●2008●

 3月29日 雨/曇り  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 加島祥造と言えば俺にとってデイモン・ラニアン『ブロードウェイの天使』の翻訳者なんですが、そんな加島さん、『求めない』が相田みつを的に人気を博したことに戸惑っている様子で、ある雑誌に、私はもともとは「求める」人だったといい....老境にさしかかり老子の思想に共鳴した中で生まれたのが『求めない』だったとありました。そして数多く翻訳した小説の中で満足しているのはフォークナーの『八月の光』だとあったので、それで読んでみました。名作と名高いウィリアム・フォークナー『八月の光』読了。長かった〜。大河ドラマだな〜と思いながら読んでいたけど、実際には11日間のドラマだったんですね。リーナは臨月の身で男を追って旅に出る。アラバマからミシシッピーの田舎町へ。彼女は素朴で明るく逞しい。リーナの存在がこの物語の救いであり光だったんだな、と読み終わって思う。リーナは映画『風と共に去りぬ』でスカーレットが言った台詞「After all, tomorrow is another day」〜明日という日がある〜を思い起こさせます。そして八月の強烈な日差しには当然漆黒の影が背中合わせ。その影の存在、もう1人の主人公ジョー・クリスマス。結局彼の存在が気になって、なにか消化の悪いものを飲み込んだ感じも残ります。長い小説でしたが、それが苦にならず楽しめたのは、ひとつに加島さんの詩人らしい言葉の美しさと流れの良さがあったからだと思います。機会があったらデイモン・ラニアンも読み返してみたい。
友部正人『歯車とスモークドサーモン』
 初回限定DVDを見ると今回演奏してくれた人達と友部さんとの和やかなレコーディング風景をかいま見ることができます。パスカルズ、バンバン・バザール、ふちがみとふなと、といった年下の若い音楽仲間達です。デビューして35年経ってようやく他人の曲を自分の曲のように歌えるようになった、としみじみ語る友部さんがいます。しみじみといいアルバムです。


 3月27日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 若松孝二監督『実録・あさま山荘への道程』が今朝のTVで紹介されていた。案の定団塊世代と並べて語られていた。世代論で語って欲しくない映画だと思う。
友部正人『歯車とスモークドサーモン』
 耳にしただけでその美メロにホロリとさせられたり、ノリの良さにガンガン元気が出てくるわけじゃないし、「ずっと君のそばにいるよ...見守ってるよ...夢をすてないで...がんばって...桜さくら〜」なんていうような分かり易い歌詞でもない。だから誰にでも友部正人を薦めるようなことはしません。「ちびまる子ちゃん」好きなひとに小津安二郎見ろよってのもお節介だものね。まる子ちゃんも好きだけど(笑)。友部さんは飾らない人だと思う。だから歌も飾らない、安易に共感を求めない、素直で真っ直ぐだ。この歌に対する素直さは今回共演のふちがみとふなとと相通じている。歌の背景が澄んでいるとも言える。何度も繰り返し聴いている。そうするとシュールな詩から熱さが伝わってくる。理解できてるわけじゃないけど、言葉の気持ちに触れた気になる。何度も繰り返し聴こう。


 3月25-26日 晴れ/曇り/雨/曇り  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 3月末というのはもうひとつの年度末。いろんな会の役員をやっていると、その引継などで細々と忙しい。
友部正人『歯車とスモークドサーモン』
 友部さんの新作が届きました。昨秋の津南ライブで大いに楽しませてくれた " ふちがみとふなと " さん、そのふちふなさんが津南の後に向かった先がいわき市小名浜のカトリック教会。その教会で友部+ふちふなで録音された2曲がこの新作に入っていました。「老人の時間 若者の時間」は渕上純子さんの作曲、「言葉がぼくに運んでくるものは」では船戸博史さんのウッドベースとのデユオですね。友部さんとふちふなさんのコラボは一昨年の十日町ライブで聴いていて、とても相性が良いのは判っていましたが、そんなコラボがこうしてアルバムに収められたことは嬉しいことです。つづく


