●2007●

 8月30-31日 くもり/雨/曇り 体調・ふつう

 夜7時を過ぎもうじき閉店です。たった今、宮部みゆき『楽園 下巻』読み終えました。最後の最後でちょっと涙ぐみました。感想は後ほど。閉店がらがら。
高田渡『石』
 去りゆく夏を惜しみつつ高田渡を聴いてます。'73年リリース、ベルウッドの3作目ですね。男らしく武骨で力強い歌声の高田渡がいます。そしてやはり飄々とした渡さんです。ジャック・プレヴェール原詞の「私は私よ」と有名なジャズ・ソング「私の青空」のバックは園田憲一とデキシーキングスです。洒落男の渡さんです。父親高田豊の詩による「火吹竹」、つぶやくように切々と歌う渡さんにじい〜んと来ます。


 8月29日 晴れ/くもり 体調・ふつう

 長かった夏休みが終わり娘は今日から二学期です。
Vashti Bunyan『Lookaftering』
 お盆前の暑い日、店内の異常な暑さに降参しまともに聴けなかったので、ちょっと涼しくなった今再び店内に流れています。音楽の後ろで風の音がきこえます。このアルバムの中に風が吹いているような。耳元に囁きかけるような歌声、リコーダー、フルート、オーボエなど笛の音、ミュージカル・グラスのゆらぎがそう感じさせるのかもしれません。プロデュースはマックス・リッチャーという人。ピアノを弾き、バニアンと共にアレンジを手がけています。たおやかで美しいアレンジが素晴らしいです。やはりこれは真夏に聴く音楽ではありませんね。


 8月27-28日 晴れ/雨 体調・ふつう

 北方謙三『水滸伝 十一』読了。そーかあ、大変なことになってきたなあ(...秘密)、わかっていた事だけど。物語はここから後半へと折り返しかな。敵方の禁軍将軍の趙安と老刺客史文恭、この二人が今回は印象的(悪役は魅力的でなきゃあね)。そしてお次はふちふなの渕上さん推薦の『ブンブン堂のグレちゃん』でグレゴリ青山さんという人の本です。エッセイかナニかと思っていたらマンガだった。よかった〜(笑)。グレちゃんも店長さんもラタラタさんも可笑しいね。ここは田舎だからブンブン堂があるような古書店が肩寄せ合う街が羨ましいなあ。遊びにいきて〜。
ふちがみとふなと『アワ・フェイバリット・ソングス』
         『ハッピーセット』
         『ヒーのワルツ』
 さて、たぶんグレちゃんのお友達の渕上さんと船戸さんによるふちがみとふなと、10月21日にライヴat津南となったのでドド〜ンとヘヴィーローテーションで聴いてます。ふちふなさんの音楽というのはある意味無謀であったりするんだけど(Smoke on the waterやI can't turn you looseのように、はははは)、とても人懐こい。『ハッピーセット』『ヒーのワルツ』にあるシンプルだけど透明で深い歌達は、ふちふなさんのナイーブな直感力を感じさせます。許容量が大きいというか器が大きいふちふなさんなんですね。「静かな夜」「古本屋のうた」「愛さずにいられない」「泣く女」といった『ヒーのワルツ』の名曲と純子さんの唯一無比の歌声はもっともっと多くの人達に聴いて欲しいです。


 8月25-26日 晴れ 体調・ふつう

 夏休み作品の完成を目指し、目がつり上がる母とのんびりな娘(笑)。父さんは夜なべしてひとりで制作に参加したり、です。日中はまだ暑いけど、朝は涼しくなったね。
DAVID TORN『PREZENS』
 デイヴィッド・トーンはアブナイ臭いのするギタリストだ。してまったく一筋縄ではいかない音楽だ。で、俺はこうゆうの好きなんだよ。ロック、フリージャズ、エレクトロニカがこんがらがったように巧に構成された過激な音楽。この50半ばのギタリストはニューヨーク州生まれで、ジャズに始まりロック、プログレとどんどんごちゃまぜ度を増し、エレクトロニカや音響系と音空間を広げたり深めたりで現在に至る、らしいのだ。ジャズ的な即興性を生かしなおかつループした空間を電子音が蛇行する。書いててこんがらがってきた(笑)。メンバーがトーン(g)、ティム・バーン(as)、クレイグ・テイボーン(kbds)、トム・レイニー(ds)。トーン以外のメンバーはバーン率いるトリオ、ハード・セルのメンバーだそうだ。とにかくデイヴィッド・トーン、前衛の気骨を感じさせる。


