●2008●

 5月31日 雨  体調・普通  アマゾン.com 自粛中!

 あああああ〜雨降りで小学校の運動会が延期になっちゃった。残念だなあ。この日に備えてモチベーションを高めてきたのに、って俺はただのビデオ係りだから大したことないんだけど(笑)、娘は応援団リーダーだしカミさんは朝早く起きてお弁当作りしていたのにね。
LEROY CARR, MARC RIBOT『04.10.10 』
 この音盤は04.10.10.友部正人十日町ライブの開演前に流していたもので俺が選曲した編集盤です。テーマは「街のブルース」。'30年代シティ・ブルースの確立者で大スターだったリロイ・カーのブルースはやるせないね。そのやるせなさを共有する多くの黒人大衆が歌の周りにいるせいか温かさも感じさせる。21世紀のギタリスト、マーク・リーボウの『セインツ』は孤独に響くけど、その孤独なギターに共感できるのが21世紀的なんだろうか。リロイ・カーのブルースでいなせなギターを聴かせているのがスクラッパー・ブラックウェル。リーボウの『セインツ』でのプレイにはブラックウェルのタッチが乗り移って聴こえたりして、これが「街のブルース」の遺伝子ってやつかな。
 04.10.10で思い出すのは、この日のすぐ後10月23日 の中越地震。友部さんの会場だった十日町情報館もこの地震で被災し多くの書物が被害にあった。そうだったなあ...。


 5月29-30日 晴れ/曇り/晴れ  体調・普通  アマゾン.com 自粛中!

 アマゾン禁止令発令中!と宣言しながらもチビチビ買い続けていたのがバレてしまったので今日から「自粛中」です。(笑)とすませます。平安寿子『くうねるところすむところ』読了。一目惚れした男はトビの親方。雑誌の副編集長辞めて土建業に飛び込んだ梨央さん30歳。めちゃめちゃポジティヴ、男達が霞んでます。思いを寄せる親方からのプレゼントは十二枚コハゼの力王太郎!トビの定番地下足袋だ。TVドラマ向けな展開で気軽の楽しめた。
STEVE WINWOOD『NINE LIVES』
 さあてウインウッドの新作です。アマゾンから(笑)。風通しの良いオーガニック・グルーヴですね。'03年のフジ・ロックのステージを思い出します。あの時のブラジル人ギタリスト、ジョセ・ネトが今回も活躍、このエスニック風なファンク・サウンドに貢献しています。スペシャル・ゲストはエリック・クラプトン!ねばっこいフレーズで溌剌プレイ。かっこいいです。相変わらずというか、いつもどおりの充実作なんだけど、やはり地味かなあ。


 5月27-28日 晴れ/曇り  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 映画『once ダブリンの街角で』がしみじみ良かった。じんわり感動した。主人公を演じた男女は役者ではなくプロ・ミュージシャンで役どころと同じアイルランド男とチェコ女。演技が自然な感じ(ぎこちないともいう)で、ついに親身になって見入ってしまう。この映画は音楽でお互いの心の内を語らせていると思えるんだけど、その音楽の使い方がお見事なんですね。押しつけがましくなく、静かに染みいってくるような音楽の使い方は感動的です。ダブリンへ行ってみたい...アイルランドを旅したい...ロリーの墓に花を手向けたい...パブでビールを飲みたい...なんてことを、おまけに思ってしまうのでした。チャンチャン
『細野晴臣と地球の仲間たち』DVD
 細野さんが地球人に生まれ変わって60年になったのを御祝いしたトリビュート・イベントが去年の夏に日比谷野音で開催され、そのライブDVDがこれ。前半トリビュートの部では若い人達が細野さんの曲を歌いましたが、その中でトップに登場したヴァン・ダイク・パークス+サンディーのセットは別格の素晴らしいさ。ダイナミックに揺れるストリングスとヴォーカルが絶品。細野さんの曲を特に女性が歌うのを聴いていると、その曲が持つ独特なセンスが見えてきます。細野さんは音楽的な抽斗がやたら多く、しかも懐が深く、そのうえ声域が狭い(と思う)。狭いせいなのか、彼の作る曲のメロディには激しい上下動がないし、いかにもなサビがないし、ベタな美メロも出てこない。でもでもしかし彼の曲は味わい深いんですね。心地よく揺れてそよぐメロディなんですよ。さて第2部はハリー・ホソノ&ワールド・シャイネス。'40年代アメリカン・ポピュラーを原風景としたホソノ氏曰くクールなカントリー・ミュージック。バンドの飛び道具はギターの徳武弘文とスティールの高田漣。特にDR.Kのテレキャスターはカントリーというホームグランドでホットなリックを連発し、見て聴いて惚れ惚れします。こんな楽しいコンサート、俺も行きたかったよ〜。