 3月22-23日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 昨日は地区子供会の「6年生を送る会と新1年生歓迎会」。4月から親子で新地区長なのでなにかと忙しかった。今朝は彼岸明けなのでうちの仏様に蕎麦をあげて、それからお墓まで送って行きましたとさ。
O.V.WRIGHT『TREASURED MOMENTS』
 これはオリジナル・アルバム未収録のシングル盤による編集盤。まずは'64年ゴールドワックス吹き込みのデビュー曲「That's How Strong My Love Is」。眠たそうな演奏と素っ頓狂なコーラスにめげず熱唱するO.V.ライト。ラストは'76年ハイ移籍後初のシングル盤「Without you」。ついにその実力に見合った待遇を得た貫禄のO.V.がここにいます。'60年代後半から'70年代中頃までのハイ・リズムが充実する様子も耳にできて、そこがまた楽しいところ。スロー・バラードが得意のO.V.だけどハイ・リズムのノリの良い演奏に乗ってアップもミディアムも充実。


 3月21日 曇り/晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 外仕事して家に入ると、とたんに鼻水とくしゃみ。まだ薬の世話にはなっていないけどいよいよだな。
O.V.WRIGHT『MEMPHIS UNLIMITED』
 '73年作で製作陣も前作と同じで悪かろうはずもなし。ミディアム・ナンバーが多いせいか同時期の同製作陣によるオーティス・クレイの傑作『TRYING TO LIVE MY LIFE WITHOUT YOU』とよく似たサウンド。グイグイひっぱるようなグルーヴが心地良いね。ストリングスが多用されてるせいでソフトな感じもするけど、歌声そのものは相変わらずディープです。でもでもやはり、O.V.ライトはスロー・バラードだよなあ。


 3月20日 雨/曇り  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 彼岸の中日。ムラでは合同念仏。ムラの公会堂(いや公民館で)で念仏ゴスペルをプリーチャー(いや声明取り)と唱和しパーティーに参加して(いやお斎です)帰ってきました。ムラ共同体の宗教集会に参加しながらアメリカ南部黒人教会のゴスペルを思う彼岸でありました。
O.V.WRIGHT『A Nickle and A Nail amd Ace Of Spades』
 '72年リリースのO.V.ライトの代表作にしてサザン・ソウル屈指の名作。ティニー・ホッジス(g)、チャールズ・ホッジス(kbds)、リロイ・ホッジス(b)、ハワード・グライムズ(ds)によるハイ・リズム、そしてウェイン・ジャクソン、アンドリュー・ラヴ、ジェイムズ・ミッチェル、エド・ローガンによるメンフィス・ホーンズ、プロデュースはウィリー・ミッチェルで、まさしく'70年代最強完璧なサザン・ソウルだと思います。このタイトなノリ、そしてこのドラム・サウンドはその後ローリング・ストーンズやサザン・オールスターズなど多くのアーティストの'70年代アルバムに影響を与えているはず。でもこのO.V.ライトの歌声だけは誰にも真似できないものだから、今でも今だからこそ、この時代のO.V.ライトの音楽は世界遺産級のお宝だと思いますよ。


 3月18-19日 晴れ/曇り/雨  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 お〜〜黄砂だ。さっき車のガラスを見て気付いた。中国奥地の砂漠の砂が都市部の汚れた大気をオマケに付けて飛んで来てるんだよなあ。やだなあまったく。ボイコットもできやしない。
O.V.WRIGHT『Nucleus of Soul』
 '70年('69年録音?)リリースでこの辺からしっかりメンフィス・ハイ録音です。前作に比べ演奏に重みと締まりがありますね。いきなりディランの「風に吹かれて」、直接ディランの影響というよりサム・クックやスティーヴィー・ワンダーが唄っていたので俺もいっちょう唄ってみようてな感じですか。悪くないです。演奏はホッジス兄弟を中心としたハイ録音だけど曲によっては同じメンフィスのチップス・モーマンのアメリカン・スタジオで活躍していたレジー・ヤング(g)、ジーン・クリスマン(ds)が参加しているようですね。ミディアムからスローのバラードはどれも良い感じなこれぞサザン・ソウル。なにより声がいいよね。ソウル(魂)がほとばしってる。


 3月17日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 彼岸の入り。朝はお墓へお迎えに。そしてどうやら花粉症にトリツカレたようだ。
O.V.WRIGHT『8 MEN AND 4 WOMEN』
 アレサ・フランクリンを聴いたから次は誰にしようかと考え、久しぶりにO.V.ライト。バックビートに残した最初のアルバム2枚('65年作と'67年作)のカップリング盤です。ヒューストン録音の中で「8 MEN AND 4 WOMEN」「Bachelor's Blues」の2曲がウィリー・ミッチェル・プロデユースのメンフィス録音。まだハイ・サウンドの前身てな感じのサウンドです。なんといっても「8 MEN ...」がダントツに良いね。力強いのに余力を感じさせる喉ヂカラ、絶妙のフシまわし、ディープ・ソウル、サザン・ソウルここにあり!ですね。