 8月24日 晴れ 体調・ふつう

 小路幸也『シー・ラブズ・ユー』読了。『東京バンドワゴン』待望の続編です。東京下町の古書店を舞台にした大家族小説、ホームドラマ。プチ・ミステリィだったりで相変わらず面白い。美男美女がいてキャラ立ちの良い登場人物だらけで、きっと近い内にテレビ・ドラマ化されるよ。続々編期待してます。あの大物女優さんが...なんてことに。ふふふ...。
MAVIS STAPLES『WE'LL NEVER TURN BACK』
 シンプルで骨太で深〜い音楽。'50年代〜'60年代に盛り上がった公民権運動、その指導者のひとりキング牧師、キング牧師の教えに感化され運動にコミットしたポップス・ステイプルズとそのゴスペル・グループ。メイヴィスは父と共に歌で闘っていた時代があった。そしてこの新作で再びあの頃の曲を歌っている。「私達の立場はまだまだ然るべきところにないと思う」から。そんなことだから、ここには甘さはない。力強く真っ直ぐな眼差しを感じさせるメイヴィスの歌声が素晴らしい。絡むライのスライド・ギターも出しと引きの案配が格別でじつに味わい深い。そしてライの盟友ジム・ケルトナーのドラムはいつでも俺にとっては世界一。思わず背筋が伸びる、そんなアルバムです。ところでこのアンタイ(ANTI-)・レーベルって興味深いね。近年のトム・ウェイツやダニエル・ラノワやソロモン・バークの作品はアンタイだったし、ジョー・ヘンリーの傑作『タイニー・ヴォイシズ』もここアンタイ。要注意レーベルですね!


 8月23日 晴れ 体調・ふつう

 恩田陸『まひるの月を追いかけて』読了。いつもながらミステリィ、ファンタジィ、ホラーが物語の背景にうごめいています。で、そのどれでもない(笑)。読みながら物語以上に惹かれたものが何かと言えば、舞台となった大和路。のんびり旅がしてみたいなあ。
MAVIS STAPLES『WE'LL NEVER TURN BACK』
 そのライ・クーダーがプロデュースしたメイヴィス・ステイプルズの新作です。素晴らしい!ライは以前にメイヴィスの父ポップスのアルバムもプロデュースしているので、ここでも安定感は抜群です。メイヴィスは有名なゴスペル・ファミリー・グループ、ステイプル・シンガーズで活躍した大ベテラン・シンガー。古いロック・ファンならザ・バンドの映画『ラスト・ワルツ』で「ザ・ウェイト」を歌うステイプルズ達を憶えているはず。実績も実力も折紙付きの彼女が68歳で歌いたかったものとは...。アンタイ・レーベルのHPに載っている彼女の発言を手短に書くと...公民権運動時代、ステイプル・シンガーズも社会正義や権利平等を獲得しようとメッセージを歌に込めていた。そして今、状況はよくなりつつあるが、私達の立場は然るべきところにないと思うし、もう二度と昔には戻らないようにしなければ。...これがそのままアルバムのタイトルに繋がるわけですね。つづく。