 5月26日 雨/晴れ/雨  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 リチャード・ブローティガン『アメリカの鱒釣り』読了。アメリカの鱒男と言えばキャプテン・ビーフハート!鱒のお面をつけた怪人、と連想(笑)。この小説って、話し好きな鱒顔男が居酒屋で仲間達に語って聞かせるシュールでユーモラスな小話、そんな感じ。ブローティガンも『...鱒釣り』も藤本和子もずっと読みたいリストの上位に居続けていて、ようやく文庫本で読めたわけですが、正直期待した程は面白くなかった。けどこの藤本さんの文体には馴染みがあって、それは'70年代に読んでいた雑誌のコラムなどで馴染んだ文体だと思う。解説で柴田元幸が指摘しているとおり、その体言止めや語尾の...とか漢字とひらがなの使い分けなど文体のセンスが新鮮で、当時日本の多くの文筆家に影響を与えたということだ。ちょっと気になったのは、この小説の背景は'60後期のサンフランシスコでもちろんブローティガンも住んでいた街なわけだが、この時代のシスコといえばカウンター・カルチャー、フラワー&ヒッピー・ムーヴメントなど若者文化が沸騰していた頃でもちろんロックが最も熱かった時代だと思うんだけど、この小説にはソレを匂わせる言及がまったくない。つまりブローティガンという作家はそんな当時の若者文化には惹かれてなかったというかウンザリしていたかもしれない。クールで天の邪鬼な観察者だったのかな?
JOHN FOGERTY『THE LONG ROAD HOME』DVD
 ジョン・フォガティのCCRは'60年代後期から'70年代に入った頃に最も成功したサンフランシスコのバンドだった。あなんかヨソヨソしく書いちゃった。俺の大大大好きなバンドだし、初めて買ったLPが'70年の『コスモズ・ファクトリー』だったし、当時日本でも人気のあったバンドだったよね。'70年にビートルズでもストーンズでもなく流行っていたサイモン&ガーファンクルでもなく、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイバルを選んだことが、後にザ・バンドに目覚め南部のロックに魅せられるきっかけとなったし、ブルースやR&Bにのめり込む下地となったと思っている。ジョン・フォガティは例えばサザンにとっての桑田のような存在で、CCR=ジョンだったんですね。ヒット曲もたくさんある。だからソロになってもツアーに出れば何処の街でも超満員。このライブDVDは2006年リリースで収録もその頃だけど、健在なんてもんじゃない、めちゃくちゃ現役ロックンローラーなジョン・フォガティーの超かっこいいロックンロール・ショーが楽しめますよ。ギタリストでもあるジョンは曲の度にギターを取り替えますが、当然その都度ローディーが渡してくれるんですね。ああうらやましいなあ〜ロック・スター!