 3月15-16日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 冬のうち静かだったムラが春のお彼岸を迎える今頃からむくむく動き出します。俺もなんだか忙しくて、今朝もお墓の雪掘りをしてきました。上橋菜穂子『夢の守り人』読了。守り人シリーズの3作目ですね。今回のテーマは「夢」に囚われるお話しで、なんだか難しかったな。面白かったけど、バルサ大暴れの冒険活劇を読みたい気もしました。まあ続編もあることだしね。
Aretha Franklin『Rare & Unreleased Recordings
      From The Golden Reign Of The Queen Of Soul』
 アレサ・フランクリンのレア音源盤がもの凄い!最盛期のアレサ、アトランティック期'66年〜'74年録音の未発表音源集。 録音当時のプロデューサーであるジェリー・ウェクスラー編纂(なんと90歳で!)というのも嬉しい。アトランティック・ソウルはジェリー・ウェクスラー、トム・ダウド、アリフ・マーディン達アトランティック製作陣による愛の結晶だからね。バックもアトランティックのセッションで有名になった人達が多い。ロジャー・ホーキンス(ds)、デヴィッド・フット(b)達のマッスル・ショールズ勢。マイアミ・クライテリア・スタジオが誇るジム・ディッキンソン率いるディキシー・フライヤーズ。そしてN.Y.が誇るコーネル・デュプリー(g)、チャック・レイニー(b)、バーナード・パーディ(ds)、ダニー・ハサウェイ(kbds)といった面々。腕達者な演奏陣による、歌の伴奏の醍醐味が味わえますよ。びっくり嬉しいのはデモ・テープからの3曲で、これはアトランティック・デビュー前、地元デトロイトで録音されジェリー・ウェクスラーに送られたもの。アレサの歌とピアノにドラムとベースが付いたシンプルなもの。が、シンプルさゆえにアレサの歌の凄さが際立っています。素晴らしい!


 3月13日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 垣根涼介『借金取りの王子』読了。リストラ請負面接官村上真介が活躍した『君たちに明日はない』の続編。相変わらず面白いワケのひとつはそれぞれ職種のリサーチが綿密なこと。もひとつは登場人物の生々しさ。話しの落とし所が一見ドライでじつは浪花節だったりで、そんなホロリとさせかたも上手いと思う。
 11年前の今日、病院の分娩室で妻と生まれたばかりの娘の名前を考えた。妻は「春希」で俺が「美空」。俺の場合、その日はとても天気が良く空が綺麗だったから「美空」。それで決まった名前が『美春』。素直で美しく力強い名前でしょ(笑)。
V.A.『ブラック・ミュージックの伝統
       ジャズ、ジャイヴ&ジャンプ篇』
 中村とうよう氏の本盤解説は30年前にリリースされた時のLP盤と違うことに気付いた。特に印象的なところは「最近ようやく(1996年に書かれています)、ジャズのルーツはアフリカではない、と迷うことなく言えるようになった。アメリカの黒人は、アフリカでの文化の伝統をすべてハギ取られてうえで奴隷としてアメリカ大陸に放りこまれた。そしてほとんどゼロから、自分達の新しい音楽文化、芸能文化を作り育てた。そこのこそ価値がある。」とあり、文化の本質はそのルーツよりその発展の過程にこそあると書いている。俺達が20歳の頃、ジャズもブルースもその音楽のルーツはアフリカにあるってのが定説だった。ただその当時でもジャズ評論の大家油井正一は「ジャズはラテンの一種(変種だったか?)」と述べていたのが印象的で鋭い指摘だと思っていた。俺も若い頃からブルース、R&B、ジャズなどアメリカ黒人音楽に熱中し、その後にカリブ、南米、中南米そしてアフリカの音楽に親しんだ。それで感じたのは、アメリカ(USA)以外のアフロ・アメリカン音楽とアフリカの音楽はその色合い肌触りとリズムの柔らかさが似ているのに対し、アメリカン・ブラックの音楽はよりスクエアな感じ。アフリカ系の丸い音楽に対しアメリカの四角い音楽てな感じなんです。そしてアメリカン・ブラックの四角くタイトに跳ねるビート感がジャズやロックとして20世紀音楽を席巻したんだよね。まあそれはともかく(笑)、本盤に収められたジャンプやジャイヴのようなジャズ〜R&B〜ブルースに跨ったような音楽がもっともっと多くの人達に聴かれたら良いのになあと思うのです。先ずはスピリッツ・オブ・リズムがお薦めですよ。


