑厳しいなかムラの道普請。夕方からは雨になり今朝まで続いて少し涼しくなった。3回目にして大いに賑わった大地の芸術祭も昨日で閉幕。行って見ることの出来なかった作品が多く、今になって凄く悔しい。
RORY GALLAGHER 『LIVE IN EUROPE』
 紙ジャケに誘われて買ってしまった。耳タコものの愛聴盤。'72年23歳のロリーです。トレードマークと言える剥げたストラトも、このジャケットに写っていた頃はまだサンバーストと判別できる剥げかただよね。'95年に47歳で亡くなった後、その愛器の写真を見たけど、さらに激しく剥げていて、まさにロリーと共に駆けた歴戦の勇姿だった。あのストラトには心を打たれたなあ。以前スティーヴ・レイ・ヴォーンのライブDVDを見た時、おきまりっぽいギターぶっ壊しパフォーマンスを見せつけられてウンザリしました。楽器を粗末に扱ってはいけません。ロリーみたいに大事に...と思いながらもふと考えた。なぜロリーのストラトはあんなに剥げてしまったのか?扱いが悪かったから?いえいえロリー様に限ってそんなことは...(笑)。


 9月8-9日 晴れ 体調・ふつう

 うわ〜残暑きびし〜。本屋さんの平積み台に高村薫『照柿』があったので買ってきて読んでます。『マークスの山』と同じく文庫化にあたり全面改稿とあり興味をそそられました。高村薫は『リヴィエラを撃て』で圧倒されて依頼『レディ・ジョーカー』までは全部読んでるはずです。好きな作家です。で、この全面改稿された『照柿』だけど、ディテールがより細かくなっているような...。だからなのかリズムに乗れません。...それにしても暑い。
ビジリバ 『RocQ ロッキュ』
 ふちふなの近作とJBで聴かれる純子さんの歌声が耳に残っているせいか、このビジリバ純子さんの歌声の違いが面白い。よりボーイッシュなのか、元気なヴォーカルです。ギターは前作より目立っていてアヴァンギャルドな匂いやらザッパな匂いやらプログレな匂いやらしてこれも楽しい。船戸さんはビンビンとエレキ・ベースを弾いてます。古田さんはカラフルかつダイナミックなプレイでビジリバの独自性を際立たせています。アヴァン・ポップなんでしょうか。惹かれます。


 9月7日 曇り/雨 体調・ふつう

 森絵都『風に舞いあがるビニールシート』読了。短編集だったんですね。今年度上期直木賞受賞作。『いつかパラソルの下で』の時に受賞して欲しかったな。より森さんらしい作品だと思うから。『風に...』であれっと思ったのは「鐘の音」と「ジェネレーションX」の2編。これは男の世界なんですね。女性を生き生きと描いてきた森さんの印象があったので以外でした。でもどの短編も巧いです。でも俺は『いつか...』の方が好きだけどね。
ビジリバ 『RocQ ロッキュ』
 昨日に続いてビジリバ。2001年の3rdアルバムです。前作より、よりバンド・サウンドになってます。強引な(笑)プログレ展開が無いので、ちと寂しいかな。つづく。


 9月6日 曇り/雨 体調・ふつう

 塩野米松『木の教え』を読み終えて、森絵都『風に舞いあがるビニールシート』を読んでます。『木の教え』の中で『日本書紀』にふれていて、奈良時代に作られた『日本書紀』の中のスサノオノミコトがヤマタノオロチを退治した後の話し。〜 スサノオはこの国には船がないからとそれを造るために体の毛を抜いてまいたとさ。「顔の髭をまくと杉、胸毛をまくと檜、尻の毛は槇、眉毛は樟になりました」とさ。そして「杉と樟は、この二つの木は浮宝(船)とせよ。檜は瑞宮(立派な建物)をつくる材料とせよ。槇は棺をつくる材料にしなさい。また食料としての木の実をたくさんまき、植えなさい。」と『日本書紀』にあるんだとさ。なんと!木の使い方を教えているわけですね。『日本書紀』に対する見方がちょっと変わりました。そのうちきちんと読んでみたい。
ビジリバ 『ビジリバ宇宙』
 「友部とふちふなライブ」会場内で開店準備中の船戸さんより購入。いいですねこれも。後半のプログレ展開がいかしてますね。船戸さんがエレキのベースで大活躍。ジョン・ウェットン!?(笑)。ビジリバのメンバーは渕上純子(唄)、船戸博史(ベース)、古太郎(ギター)、古田マリ(打楽器)。'99年のセカンド・アルバムです。純子さん、ふちふなの時とヴォーカルの表情が違いますね。力強いです。ロックです。プログレなヴォーカルです。古田さんのマリンバ(?)やパーカッションがカラフルで楽しいです。『ヒーのワルツ』に入ってた「泣く女」、すでにここで歌われていました。感情のヒダの痒い所に手が届いてる詞が良いよね。もー大好きです!。'99年にこんな素晴らしいアルバムがリリースされてたなんて、今まで知らずにソンしたなあ(笑)。