 8月21-22日 晴れ/曇り/雨 体調・ふつう

 残暑きびしいなあ。と、十日町へ出かけたら大雨だ。久しぶりのまとまった雨。これで一気に涼しくなるかな。
RY COODER『RY COODER』
 ライ・クーダー'70年のファースト・アルバム。俺がこのアルバムを聴いたのは'75年だったかな。今から思うと、ハード・ロックとプログレが全盛だったあの頃に、このアルバムを送り出したリプリーズ・レコーズとライを強力にプッシュしたレニー・ワロンカーとヴァン・ダイク・パークスは偉かった。そして勿論その期待に応え、見事時代を超えた傑作を作り上げたライ・クーダーも凄かった。俺はライ・クーダーを聴くことで逆に細野晴臣の面白さを知ったわけだし、彼等の音楽から幅広く音楽を聴く楽しみを憶えたのだ。久しぶりに聴いている本作、デビュー作にしてすでに確立されていたライ・クーダーの音楽なんだよね。ここからスタートしたわけじゃない、これはこれで1つの世界の完成型なんです。バックのメンバーにリッチー・ヘイワードとロイ・エストラーダというリトル・フィートのリズム・セクションが参加していて、あらてめてライとフィートのリズム感覚の近さに気づかされました。れいによって手の込んだ紙ジャケ・リマスター盤なので買わされてしまったけど、再発なんだからボーナス・トラックくらい欲しいところだなあ。


 8月20日 晴れ 体調・ふつう

 昨夜は高校時代からの音楽仲間滝沢満春君に誘われて彼のムラの芸能大会でギターを弾いてきました。彼と一緒にやるとき必ず歌う曲が「おもかげ色の空」。伊勢正三作詞、南こうせつ作曲でもちろんかぐや姫の曲です。高校の頃からよく歌っていた曲ですが、あの頃はちょっとセンチメンタルだけどギターじゃかじゃか鳴らしみんなで歌うにはもってこいの曲でした。それがいつの頃からか(まあ歳のせいだけど)この曲を口ずさむ時、ふと亡くなった人達が思い出されるようになりました。29歳で逝った姉、また若くして逝ってしまった友人達のことが思い出されます。だからお盆は過ぎたけどこの村祭りの舞台で「おもかげ色の空」を歌い演奏するのは、そんな逝ってしまった人達そして1月に亡くなった父への供養の気持ちもありました。
 では、逝ってしまったあの人この人を偲び、そしてまた会うその日まで...。
● おもかげ色の空
  別れた時 おもかげ色の空を忘れました
  飲みかけのグラスに映った 空を忘れました
  あの日の君は 笑いさえもうかべていた
  まるで僕の後ろ姿に よろしくと言いながら

  通り過ぎる風 それが季節 とても寒い季節
  ガラス窓のすき間みつけては せまい部屋の中へ
  なぜかさびしい夕暮れ時 風が止まり
  そんな時にふと思い出す やさしかった人を

  いつか君が忘れていった レンガ色のコート
  僕には少し短すぎて とても着れそうにない
  想い出として 君はここにおいてゆこう
  部屋にあかり消しながら また会うその日まで


 8月16-17日 晴れ/曇り/ちょっと雨 体調・ふつう

 星野伸一『万寿子さんの庭』読了。78歳の万寿子さんと20歳の京子さんの女友達付き合いが素敵です。そして物語後半、万寿子さんの老いと向き合う場面にも清々しさを感じました。とても良い物語でした。
ふたり乗り『PATCHLOBBER』
 京都の女性2人組。楽器はマンドリンとベース。しかもプロデュースが鈴木茂。ほ〜ら惹かれないわけがないでしょ(笑)。シンプルな楽器編成から同じ京都のふちがみとふなとを連想しました。この不思議な歌世界はけっこう近いかも。と言うかふちふなさんの影響ありかもね。歌のバックがコンバスだけという超シンプルなふちふなさんに比べ、ふたり乗りの方はベースの他伴奏楽器としてマンドリンが入っている分フツーに(笑)シンプルですね。しかしそのマンドリン、ブルージーなソロ・プレイやスインギーなコード・プレイなどなかなか達者。ヘタウマ奇抜2人組じゃないことはたしかです。曲とそのハーモニーもユニークだしね。つづく。