 3月11日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 ブラヴォー!中野ブラザーズ!タップ・ダンスのエンターテイナー中野ブラザーズの60周年記念 公演の模様が今朝のテレビで紹介されていたので見入ってしまった。戦後間もない時期から活躍してきた中野兄弟は現在72歳と71歳。タップを踏み始めて60年だという。俺も名前は知っていたしTVでその洒落たタップ・ダンスを見た覚えはあったけど、まさか現役でステージに立っていたとはびっくりで、そのステージは若々しく洒落ていて感動しました。まさに芸人の鑑。
V.A.『ブラック・ミュージックの伝統
       ジャズ、ジャイヴ&ジャンプ篇』
 その中野ブラザーズがステージで唄い踊った一曲が「ミスター・ボージャングルス」。ジェリー・ジェフ・ウォーカーの作でニッティ・グリッティ・ダート・バンドでヒットしたアメリカン・ロック・ファンにはお馴染みのナンバー。中野兄弟はラスヴェガスでサミー・デイヴィス・Jrが唄っていたのを聴いて覚えたとのこと。そこで思い出したのがビル"ボージャングルス"ロビンソン。アメリカで'20〜'30年代に大活躍した黒人エンターテイナーでタップの名手。そして彼の唄とタップが収められたアルバムがこれなんですね。二十歳の頃から愛聴してる(当時はLP盤で)俺のバイブルのような音盤です。キング・オリヴァーから始まりサッチモ、デユーク・エリントン、キャブ・キャロウェイ、ミルス・ブラザーズ、スピリッツ・オブ・リズム、インク・スポッツ、カウント・ベイシー、ライオネル・ハンプトン、ダイナ・ワシントン、チャーリー・パーカー、コールマン・ホーキンス、ナット・キング・コール、アート・テイタム、ルイ・ジョーダン、スリム・ゲイラード、ソニー・ロリンズなどが並んでいます。選曲・監修は中村とうよう。大衆音楽としてのジャズ、芸能としてのジャズという聴き方を教えてくれた音盤であるし、なによりバイタリティと楽しさに溢れた音楽に気持ちよく溺れてしまえる。久しぶりに引っぱり出してきて聴いてるけど、これほんといいなあ。つくづく......つづく


 3月10日 雨  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 9日、父の一周忌法要を施主として行った。父は昨年1月11日に亡くなった。一周忌法要というのは命日かそれより前に行うものだと本を読んで知ったのは命日過ぎてからだった。ただ周りの人達によると、ここは雪国なので真冬の法要は避けることもよくあるとのことでほっとした。お寺様もそれでいいですよと言ってくれたし。ともかく一周忌法要を終えてひとつ肩の荷が降りた。
 娘が学校から帰って来るなり「わたしの学年、インフルエンザの学級閉鎖で2日間休みになった!」おいおい...。
ムーンライダーズ「Sweet Bitter Candy」〜 鈴木祥子「あたらしい愛の詩」〜 くるり「Bus To Finsbury」〜 MISIA「虹のラララ」〜 奥田民生「明日はどうだ」〜 鈴木祥子「わたしの望み」〜 フリッパーズ・ギター「恋とマシンガン」〜 渡辺満里奈「大好きなシャツ」〜 和久井光司「ミスター・タンブリン・マン」そしてボブ・ディラン「Mr. Tambourine Man」〜「Like A Rolling Stone」
 ♪〜 夏のはじめに僕らは 大好きなシャツを着て 旅に出よう 君と僕は ひょっとしたら出会う 〜♪ こんな曲にニヤつきながら、のほほんとしている今日この頃。カンペキに自分の歳を忘れてる。