 5月23日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 今野敏『隠蔽捜査』読了。参った。面白かった。警察小説でこの主人公のようなタイプは初めてだ。最初は憎たらしかった。東大以外は大学じゃないとフツーに話す警察庁のキャリア官僚で、もちろん仕事が命で家庭は妻に任せて当然と考えている。これはエリートの挫折と家庭崩壊の物語かなと途中まで読んでいた。ところがしだいに、あれっこの竜崎伸也って良い人かも?と思い始める。警察官として当たり前な正論を話し不正や腹芸に組みせず職務に忠実であろうとすることが、周りからは変人扱いされ煙たがられる、そんな主人公竜崎。新趣向の警察小説であるとともに素晴らしい家庭小説でもありました。続編『果断』は最近山本周五郎賞を受賞しましたね。これも読みたいぞ!文庫化まで待てるかな俺(笑)
友部正人『歯車とスモークドサーモン』
 ジョン・セバスチャンを聴いた後で友部さんを聴いていて思った。この淡々とした歌はベテランの風情と相まって、似たふたりなんだと。歌に過度な感情表現を持ち込まず、過剰なパフォーマンスでキャラを押し付けることもなく、ただ淡々と歌い続けている人達なんだな。だから俺も淡々と聴く。


 5月20日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 物干し竿に吊り下がってるジーンズ2本。あれっ?と思ってよく見たら俺と娘のジーンズ。えっ!?長さがあまり違わないぞ。身長差は10センチ以上あるのに。いやあまいったなあ。嬉しいような...(笑)。
John Sebastian, David Grisman『Satisfied』
 ジョン・セバスチャンとデヴィッド・グリスマンの共演盤をプー横丁のHPで目にした時、ちょっと驚いた。昨日書いたとおり、このふたりの関係を考えたら驚く必要はないのにちょっとええっときた。何故かと考えてみた。俺はグリスマンのアルバムはたくさん持っているけど、そのほとんどがインスト関係なんだよね。マンドリンの巨匠グリスマンなわけで、その演奏力の高さと音楽性の深さを堪能できるアルバムが多い。で、ジョン・セバスチャンといえばほのぼのなシンガーってイメージ。シリアスなグリスマンとハッピーなセバスチャン、俺の勝手なイメージなんだけど、だからふたりの共演を意外に思ったわけですね。ところがふたりは相性が良い。抜群に良いってことが、このアルバムでわかりました。セバスチャンはヴォーカル、ギター、ハーモニカ。グリスマンはマンドリン類とハーモニー・ヴォーカル。ベテランらしい余裕と和気あいあいとした雰囲気が良い感じです。


 5月19日 雨/曇り  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 ふぅ〜、ジョー・ヒル『ハートシェイプト・ボックス』読了。アメリカン・ホラーは久しぶりだったな。ロック・スターのジュード(54歳)と恋人ジョージア、ふたりを狙う悪霊クラドックはジュードの元恋人フロリダの義父。チューンナップした'65年製マスタングに乗ってのN.Y.〜ジョージア〜フロリダ〜ルイジアナと大陸縦断ワイルド・ドライヴ、ホラーにスプラッターと、まさにアメリカン・ホラー・ムービー。で、何故か怖くないのはあまりにジュードとジョージアが満身創痍で旅を続け、おいおい大丈夫?な感じが先に立つから、ホラーっ気が失せちゃったりして(笑)。幽霊本来の怖さの違い、このへんはアメリカンだね。日本と怖がらせ方の本質が違う。ちなみに『ハートシェイプト・ボックス』はニルヴァーナの曲名からとられているし、愛犬の名がAC/DCのアンガスとボンだったりで、作者のロック好きが作品に横溢しています。物語の底流には世代の断絶が流れているし、これもロック的。ところでロック好きな作家として有名なのがホラーの巨匠スティーヴン・キング。噂ではジョー・ヒル、キングの息子だとか。なんか愉快だ。
John Sebastian, David Grisman『Satisfied』
 デヴィッド・グリスマンとジョン・セバスチャンの共演アルバム。大ベテラン二人による2007年盤。そういえばジョン・セバスチャンとグリスマンは60年代にイーヴン・ダズン・ジャグ・バンドで一緒だったんだよね。マリア・マルダー、ステファン・グロスマンも仲間だった。だからなのか、気心の知れた者同志の穏やかな音楽がここにあります。もちろん歌も演奏も素晴らしい。つづく