 8月15日 晴れ 体調・ふつう

 面白いに違いないと読み始めイッキ読み。山本幸久『美晴さんランナウェイ』読了。面白ほのぼの家庭小説であった。美晴さんたら日本酒が無いからってジャックダニエルでたまご酒作っちゃうんだから、しかもそれを中学生の姪っ子に飲ませちゃった(あらあらw)。ともあれ、逃げてないよ...追いかけてるの...。人生これからって人はいいなあ、とか(笑)。うちの美春さんもがんばれ!(笑)
Little Feat『THE LAST RECORD ALBUM』
 リトル・フィートの5作目、'75年作品。『デキシー・チキン』以降のフィートって、達者な演奏力によるフュージョン指向はよく言われることなんだけど、けっこうコーラス多用だよね。ラフでタフでたたみ掛けるようなコーラスってどこかで聴いたような...と思っていたら、ザ・バンドだった。共に南部指向のバンドってこともあったんだけど。『デキシー..』の頃のサウンドはザ・バンドをよりタイトにファンク・ロックした感じが凄く良かった。そしてそれ以降になるとサウンドが複雑にかつフュージョン臭さが出てきて、う〜ん..どうも好かんのですよ俺的には。やっぱリトル・フィートは『デキシー・チキン』がダントツ1番と再確認できました。


 8月14日 晴れ 体調・ふつう

 宮木あや子『花宵道中』読了。江戸吉原の遊女達を描く凛とした官能小説。お見事です!哀しみが通奏低音として流れている、けどカラっとキレイな輪郭で描かれた遊女達の様に親しみと愛おしさを憶えました。読み終わり、ため息が...。巧い!本作は「女による女にためのR-18文学賞」大賞作品です。男もこぞって読みなさい!
Little Feat『FEATS DON'T FAIL ME NOW』
 連日のリトル・フィート攻め、何故かと言えば紙ジャケ+リマスター盤を買い直したせいです。LPからCDへ移行した頃の初期CD盤は音質が悪いのが多くて、特に好きなLPは真っ先にCDで買い直したわけだから音質の悪いフォバリットCDが多く手元にあるんですね。結局リマスター盤が出る度に買うはめになる(笑)。今回フィートの紙ジャケ盤は凝りに凝ったもので、LP発売当時の帯が再現され、紙の中袋(懐かしい)まで再現されています。さて邦題『アメイジング』の本作は'74年作品で、日本盤として最初に出た彼等のアルバムでした。前作『デキシー・チキン』のファンク路線を継承しリズムはより緻密になりました。ストラトにフェイズとコンプをかましたローウェルのスライド・プレイは当時の日本ロック・シーンにも影響を及ぼし、鈴木茂や伊藤銀次そしてサザン・オールスターズやジュリエットなど " いかにもフィート " なサウンドを聴かせてくれたものでした。


 8月12-13日 晴れ 体調・ふつう

 「年金制度とは公営の振り込め詐欺だ」と中村とうようは書いている。上に立つ人間が揃って無責任という我が日本国。ほんとどうしたら良いのでしょうか?それにしても暑い!くそ暑い!冬は豪雪で夏は猛暑で、しかもそのうえ足下は日本有数の地震の巣ときたもんだ。
Little Feat『DIXIE CHICKEN』
 噂..噂..リトルフィート..噂..デイキシーチキン..噂..噂....。俺が高三だった'73年、ロック・マニアの間ではリトル・フィートの新作『デキシー・チキン』の噂で持ちきりだった。ハンブル・パイのスティーヴ・マリオットが来日公演時にずっと『デキシー・チキン』を聴いていたとか...。まだ誰も聴いていない噂の輸入盤。当然田舎の高校生に買えるはずもなく...。卒業後東京に出てなにはともあれ輸入盤屋を廻り、上京初ゲット音盤がこれ『デキシー・チキン』でした。想い出深い音盤にしてオールタイム・フィバリット・アルバムです。新メンバーの加入によりローウエル・ジョージは歌とスライド・ギターに専念、パワフルかつ表情豊かなヴォーカルは素晴らしく、より鋭さを増したスライド・プレイはまさにロック・スライド・ギターの最先端を切り開いたものでした。プロデュースもローウェルがこなしたこのアルバム、キラー・チューンはもちろん「デキシー・チキン」そしてアラン・トゥーサン作の「オン・ユア・ウェイ・ダウン」だけど、あとの曲も粒揃い。ボニー・レイット、ボニー・ブラムレットなど超豪華なバッッキング・ヴォーカル陣がゴスペル風に曲を盛り上げ、ベイエリア・ファンクとニューオリンズ・ファンクが気合い充分に混じり合った極上のロック・サウンドを生み出した、まさにアメリカン・ロックの金字塔といえるアルバムです。