 9月4日 晴れ 体調・ふつう

 月曜日。今日から普通の日々が始まる、そんな感じ。
BOB DYLAN 『MODERN TIMES』
 「友部とふちふなライブ」の打上の時、ユミさんと純子さんから、ディランは人間的にケシカランひとだ、と言うような話しが出て盛り上がりました。けしからんエピソードに事欠かないディラン様なのですね(笑)。純子さんは「もし私がディランと結婚したら」(だっけ?)という歌を作って歌いたいと話していました。楽しみですね(笑)。
 さてこの5年ぶりの新作、一時のカエル声唱法から脱して年輪を感じさせる渋い歌声で歌っています。ああまた時間がない。いつかどこかへつづく。


 9月2日その2 晴れ 体調・ふつう

友部正人とふちがみとふなとLIVE
  『あっ、みつけた!夜の図書館で歌っているのは...』

 歌っていたのは友部さんとふちふなさんでした。上の写真はリハーサルの模様。「Don't Think Twice, It's All Right」を練習中。4曲かな、ほんとにこの場で練習していましたよ。最初合わなかったのが3.4回やってるうちのきっちりとはまってくる、流石プロのミュージシャンは違いますね。この即席トリオによる友部さんの「遠来」は圧巻でしたよ。
 友部さんは以前に増して丁寧に言葉を歌っていました。「こわれてしまった一日」と「朝は詩人」がとくに印象に残っています。そして「一本道」の、言葉のひとつひとつを噛みしめながら歌う、ちょっと枯れた味わいの「一本道」にこの歌の年輪を感じました。俺もこの歌と同じく歳を重ねてきたのかなと感慨深かったですね。
 ふちがみとふなとさん。ほんと素晴らしい!ワン・アンド・オンリーな音楽です。CDを聴いてファンになっていたけど、ライヴに接して大ファンになりました。一緒に酒を飲みながらお喋りをしていたら、その人間味に惚れました(笑)。関西人だからなのか?観客を惹きつけるツボを知っていると感じました。純子さんの素朴だったりエキサイティングだったりする歌声だけど、じつはその歌詞の良さ面白さに惹かれました。この夜一番の人気者はふなとさん。特に女性に人気!ふなとさんはいつもニコニコしていてアジのあるベースマン。前夜は名古屋で三上寛、大友良英、森山威男(ス..スゴいメンツ!)と共演。幅広い音楽性で定評のあるふなとさんです。ふちふなでは歌も歌います。ホンワカしていて思わず微笑んでしまう歌声なんですね。「お店やさん」のコーラスは大好きです。♪ 単純に〜簡単に〜唐突に〜あっけなく〜♪
 よかったな〜。ありがとうございました。ほんとうに!

 
反省:お客さん少なくて主催者として誠に申し訳なく思っております。


 9月1-2日 晴れ/曇り/ちょっと雨 体調・ふつう

 友部正人さんユミさん御夫妻を十日町駅で迎え、昼食後に大地の芸術祭を巡りました。半日車で回ってみて、あらためて妻有の広さを知りました。友部夫妻は現代美術や作家に詳しくて、今回出品している作家の中にも知り合いがいるそうです。
 そして本日2日、ライブ当日!なのに半日店番です(笑)。正午より仕込み開始。がんばってきます!

BOB DYLAN 『MODERN TIMES』
 友部さんユミさんを迎えての芸術祭巡り、車中BGMはこの届いたばかりのディランの新譜です。ああ時間がないので、つづく。


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