 5月17-18日 晴れ/曇り  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 たしかに言われてみればそうだった、てことはよくある。11日にやったライブのプログラムの中でバンド名ワイズクラックスの由来について書いたんだけど、ワイズクラックの例として映画『カサブランカ』の有名すぎる台詞....バーグマン「ゆうべどこにいたの?」、ボギー「そんな昔のことは覚えていないね」、バーグマン「今夜会ってくれる?」、ボギー「そんなに先のことはわからない」...を使ったんだけど、おっとバーグマンじゃなくてあれは踊り子だよと友人が教えてくれた。言われればそんな気がしてきた(笑)。昔見た映画なので記憶が朧気で、あとはおぼろ〜あとはおぼろ〜♪ あれっこの歌なんだっけ?(笑)
LEVON HELM『DIRT FARMER』
 ザ・バンドのリヴォン・ヘルム、67歳の新作だ(2007年作)。ザ・バンドの魅力は数多くあるけど、先ずは歌声だ。3人の個性的なヴォーカリスト、リチャード・マニュエル、リック・ダンコ、そしてリヴォン・ヘルム。先の二人はすでに亡く、今ではリヴォンひとりとなった。あの素敵にやさぐれたヴォーカル・ハーモニーがもう聴けないと思うと淋しいかぎりだ。リヴォンの武骨で男気を感じさせる歌声はずっと大好きだった。そんな彼もさすがに枯れた。ガンを克服した67歳の歌声にかつての力強さはない。しかし枯れたリヴォンがまた良いのだ。このアルバムは素晴らしい。滋味深く感じ入るこんなロック・アルバムは他にない。ボブ・ディランのバンドでも存在が光ったラリー・キャンベルがここでも好サポート、娘のエイミー・ヘルムそしてバディ・ミラーも参加している。味わいのあるドラムはもちろんリヴォン・ヘルム。まったくもっていかした爺さんだ。


 5月16日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 15-16日と娘は修学旅行で東京です。俺の頃の小六は新潟市だったのにね。日本が狭くなったのかね。道路道路新幹線新幹線と連呼した皆さんのおかげですかね。
『マグレブ音楽紀行 第1集 
      アラブ・アンダルース音楽歴史物語』
 マグレブ(Maghreb)というのはリビア、チュニジア、アルジェリア、モロッコなど北西アフリカの諸国のことで、そして近年マグレブ音楽の中心地のひとつがフランスのパリなんだそうだ。これはマグレブをフランスが植民地とした時代があり、そのためパリにはマグレブ諸国からの移民が多く、アルジェリアのライの王様として名高いシェブ・ハレドも音楽の拠点はパリなんだよね。そういえばワールド・ミュージック興隆の中心地もパリだった気がするな。アメリカを中心としたポピュラー・ミュージックから一度離れ目を転じて世界中のポピュラー・ミュージックに耳をすますと、じつに多様な音楽があるのに驚きまた嬉しくなって、つい広く浅くツマミ喰いしている俺なんだけど、興味が尽きないんだよねこれが。コブシまわしに情念が乗り移ったようなマグレブ音楽集の中で特に惹かれたのはモハメッド・エル=アンカとダハマーン・エル=ハラッシ。二人ともアルジェリア出身でその時代の大スター。そして共にマンドーラとバンジョーを弾いている。これがじつに良いんだよ。バリトンの深い音色のマンドーラの旋律が強烈なコブシまわしの歌声に絡み付いて、どこかデルタ・ブルースのような迫力がある。田中勝則さんの解説も興味深いんだけど、これなかなか難しい(笑)。まずは音楽だけを楽しみました。