 8月11日 晴れ 体調・ふつう

 昨日は長岡地方検察庁に出頭。俺が悪いことやって呼ばれたわけじゃないよ。1月に父が亡くなった交通事故調書が目的でした。ずいぶんと久しぶりに長岡方面に向かったので、知らない道路や大型郊外店が増えていたのに戸惑いました。
 小和田哲男『戦国の城』読了。天守や櫓、満々と水をたたえた掘と石垣、そんな近世の城とは違う戦国の城とは!?小高い山や丘の上の土塁と空掘とそれらに囲まれた削平地としての曲輪。今では人に知られず跡を残す土の城、これが戦国の城。うちの周りの山にもこんな跡があるんじゃないかと気にかかる、そんなちょっとしたロマンを憶えました。
Little Feat『Sailin' Shoes』
 真夏の炎天下のバーベキューでデカい肉を頬張りがんがんビールを飲んでるようなバイタリティーを感じさせる、リトル・フィート'72年のセカンド・アルバム。シュールでキモカワイいネオン・パークによるジャケットは一度見たら忘れられないインパクトですね。ファーストに比べよりダイナミックになったサウンドに乗って、バンドのトレードマークとなったローウエル・ジョージのスライドがこれまたダイナミックにうねります。それにしても暑い!


 8月9日 晴れ 体調・ふつう

 ♪〜マーマレード色のおてんとさま 息を切らして笑い声 麦わら帽子をぶんなげて 駆け出したい 田舎道 イヨロレイ〜♪(田舎道/詞:松本隆 曲:大瀧詠一)
 小学生の頃は、夏が楽しくてたまらなかったんだよね。野山や川原を駆け回っていたもんね。...遠い目をして回想...。暑いよ!
Vashti Bunyan『Lookaftering』
 ヴァシュティ・バニアンの2005年作品。デビュー・アルバムにして唯一の作品でもある『Just Another Diamond Day』から35年ぶりの新作でしたね。好きな作品なんだけど、今日のような暑い日にはもすこしスパイスの効いた音楽が良かったかも。


 8月8日 晴れ/曇り/雨 体調・ふつう

 栗田有起『お縫い子テルミー』読了。東シナ海の荒波うち寄せる島で育ったテルミーこと鈴木照美。学校へまったく行かなかったテルミーは15歳で独り立ち。向かった先は新宿歌舞伎町。特技は裁縫で名刺には「一針入魂 お縫い子テルミー」。ガウチョの歌を口ずさみながら、流しのお縫い子としてキリッと前を向いて生きている。2篇目は『ABARE・DAICO』...小学校5年生二人が組んだユニットは「ABARE・DAICO」。で、何をしたかって言うと " ピンポンうんこ " ...(笑)。乾いたメルヘンとも言える物語2篇、共感を覚えながらも、ちがう世界の事を思いました。
 6-7日は娘とカミさんに引かれてTDS&TDLで遊んでました。遊んでましたっていうより日陰を求めて彷徨っていました(笑)日射病になりそうな程暑かった。真夏のディズニー・リゾートはもうコリゴリです。
安藤裕子『shabon songs』
 ハスキー・ヴォイスがひょこっと裏返りそうになる歌い方に魅力を感じます。全曲作詞作曲、良い曲が多くて、才能のある人なんですね。キラやかなポップ調アレンジが多い中、「Little Babe」のような生ギター1本の伴奏で歌う曲により惹かれました。ピアノとベースをバックに歌う「シャボン ボウル」も良いし、バックがシンプルな方が彼女の歌がより個性的で魅力を放つような気もします。