 3月6-7日 曇り/雪/晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 なんか書こうにも時間がなくなった。これからムラの飲み会なもんで。
MANU CHAO『LA RADIOLINA』
 マヌ・チャオはスペイン=バスク系フランス人、というよりクラッシュをリスペクトしたラテン・パンクなバンド、マノ・ネグラの中心人物。現在はバルセロナ在住だそうだ。これは去年リリースされソレ方面の輸入盤屋さんや雑誌で話題となってましたね。マノ・ネグラ、レ・ネグレス・ヴェルトといったフランスのパンク、そのミクスチュアーなハネ方ハジケ方が好きだったからマヌ・チャオの名前は覚えていたけど、彼のソロ作は初めて聴きました。期待してた以上に素晴らしい!レゲエや中南米音楽をロック鍋に放り込んでスパイスも効かせてじつに旨く仕上がった音楽ですね。反米〜反アングロ=サクソンな姿勢がどうのと歌詞が判らないのでなんとも言えませんが、主に非英語圏での精力的なライブ活動など、かつてのボブ・マーリーに匹敵する存在とも言われているそうな。まあそれはともかく、この素晴らしく活きの良い音楽を言葉で説明するのは難しいね。誰それに似ているってことも言えないし。ジャケットの真ん中で眩しそうな顔をして立つマヌの背景の色、黄色と黄緑と赤とオレンジ色と水色、そんな色が穏やかに乱舞する音楽だな、とひとり合点がいってる(笑)。


 3月4-5日 曇り/雪  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 永井するみ『グラデーション』読了。「...焦ったところで、いつもの歩調で進むことしかできないのだし。ゆっくりでも歩き続けていれば、周りに見えている色は、グラデーションのようにすこしずつ変わっていくだろう。...」と本文にありました。娘のために、いつか使えるアドバイスとしてその時まで記憶してとっておきましょうか(笑)。
和久井光司『ディランを唄う』
 和久井ディラン、けっこう気に入って聴いてます。ディランがこんなに明瞭でいいのかな?と思ったりもしますが、この人懐こい日本語詞と明快な歌声はとても耳に和みます。♪〜 おお、ママ 俺のステージは まだ トラックの上でいい メンフィス・ブルーズ唄う〜♪ とか ♪〜 ヘイ、ミスター・タンブリン・マン 唄っておくれよ まだ眠くはないけど行くあてもない〜♪ とか、つい鼻歌で唄ってる。敷居の低いボブ・ディランとして多くの(英語が苦手な)日本人に聴いて欲しい...とか(笑)。


 3月1-2日 雪/晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 1日夜、卯之木の雪祭りでは「世界鍋汁博覧会」と称してフィリピン、韓国、中国、インドネシア、日本の5ヶ国の鍋汁が振る舞われた。それぞれの国から津南町に嫁いできた奥さん達の手料理で、どれもとても美味しかった。時には吹雪く中、多くの人で賑わいました。
 アゴタ・クリストフ『悪童日記』読了。「ぼくら、けっして遊ばないんだ。仕事をするのさ。勉強をするのさ。」。主人公で日記の書き手である双子の少年は戦時下疎開児童で、国境近くの小さな町で祖母と暮らし始めた。そこで人間の営みの内、死、飢え、性行為、暴力、殺人など、子供から遠ざけておくような事柄を主人公の目の前に置く。双子は怯まず逞しく生き抜く。シリアスな題材なのにユーモアをそして魂の独立とニヒリズムを感じさせるのは何故か?いろいろ考えさせられる事も含めて、わくわくさせる面白い小説だった。
くるり『Philharmonic or die』
 自信満々というか充実しきった有り様がライブ2枚組に押し込まれています。うち1枚は横浜の大ホールでオーケストラとの共演盤で、もう1枚は京都のライブ・ハウス磔磔でフォーピース・バンド。飛躍と原点を見せつけてくれます。両ライブともドラムはあらきゆうこ。コーネリアスのドラムも叩く彼女の重心の低いサウンドはバンドをきっちりと引き締めていて感心感心。さてサポート・ギタリストは、ゴージャスな横浜ではギャラの高い佐橋佳幸を、そして磔磔ではワイルドでロック度満点な " グルーヴァーズ!" 藤井一彦。どっちも大好きなギタリストなので大満足。奥田といい岸田といい、先ずエレキ・ギターの鳴りに惹かれる俺なのでありました。


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月下の遊群CONTENTS
 
ロスタイムにご用心  酔んぐしなくちゃ意味ないね While My Guitar Gently Weeps