 5月14-15日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 バンドのライブが終わったので気が抜けてしまった。なんて程ではなく(笑)この日記の場合ただのさぼり。まあ昨日は酒小売組合の総会があったりで忙しかったのですが。
 友部正人さんからのお便りに「...今年のフジロックに出ることになりました。みんな(俺達我楽多倶楽部の)に来てもらいと思ったのですが、入場料を聞いてびっくり。高いですね。知らなかった。...」。そうなんですよ友部さん、フジロックは高いんです。それに体力も必要で、おいそれとは参加できませんのです。行きてぇ〜けどね。
『マグレブ音楽紀行 第1集 
      アラブ・アンダルース音楽歴史物語』
 信頼している田中勝則氏の選曲監修による2枚組。「8世紀にスペインのアンダルシーアの地に生まれ、いまも逞しく生き続けるアラブ・アンダルース音楽の歴史を辿る」と帯にあります。興味津々、こんな音楽聴かねば損損、とばかりに昨日から聴き続けているんだけど、奥が深すぎて...。ただ弦楽器フェチの俺っちにとって、ここで演奏される弦の響きだけでも嬉しくなっちゃって(笑)。ヒドイ先入観なんだけど、このジャケットに写るアラブ系ヒゲ面がみんな盗賊とか悪人に見えてしまうのって...これイカンよね。つづく


 5月12日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 昨日は俺達のバンド「いしばしゆみこ& The Wise Cracks」のライブだった。ポスターやプログラム作りそしてPAなど一から十まで全て自分達でやるいつものライブ。楽器類やPA機材を車に積み込んで朝十時に会場入り、セッティングしてリハして4時本番。若い頃からこうしたライブはずいぶんやってきたけど、この頃は演奏前に疲れちゃってる(笑)。演奏中に足がつっちゃったよ(笑)。演奏そのものは、まあ上手くいった曲、いまいちだった曲などあったけど、達成感はあったな。バンドのメンバー俺以外の3人は40代(俺は...w)、みんな家庭に仕事に忙しい。そんな中時間をやり繰りしてなんとか週1回の練習を続けて来た。曲は全曲オリジナルだからバンド演奏として仕上がるまでに時間もかかる。そんなふうにやってきた活動の結果をここで出せたわけだから、まあ満足だよね。もっともっとお客さんが欲しいとこだけど(笑)。
 瀬尾まいこ『戸村飯店 青春100連発』。大阪下町の中華飯店の兄弟ヘイスケとコウスケのドタバタ(ほどでもないけど)青春小説。程良い軽さですらすら読めて楽しい読書でした。
くるり『Philharmonic or die』
 今日はひとつ肩の荷が降りた感から爽快にこのライブ盤。エレキ掻き鳴らす快感です。あたりまえだけど、プロは上手いなあ。アマな俺はツメが甘いぜ....反省。


 5月8-9日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 金原ひとみ『アミービック』読了。ああもうトシだ、もうオヤジだ、もうジジイだ、俺にはこんな若い娘の小説はわかんねえ(笑)。まあね、ところどころ面白いし話しの内容がわかんないわけじゃないんだけど、読んでいてとても退屈。身に入ってこないんだよね話しが。やれやれとため息が出るくらいで。摂食障害の女性が書いた錯乱状態の錯文...だけじゃねえ、これで終わりなの?って感じで肩すかしだったし。気を取り直して瀬尾まいこ読もう。
Philippe Entremont『Je Te Veux / Satie』
 Aldo Ciccolini『The Best Of Satie』
 ライブ開演前になに流そうかと、なにも思い浮かばない時はエリック・サティのピアノ曲かスコット・ジョップリンのラグタイム・ピアノ曲が俺の定番です。ギター・ソロ曲ってのも好きなんだけど、後に俺がギター弾くことを思うと...まずいしね(笑)。サティのピアノ曲ってアンビエントな感じがあるし、ラグタイム・ピアノも和やかな場の背景で奏でられてる雰囲気だし、だから開演前によく使うんだよね。