 8月5日 晴れ 体調・ふつう

 藤沢周平『漆の実のみのる国』上下巻読了。もう貧乏すぎてどうにもならない米沢藩の財政再建に苦闘する上杉鷹山と重臣達の物語。これが会社なら破産倒産だけど、一国となるとそれも儘成らず、読んでいて辛くなる場面もあります。重責から逃げ出すこともできず10年後20年後の再生を夢見る男達。時代活劇モノでも人情モノでも感動モノでもなく、静かな語りモノです。不屈モノ小説なのかなあ。これは藤沢周平が病と闘いながら書いた最後の作品だそうです。
安藤裕子『shabon songs』
 これまた矢部浩志ソロ・プロジェクト盤でその歌声が気に入った安藤裕子のアルバム。DVD付き。DVDはライヴ映像で、ドラムは矢部浩志が叩いています。ベースはTOKIEさんかな?いつ頃からなの?若い女性シンガーがイタコのようなフリ(なにか取り憑かれている感じ..元ちとせみたいな)で歌うようになったのは(笑)。俺なんか歌のフリといったらアイドル歌謡のあのフリしか思い浮かばないからなあ。おっと、時間がないぞ。ではまた。


 8月3-4日 晴れ/曇り 体調・ふつう

 昨夜は我楽多倶楽部納涼会。おおいに語り、おおいに飲みました。そしておおいに飲んだ翌朝は...ちょっと...半日はぼけ〜っと戦力外自己申告...でもお昼からはパチっと復活!
TICA『It's Too Fast '00-'04』
 矢部浩志のソロ・プロジェクト盤でその歌声が気に入った武田カオリ、その武田と石井マサユキによるグループTICAのベスト盤です。肩の力の抜けたリラックスした音楽です。音数が少ないから二日酔いの朝に向いてるね(笑)。クラッシュの「Rock The Casbah」やポリスの「De Do Do Do,De Da Da Da」のカバーから感じられる印象が、TICAのネライ目なんだろか?。ニール・ヤングの「Out On The Weekend」は無表情を装いヤサグレタ感じ。細野晴臣「Simoon」も面白い仕上がりで、ちょっとマリア・マルダーとエイモス・ギャレットな感じもしてエエですねえ。でも一番親しめたのは日本語詞によるオリジナル曲「It's Too Fast」。武田カオリのアンニュイな歌声が良いですよ。


 8月1-2日 晴れ 体調・ふつう

 暑い!外へ出るとアッチ〜!汗汗汗...。昨夜は娘を連れてデフ・パペット・シアター・ひとみ公演『はこ/BOXES〜じいちゃんのオルゴール』で楽しんできました。カミさんが主催者側なもので半ば強制的に(笑)。人形劇団ひとみ座に連なるデフ・ひとみ人形劇、相変わらず演劇的冒険心に富んだ演出で楽しめました。
HOMER & JETHRO『PLAYING IT STRAIGHT
          / IT AIN'T NECESSARILY SQUARE』
 大好きなホーマー&ジェスロ。ギターとマンドリンの名人デュオですがじつはアメリカで大人気のお笑いコンビだったんですね。で、演奏すればナッシュビルのスーパー・ピッカーの一員なんです。20代の頃ブルーグラスにハマった時期があって、その時BGのLPに混じって買ったやつが『PLAYING IT STRAIGHT』。BGのつもりで買ったのに聴いてみたらやたらスウィングするカッコイイ音楽。おれもマンドリンを始めた頃だったから、こんなにスウィングするマンドリンがあるのか!とびっくり嬉しかったんだよね。プロデュースはチェット・アトキンス。ちなみにドラマーはジョニー・ホートンのバックでも叩いていたバディー・ハーマン。とにかくゴキゲンな音楽です。


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月下の遊群CONTENTS
 
ロスタイムにご用心  酔んぐしなくちゃ意味ないね While My Guitar Gently Weeps