 5月6-7日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 平山夫妻との再会は約12年ぶりだった。今では二人のお子さんの親となった平山夫妻。平山君とは彼が農水省の職員として津南町に赴任していた時、サッカー仲間として親交を深めた。その後東京の本省に戻った頃に俺も彼もお互いに結婚をして、彼は奥さんとラオスに赴任、その後鹿児島そして現在は石川県金沢市に赴任していると話していた。ひとまわりくらい年下の平山君は相変わらず若々しく、なのにしっかりと子供達のお父さんをしている姿に、お互いの年月を感じた。
 昨夜は11日のライブに備えてリッケンバッカーの12弦を張り替えた。これが大変な作業で、もうちょっと弦の張りやすい構造にして欲しかったし、しかも正規のセット弦は現在入手困難で代替えのゲージの違う弦を張るしかなくこれも不安だった。後はマンドリン&マンドーラのWネック・マンドリンの弦替えで、これが全部で16弦!考えただけで肩が凝る。
Joe Henry『civilians』
 前にも書いたけどこのアルバムと昨日のラウドン・ウェインライトのアルバムは兄弟作なんですね。同じ時期に同じメンバーでレコーディングされた作品です。ちょっと違うのはギターにビル・フリーゼルが参加していること。そしてこの2作品とロバート・プラント&アリソン・クラウスの『Raising Sand』もバックのメンバーが似ていたりサウンドの味わいもジャケ写真がモノクロてのも似ていて俺の中ではジョー・ヘンリー周辺三部作と考えています。そしてそれぞれのアルバムで存在感を示すギタリスト、マーク・リーボウ、リチャード・トンプソン、ビル・フリーゼルの3人はソロ・アーティストとして名を成していると同時に歌のバックも非常に巧い人達です。歌に寄り添いながら、しかも雄弁なギターは俺の指標でもありますが、じっさい俺のテクでは歯が立ちません。彼等はじつに巧いギタリストなんですよね。そして主役ジョー・ヘンリーだけど、彼の音楽には濃密な物語性を感じます。歌詞が判ってないにも勝手に物語りを想像するんだけど(笑)。喜怒哀楽と共に生々しさ、妖しさ、怪しさが音楽に漂っているような独自の世界があります。


 5月5日 曇り/雨  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 伊集院静『羊の目』読了。あらためて伊集院静に圧倒された。伝説のヤクザにしてサイレントマン神崎武美に惚れ惚れする。『海峡』にも感じたことだが、闇社会に生きる男の任侠をこれでもかとストイックに美しく描ける伊集院静っていったいナニモノ!? このヒーローもストーリーも文句なしの素晴らしさ。小説の醍醐味を味わいました。
LOUDON WAINWRIGHT V『STRANGE WEIRDOS』
 これはちょっとイブシ銀だけど薫風香る音楽です。これも2008年もっかの愛聴盤。ラウドン・ウェインライト3世、見た目はすっかりジイさんだけどその音楽は素晴らしく颯爽としています。プロデュースにそして曲も3曲提供しているジョー・ヘンリーは準主役。このセピア色の音風景はジョー・ヘンリーらしさの表れですかね。ギター系マルチプレイヤーのグレッグ・リーズとドラムスのジェイ・ベルローズはロバート・プラント&アリソン・クラウスのアルバムにも参加していたし、さらにジョー・ヘンリーの傑作『シヴィリアンズ』のメンバーでした。そしてなにはなくともRT、リチャード・トンプソンのギターが渋く効いてますね。アルバム冒頭を奏でるヴァン・ダイク・パークスによるアコーディオンの詩情。いやあ最高だ!


 5月4日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 今日も暑いね。娘とかみさんはバードウォッチングに車で出かけました。トリなんか家の周りでうろついてるヤツでじゅうぶんだろってんだ。と残されてひがむ父でありました。
『まるまるぜんぶ ちびまる子ちゃん』
 やけっぱち第2弾(笑)じつはこれ大好きなんだ。人気TVアニメの音楽に大物多数参加なんだよね。大瀧詠一、忌野清志郎、小山田圭吾とかね。おっと植木等大先輩もお忘れなく。他にもたま、カヒミ・カリイ、渡辺満里奈、Kinki Kids、西城秀樹、岡本真夜などが歌や作曲で参加してましてじつに楽しいアルバムです。もうゴールデンウィークなんかぶっとばせな内容です。マニアなお方にはアルバム後半の「オレはカメラマン/たまちゃんのお父さん」「おいぼれじいさんのテーマ/友蔵」「冬田さんの恋のワルツ/冬田さん」「藤木ひきょうのテーマ【ひきょう者】/藤木くん」など、おっとこんなのも「佐々木のじいさんの木の生命力をたたえる歌/佐々木のじいさん」などなど(笑)。


 5月3日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 薫風香る〜って香ってない!暑い!なんで今頃からこんなに暑いんだろ。世間は連休でこちとら休みなし。
DEEP PURPLE『MACHINE HEAD』
 暑くてちょっとなげやりなもんで、普段はメッタに聴かないマシーンヘッド。CD通して聴くのは何十年ぶりかな。このアルバム'72年だろ、高校の頃だろ、で大学の頃になるとロックやる連中の8〜9割はパープルかツェッペリンのコピーに励んでたし、まあそんな当時から天の邪鬼な俺はみんながやってるようなものが嫌いだったというか知らぬ振りをしてた。だから俺のパープル・ツェッペリン歴は高校時代で終わり。あの頃パープルのインロック〜マシーンヘッドはけっこう好きだったな。最初はガットギターで「ブラックナイト」のコピーしてたな。でもパープルよりクリームの方が好きだったのは、やはりギターの違いなんだよね。リッチー・ブラックモアよりエリック・クラプトンのプレイの方が俺の好みだったからね。今聴いてもリッチーのソロ・プレイって全然良いと思わないんだよな。ただパープルのこのスタイルは嫌いじゃない。うんほんとに嫌いじゃない、と念を押す(笑)


 5月1日 晴れ  体調・普通  アマゾン禁止令発令中!

 ラサール石井『笑いの現場』読了。著者は俺と同学年だから、ここに書かれている内容に納得出来る事柄も多い。小学校、中学校、高校それから20代と同じ流行の中、同じ流行り番組を見て過ごしてるわけだから。ただ笑いってのは個人的なことだから好き嫌いはそれぞれだよね。本書が面白いのはタイトルどおり現場の視点、プロがプロを評するってことなんですね。いかにも"新書"的気安さで読めました。
Robert Plant, Alison Krauss『Raising Sand』
 これはとても気に入ってます。今年になって聴いたアルバムでは一番好きかもしれない。ツェッペリンのロバート・プラントとカントリー・クイーンのアリソン・クラウス。二人の歌声は相性ばっちりで、抑えぎみの歌唱が余裕を生み素晴らしいヴォーカル・アルバムとして聴き惚れてます。「キリング・ザ・ブルース」「シスター・ロゼッタ・ゴーズ・ビフォア・アス」は絶品だな。その上マーク・リーボウのギターがまた良いんだよ。フレーズうんぬんじゃなくて鳴りで勝負、そのギターの音色で歌の背景を作り上げる様は職人芸だと思う。そこでちょっと気になるMarc Ribotの日本語読み、"Ribot"がリボー、リーボウ、リーボー、リボットと相変わらずまちまちなんだよね。本盤ではリボットとなってるけど俺はリーボウが好きだな。てことでマーク・リーボウでよろしく(笑)。


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